第1回(後)この仕事で本当にいいのかな?
第1回目は、この仕事で、本当にいいのかな??とモヤモヤする皆さんに、以前同じような悩みを抱え、今活躍の場を広げている野島優美さんの経験から解決のヒントが提供しております。
今回は後編。
天職が何か考えて芸人を目指そうとするも「本当にこれでいいのか?」と悩んでしまい、天職の糸口が見つからぬまま、親の勧めでアパレル企業へ入社した野島さん。
販売職の仕事に面白みを感じぐんぐん成長し、まわりから「天職だよ」と言われている順風満帆な野島さんが次に抱えた悩みとは・・・
「やってみたい!」からPR業界へ転職
まわりからは「今の仕事が天職でしょ」と言われながら、一方で「『やりたい』から始まっていないのに、このまま進んでいって良いのだろうか」という気持ちも生まれ始めていました。
・対個人のコミュニケーションだけでなく、マスに働きかけるコミュニケーションも学び、やってみたい。
・販売職は店舗という場所に固定されてしまうが、店舗の外に出て、自分から会いたい人に自由に会いに行けるようなことがしたい。
・販売はマネジメントの専門スキルは身についたけれど、大学の同期が身につけているPCでの資料作成をはじめ一般的なビジネススキル・経験が自分には足りない気がする。
こんな気持ちを抱えたまま、たまたま本屋で手に取った求人雑誌で目に止まったPR業界の記事を見て「これ、やってみたい!!」と思い、PR会社を受けて転職を決めました。
PR会社って何をする会社?
やりたくて始めた仕事なのに、なぜかモヤモヤする
おもしろそうと決めたPRの仕事。
PR会社に入社した当初は、無我夢中で仕事に取り組んでいましたが、アパレル時代と違い、数年経っても、仕事の幅や種類を増やしても、自分自身がなかなか達成感を感じられない。
まわりから「活躍してるね」と評価してもらえ、仕事の仲間・取引先とも良い関係ができて、多くの経験もさせてもらったおかげで、自分でも成長も感じられている。なのに、アパレル時代のような達成感が見いだせない。おかしい・・・
と、苦しい気持ちをずーっと抱えたままPRの仕事をしていました。
達成感を体感した仕事との出会い
そんな状況で達成感を得られたのが、素材メーカーの仕事で出会った周防大島町(山口県)とのご縁でした。
素材メーカーが開発した機能性素材(食品)をPRすること、がミッションだったのですが、開発された素材の形状がは粉末でそのままPRするのが難しい。
その開発された素材はみかんの皮に多く含まれる成分ということもあり、みかんを使って訴求することで、素材をPRしていこうとチームで決めました。そこで発見した「みかん鍋」と言う、みかんの皮ごと使っているインパクトのあるお鍋を考案した周防大島町に「みかん鍋と一緒に、素材のPRをさせてもらえませんか?」と、こちらから持ちかけたのが最初のご縁でした。
出典:suouoshima.com/syokuji/mikan_nabe.html
『みかんの島』と呼ばれる周防大島町では、町長を始め役場の方や生産者の皆さんが、特産品であるみかんに誇りを持ち、みかん鍋の普及を通じて町をPRしようと情熱的に取り組まれている姿を目のあたりにして、今までと違う満足感・達成感を感じました。
この経験から「私自身の達成感には、作り手やクライアントの顔が見えるということが重要なんだ」と気づいたんです。
PRという仕事で、マス媒体を通じて「商品を魅せる力」を活かすことが出来て、楽しかったし、大きな成長もできた。
でも、解消できないモヤモヤは、PR会社の立ち位置から生じていたんだ。PRは集合体(企業)と集合体(メディア)にアプローチし、HUBとしての立場。開発者やユーザーがいる現場から距離があり、個人へのアプローチと違ってダイレクトに結果が感じにくいことが、モヤモヤの原因だったんだ!
