よくよく考えたらちょっと怖い話
わたしが6歳か7歳くらいの頃だったと思う。
家族が川の字で寝ている頃だったから多分そのくらいだと思う。
深夜か明け方か、外がまだ真っ暗な時間に目が覚めた。
極めてうるさい父親のいびきも止んでいた。
珍しく母親の寝言も聞こえていなかった。
寝直そうと目を瞑ると、
隣の部屋から微かに人の声のような、物音が聞こえてきた。
母親がテレビを消し忘れたのかと見に行くと、テレビは点いていない。
部屋は真っ暗だ。
その間も微かな音は聞こえ続けている。
よくよく聞いても何を言っているか聞き取れない。
呪文のようにも聞こえた。
いよいよ気味が悪くなってきたので部屋の電気を点けた。
数少ないおもちゃの電源も入っていない。
テレビも、ビデオモードで電源が入っているということもなかった。
後ろではずっとぶつぶつ聞こえている。
めちゃくちゃ怖かった。
親を起こそうか、そう焦り始めたとき、
ラジカセの中のカセットテープが回っていることに気が付いた。
何かしらの洋楽だった。
……というのが、わたしの持ちネタの実体験怖い話です。
ちゃんとオチがついてて優秀で気に入っております。
最近ふと思い出して、懐かしいな~と思っていたのですが
思っていたんですけど!!
当時の我が家には、ラジカセで音楽を聴く人がいない。
唯一使用するだろう人物は父親だが、アルコール中毒一歩手前の人間故、
夜は飲酒!睡眠!!のルーティンであった。
そもそもラジカセ使うなら自分の部屋に持ち込んでコソコソ聴く。
ラジカセの置かれている部屋は居間のような部屋で、
寝る直前までわたしも過ごしていた。
当然、カセットテープは回っていなかった。
誰が深夜にカセットテープを回した?
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