強い犬は吠えない
「強い犬は吠えず、ワンワン吠えているのは弱い犬なんだよ」
子供のとき、父にそう教わりました。
実家で犬を飼っていたわけではありませんが、この話だけは鮮明に覚えています。
確かに、そういう視点で見てみると、吠えない犬のほうが勇ましく見えるのが不思議です。
実際そうなのかは不明ですが、少なくとも僕はそういう風に犬を見ています。
動物に特に関心のない僕が、なぜ動物のことを話題に出したのか?
それは、人間にも当てはまる部分があると感じたからです。
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27年間の人生で、色んな人に出会ってきたし、新たな出会いを増やし続けています。
そうすると、必然的に色んな人の話を聞くわけです。
友達、お客さん、お店の人、経営者等、日々の生活に注目すれば色んな人と出会っていることに気づくでしょう。
その話を比較して分析してみると、あることがわかってしまいました。
それは、
自信がある人ほど自分のことを語ろうとしない
ということです。
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飲み会の場をイメージすれば、わかりやすいでしょう。
自分のことをずっと話す人、合いの手を入れる人、達観している人、さまざまいると思います。
その中で、自分のことをずっと話す人に一度は出会ったことがあるでしょう。
なぜずっと話すのかと考えてみると、「自信がないから」の一言に尽きます。
何も聞かれたくないから、他の話題になるとついて行けないから、自分を植え付けないといけないから。
人間、焦ると自分を良く見せようとしてしまいます。
話すことにおいても、それは同様なのかもしれません。
生き方に自信がないから焦って、自分のことを話し続けてしまうのですかね。
また、自信がないと他人をいじったりディスったりしてしまいます。
それは、自分が他人よりも上に立っていることを証明したいからに他なりません。
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一方で、自信がある人ほど多くを語らず、物事を達観しているように思えます。
なぜかと考えてみると、他人を受け入れる余裕があるから、自分のメッセージを一発で伝えられる自信があるから、なのでしょうか。
他人の話をしっかり聞いて、咀嚼して自分の考えを伝える。
これがナチュラルに出来る人は本当にかっこいいですよね。
自分の人を語らないのは、コミュ力がないのではなく、他人を受け入れる準備をしているから。
その時点で、視野が広い人なのです。
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「強い犬は吠えない」というタイトルにしましたが、人間にも同じことが言えますよね。
他人を受け入れられる視野の広い人を目指していけば、おのずと自分語りは減っていくのではないでしょうか。