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【すみだものづくりフェア2024】徹底解剖!デザインに隠された秘密。デザイン担当:大濱慎恭
2024年9月28日(土)にiU 情報経営イノベーション専門職大学にて開催される「すみだものづくりフェア2024」のデザインに隠された秘密を徹底解剖!
ロゴ - 「近代産業のシンボル」と「日本古来の文様」の交わり
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すみだものづくりフェアのロゴには「歯車」と「ナット」が描かれています。この2つのアイコンは第一次産業革命時代から多くの国で機械を扱う工業的産業の象徴として使用されてきました。
この2つのアイコンに「青海波」と呼ばれる古来から日本に存在している文様を入れています。この「青海波」と呼ばれる文様は「未来永劫に」「平穏な生活が続いていくように」という意味が込められています。
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ロゴとして1つになることにより、「未来永劫にものづくりが続いていきますように」という想いを込めて作成いたしました。
<歯車>
伝動車の周囲に歯形を付けて確実な動力伝達を可能にした機械要素。
近代産業のシンボル。
<ナット>
機械などの組立に使用される締結部品の一つ。
近代産業のシンボル。
<青海波>
日本古来から伝わる文様の一つ。
穏やかな波がどこまでも続いている様子から 「未来永劫に」「平穏な生活が続いていくように」という意味が込められた縁起のよい柄とされている。 また、災厄を水に流して清める文様ともいわれ、破魔、厄除けの意味が込められることもある。
公式ホームページ- 日本古来から伝わる和色
また、ロゴ以外にも公式ホームページ内の背景色やフォントカラーなどに日本古来の和色を使用しており、意味を持った配色にしています。
今回は公式ホームページに使用している「天色」「黄蘗色」「東雲色」「常磐緑」について解説します。
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【天色】
天色(あまいろ)とは、晴天の澄んだ空のような鮮やかな青色のことです。『真空色 まそらいろ』の別名も。「天」は「あめ」とも読まれますが「あま」と読むのが一般的です。
天色は読み方によって色や意味が違っています。「あめいろ」と読む場合は天色 あまいろと同じ色を指しますが、「そらいろ」と読まれる場合は『空色 そらいろ』と同じ色を意味し、天色 あまいろよりも薄い青色を指しました。また「てんしょく」とも読まれ、 この場合は色ではなく単に天候や空模様 そらもようを指すことが多いようです。
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【黄蘗色】
黄蘗(きはだ)とは、ミカン科のキハダの黄色い樹皮の煎汁で染めた明るい黄色のことで、奈良時代にもその名が見られる古い色名です。刈安(かりやす)に近い色合ですが、より緑みを含んだものをいいます。
「蘗」とは肌、皮の意味。黄蘗の樹皮は「おうばく」ともいい、古くから染料として知られたほか、健胃剤や傷薬などの漢方薬としても用いられました。また黄蘗で染めた紙を黄蘗紙とよび、経文や公文書用にも多く使われ現在も保存されています。ただし、布に単独で染められることは珍しく、緑系や赤系の染物の下染めにされることが多かったようです。
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【東雲色】
東雲色(しののめいろ)とは、夜が明け始めるころ太陽で白み始める東の空を思わせる明るい黄赤色のことです。曙色とも呼ばれます。
東雲は現在でいう、網戸の網目にあたるものを、篠笹(しのざさ)で作っていたので、「篠の目(しののめ)」といったそうです。東の雲が薄いピンクに染まり、真っ暗な室内に「篠の目」から明かりが差し込んだことから、“東雲色”を「しののめいろ」と呼ぶようになったようです。
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【常磐緑】
常磐色(ときわいろ)とは、松や杉などの常緑樹の葉の色のように茶みを含んだ濃い緑色のことです。『常盤色』とも書きます。
「常磐」とは常に変わらないことを指す言葉で、「千歳緑 ちとせみどり」と同様に緑を讃え、長寿と繁栄の願いが込められた色名です。
『常磐色』は江戸時代には縁起の良い吉祥の色として好まれました。
他にも、フォントカラーや細かなポイントに和色が使われているので、探してみてください!
デザインを担当した株式会社DesignBirthの大濱慎恭です!
すみだものづくりフェア2024実行委員会 | 墨田区さんからのご依頼で公式ホームページなどのデザインを担当させていただきました。
iU 情報経営イノベーション専門職大学2年、株式会社DesignBirth代表の大濱慎恭(おおはまよしやす)です!
私自身、祖父が元鳶職人で日本の歴史好きということもあり、私も職人の技術や日本の歴史を識ることが一つの趣味になっていました。
今回、墨田区の職人方と共に歴史あるものづくりの継承の手助けを出来たことを大変嬉しく思います。
当日も会場にいるため、皆さまにお会いできることを楽しみにしています!
🗓️ 日時:9月28日(土) 11:00 ~ 16:00
📍 場所:iU 情報経営イノベーション専門職大学
(〒131-0044 東京都墨田区文花1丁目18-13)