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「お金がないから起業する」はアリ?ナシ?

みなさんこんにちは。

株式会社midnight sunの角田(すみだ)です。

数日前から「独立・起業のリアル」を伝えるマガジンを始めました。

僕個人としては「推奨派でも否定派でもないけど、挑戦する人がいるならサポートしたい」というスタンスですが、もし気になる方がいたら以下のマガジンをフォローいただけると嬉しいです。

第1弾は「役員報酬の設定」がテーマでした。


「お金がないから起業する」はアリ?ナシ?

第2弾の今回は、「お金がないから起業する」はアリ?ナシ?というテーマで書いていきます。

起業するモチベーションは本当に人によるのですが、その中で、あまり語られてはいないけど「お金がないから」という人は意外といる印象です。

これがいいことなのかどうか、起業して4年が経った僕の視点で解説していこうと思います。

前提

①会社を設立するにはある程度お金が必要

個人事業主の場合話は別ですが、会社を設立する場合は設立時にある程度お金が必要です。

詳しい数字は忘れましたが、株式会社の場合は25万円くらい、合同会社の場合は15万円くらい必要です。

ここはぜひプロの記事で確認してみてください。

②「お金が貯まってから起業」しなきゃいけない、とも限らない

「お金が貯まったら起業したい」と考えている方もいるでしょう。

起業してある程度時間が経った今だからこそ思いますが、それマジで正解です。

お金はあるに越したことはないし、うまく行かなかった時のセーフティネットになってくれます。


ただ、「お金が貯まってからじゃないと起業しちゃいけないのか?」と言われると、そんなことはないと考えています。

何をやりたいのか?にもよりますが、少ない元手でできる事業もたくさんありますし、最初に稼げるお金は少額だと思うので、お金のあるなしは関係ない場合もあります。

お金がない中での起業は?

では本題へ。

「お金がないから起業する」はアリ?ナシ?という問いについて、僕の見解はこうなります。

アリ。ただし、うまくいかなかったらすぐ撤退すべき。

ちょっとズルい答え方ですが、これをセットで書かないと真意が伝わらないと思ったので、こういう書き方にしました。

なぜアリなのか?

前後それぞれ解説します。

僕がアリだと考える理由は3つあります。

①会社員やアルバイトじゃ得られないお金を得られる可能性があるから

自分で事業をすると商品や仕事の価格を自分で決められるし、他社からも業者価格で依頼されたりします。

仕事を受ける数も自分で決められるので、(極論ですが)単価1万円の仕事を月100個受ければそれだけで月収100万円です。

かつ、会社員やアルバイトでは考えられない単価の仕事もあり、期限が決まっていることもあるので、短期間で収入がどかっと増えることもあります。

いわゆるこれが「起業ドリーム」ってやつです。

実際、決して裕福ではない家庭で育った僕にとって「こんなにもらっていいんですか?」という金額の仕事も受けたことがあるので、起業ドリームがあるのは確かですし、お金がない状況では本当にありがたい話です。

②創意工夫をするようになるから

人間も生き物の一部なので、潜在能力はギリギリの状況でこそ発揮されたりします。

ギリギリだからこそ行動を研ぎ澄ませるし、頭をめちゃくちゃ使って稼ぐ方法を考えたりします。

先日取材させていただいたある方も「お金があったら人は楽をするし、ない方が創意工夫ができる」と言っていました。

お金はあるに越したことはありませんが、お金がない中で起業した人にしか見えない景色かもしれませんね。

③「仕事があるありがたさ」がわかるから

お金がない中で起業して、最初は仕事が全然なくて絶望するでしょう。

そんな中でも仕事を依頼してくださるのは本当に嬉しいですし、その方が神様に見えます。

僕も起業して4年が経ちますが、最初にいただいた仕事のことはよく覚えています。

かつ、あの時の気持ちは未だに忘れておらず、仕事が決まった時に毎回「ありがてぇ〜」という気持ちになります。

会社員の時少しだけ「忙しいんだから仕事増やすなよ」と思ったことがありましたが、完全にバカでした。

仕事があるだけありがたい。

なぜ「うまくいかなかったらすぐ撤退すべき」なのか?

では、僕のアンサーの後半部分について。

これはシンプルに、

自分の人生を破滅させかねないから

です。

お金がない状況、つまり自分に余裕がない状況で起業しているわけなので、その起業がうまくいかなかったら当然自分の生活が苦しくなるわけです。

その状況を打開すべくその場しのぎでお金を借りて、返せたら美談で終わるのですが、「借金は増えて売上は減った」状況になったら最悪です。

さらにお金を借りていくと、売上が毎月の返済だけで消えたりしていって、自分の生活どころじゃなくなることもあります。

こういう状況にならないためにも、傷が浅いうちに「撤退する」という判断が必要なのだと考えています。

すり傷なら絆創膏を貼れば治りますが、複雑骨折などをしたら大掛かりな治療が必要になるのと同じです。


かつ、今だからこそ言えますが、起業は「無理してまでやることじゃない」ことです。

この社会には「雇用」というありがたい仕組みがあるわけで、多くの会社は正社員として人を採用したがっています。

それを捨ててまで起業することは、想像以上のリスクを伴いますし、リスクを背負える状態になってから起業しても全然遅くありません。

SNSでは「リスクを取ってでも挑戦しろ!」なんて声がよく聞こえますが、あれはリスクを取って成功したから言えることであって、その人の足元には99倍の人数の屍が転がっていることを頭に入れておいた方がいいでしょう。

起業のゴールは天国か地獄だけど、途中でエスカレーターを降りる選択肢もある

起業のゴールは天国か地獄です。

これは否定しません。

ただ、ドラマと違って「途中で降りる」選択肢もあるのが現実世界で、それが最善の選択であることも多くあります。

この降りる選択肢を、最初からイメージしておくと起業人生の幅が広がるかもしれない、と書きながら思いました。


ちなみに、僕は「お金はなかったけど起業した」人なので、今回のケースと近い部分があります。

お金のあるなしは関係なく「今起業しよう」と思って起業しましたが、潜在的には「お金がないから」という気持ちがあったのかもしれませんね。

「4年前の俺、よく聞け」と気持ちを込めて書いたので、誰かの何かの参考になれば幸いです。

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