望んでいた仕事には、あなたの価値観や能力が活きるポイントが必ずありまます。
まず、そのポイントを知り自覚することがファーストステップ。
その次にすることは、モヤモヤ=あなたの価値観や能力が生かせていないと仮定して、「満たせていない価値観・能力」が何か探ってください。
探して見つかったとしても、この段階で「満たせていないから別の仕事に」とすぐ考えなくても大丈夫です。見つかったモノはまだ仮説の状態。
今の仕事や会社の中で、壁打ちしましょう。
本当にその価値観や能力が活かせたら、モヤモヤは解消するのか確認してみましょう。
自治体のPRの仕事で気づいたモチベーションの可能性
アパレルやPRを通じて数多くの仕事を経験することで、
・現場とつながれる立場にいて、個人にも直接アプローチできること
・主役ではなく、第三者的な立場でプロデュースできること
・コミュニケーションを軸に、気付いていなかった魅力に気付いてもらい、自信をもって自走してもらえるようなプロデュースができること
が私にとって重要なんだと気づけました。
またPR会社では途中から自治体の担当部門に異動し、地方自治体の職員の方とご一緒することになるのですが、そこでコミュニケーションとモチベーションの可能性を体感するようになります。
自治体の広報担当者の方は、人事異動で初めて広報の仕事につくこと多くも多く、職員の方のモチベーションを意識したり、コミュニケーションの仕方を工夫することで、「広報の仕事って楽しい」「職場の雰囲気が変わってきた」など目に見える変化を経験しました。
次第に「広報に限らず、人の原動力に関われる仕事がしたい」という思いが出てくるようになり、会社を飛び出して、新たなチャレンジをいろいろしようと、フリーランスとして仕事をするに至りました。
現在は自治体PRの仕事だけでなく、
・取得した2級キャリアコンサルティング技能士や国家資格キャリアコンサルタントも活かしながら、個人や企業で働く従業員の方向けののキャリアコンサルティング
・再就職支援のキャリア面談
・履歴書・職務経歴書やプロフィールシート、HPの文言等のコンサルティング
・行動特性を把握できる「ビノベーション®レポート」の提供
・研修会社のフィールドセールス(コンサルティング営業)、研修講師
・中途採用を強化したい会社の採用PR支援
・コミュニティスペース内のBarのチーママ(2021年10月まで)
・女子大のメンター
等の活動
など個人や組織に寄り添い応援する仕事に取り組んでます。
今回野島さんにインタビューをして気づかされたことは、
「自分の中にある才能や強みは、一定量の経験を経ないと自覚しにくい」
「与えられる天職もあれば、自分で作り上げる天職もある」
ということです。
野島さんの強みである「主役の良さを引き出す力」。
キャリアの初めから「得意です!!」と胸を張って言えたというよりは、「得意かもしれない」というものだったのだと思います。
天職や自分の強みや才能は、初めから分からない。でも、行動を続け、経験を通じることで、自覚することができる。才能や強みの種を育てるには、行動という水を一定量与え続けることが必要なんだと気づきました。
また、当時の野島さんは気づいていなかったのかもしれませんが、アパレルでの仕事は「与えられた天職」だったのではないかと思いました。
その道を全うすることもできる。
でも、PRという違う場所で異なる経験をしたことを経て「人の原動力に関わりたい」という思いが生まれ、また新しい場所で新しい経験を得る。このような過程を経て、野島さんは「天職」を作りあげようとしているのかもしれないと思うようになりました。
自分の才能や強みが分からなくても、当たり前。
今の場所にいても、違う場所に行っても、行動し経験を重ねることで、自分の才能や強みを自覚するできる。
天職が見つからなくても、天職は自分で創り上げることもできる。
それに気づくことが出来れば、ぐんと視野が広がり、色々な可能性がみえ、安心して一歩踏み出すことが出来るのではないかと思います。
今回のインタビューで「目からうろこ」のヒントを得た気持ちです。
野島さん、ありがとうございます!
朗報!!「自分のことがよく分からないよ~」というみなさま!
人の行動特性・モチベーション特性・ストレス特性を数値化してくれるアセスメント「ビノベーション®レポート」がオススメです!!
オンライン20分程度のテストで、自分の気づかない「強み」「弱み」、モチベーションが向上する「スイッチ」、自分が感じやすいストレス・対処法が客観的に把握できます。
私自身も受検して「なるほど〜」と納得しきり、またチームでも受検してメンバーとお互いの価値観・モチベーション・ストレスを共有することで、お互い気持ち良く協働できるようになっています。自己理解の強力なツールとしておススメですので、ぜひお試しあれ!
■ビノベーション®レポート
受験料9,900円
(ZOOMでの個別フィードバック60分含む)
※ビノベーターの有資格者である野島さんに申し込み頂ければ、野島さんからのフィードバックを受けていただけます。
野島優美さん
プロフィール https://an-life.jp/portfolio/205
Facebook https://www.facebook.com/yumi.nojima12
Twitter https://twitter.com/ele_noji
※ビノレポご希望の場合は特にメッセージをいただけたら幸いです!
キャリアの悩み処方箋「第一回この仕事でいいのかな?」は、これでおわりとなります。 みなさまの何かお役に立てたら幸いです。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?