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料理しないキャリアアラフォー女、コーヒー豆を挽く
先日、nosh(冷凍宅配弁当)と外食で生きている女が料理したいと思うだけ(実行はしていない)の記事を書いたのだけど、
そんな私が、コーヒー豆を挽いて即ドリップしてみたら美味しかったという話をお送りするよ。
それ料理か???????
いや、料理じゃないんだけど、こういうことをめんどくさがらずに楽しめるようになると料理も嗜めるようになりそうじゃない?
Q:料理、そんなハードル高いか?
A:高いです。
ところで常々、自由な発想を売りにしたいと思ってはいるが、そんな私でも流石に初手から「料理する人間になるための第一ステップとして、コーヒー豆を挽くところからやってみよう!」と考えたわけではない。遠大すぎるしコンサルタントとして不安すぎる。
何があったのか:シンクロニシティ
毎週日曜日、北鎌倉駅近くに、無料でコーヒー飲み比べをさせてくれるコーヒー豆屋さんが出現する。(下記URL内「店舗」参照)
よく通る道なのだが今まで気づかず先週初めて気がついて、好奇心で入店してみた。もともと私は人嫌いなのもあってなんでも独学に走りがちだったのだが、最近人格が変わってきたのか、はたまた年取って丸くなったというやつか、何かを始めたりこだわったりするには、他人に教えを乞う方が取り入れやすいと感じ始めている。
で、こんな形式の店舗を開く時点で、ここのマスターは寡黙にコーヒーを出すタイプではなくコーヒーに関する説明をしたいと思われるわけで、その説明が面白ければこの機会にコーヒーに凝ってみるというのも一興かもしれないと思ったのだ。
果たして目論見は当たり、諸々あって豆と電動ミルを買った。
よほど好きなことでない限り、基本的に考えることとはめんどくさい。なので、試飲とともに何を買ったらよいかの提案がなされるのは大変に良い買い物体験である。豆という消え物はともかくミルはそこそこ長く使うものなので、プロが「これで十分ですよ」と言ってくれる安心感もうれしい。ネットの海からはエントリーモデルを決め打ちするのも一苦労なのだ。
とはいえ豆なんて挽いたことがない身、帰宅したら早速ちょっとめんどくさくなって電動ミルを未開封のまま置いていた。これまで金に任せて良いコーヒー粉を買って自分でドリップしてもあんまり感動したことがなかったので、面倒な豆挽きという作業を挟んでも「良い味という成果」を得られるか疑問だったからである。ならなんで買ったんだという話なんだが、まあ、料理と同じで、やってみたい気持ちはあるのでして…(こうして、料理しないのに調理器具は揃っている家が出来上がる)
と、ここまでは1か月くらい放置しかねないいつもの流れだったが、そこに追撃が来た。
一緒に仕事をしている人が、普段、豆を挽いてエスプレッソを抽出し、ミルクを泡立ててラテにしているというのだ。エスプレッソマシンやミルクフォーマーにはいろいろな機材があるが、メンテ性などを考えていまはシンプルな機材に落ち着いているとのこと。シンプルなのもあって価格も高くない。そして、やはり豆を直前に挽くのは大前提のようだ。
ふーむ、なるほど…???
てかミルクって家で泡立てられるんだ???(そこから)
相手は仕事ぶりから見て完全にきちんとしているので、ズボラ未満の(=ズボラ料理すら嗜む水準に達していない)私が同じ習慣を持てるとは到底思えないのが問題ではあるが、とはいえ試行錯誤した結果のエントリーモデルを教えてもらえたのはアドバンテージが大きい。前述のとおり、ネットの海からはエントリーモデルを探し出すのも一苦労なのだ。ミルクを比較的簡単に泡立てられることすら知らんかったし。
しかも、これが、偶然なのだ。これは豆を買ったので教えてもらったわけではなく、たまたま違う話の流れでこうなり、たまたま私が数日前に人生で初めて豆を買っていたのである。近しい人がこだわりを持っているというのも、独学より教えを乞う方が頭に入りやすいというMy newトレンドに合っている。
これはもしや、コーヒーにハマれというお告げでは……?!?!?!
料理とコーヒー、何が共通しているか
という経緯で、休日の朝、電動ミルを買ってわずか(当社比)1週間で開封の儀を行うこととなった。えらいね(当社比)。知人に教えてもらったエスプレッソ系機材たちはAmazonが運んでくるまで家にないので、まずはドリップを嗜んでみる。
ミルに続いて一緒に買った豆も開封したところ、信じられないくらい良い香りであった。豆を粉に挽いた瞬間から劣化するのは知っていたけど、豆って本当に劣化しないんすね。いやいや、買った当日なら豆も粉も同じような劣化度合いだと思うんですが、あのですね、私は粉をコーヒーフィルターに投入する作業ですらめんどくさがる性質をしており、豆どころか粉ですら買ってから1~2週間放置とかしがちなので、買った当日の粉の香りを知らないというかなんというか……世界のすべての食材に申し訳ない。
ともあれ、豆を挽いてみた感想は以下である。
粉めっちゃ飛び散るし!!!
ミルから粉を移すときに完璧に移せずミルに粉が残るのイライラする!!!
粉、全くこぼれず100%の収率でミルからコーヒーフィルターに移ってほしい!!!!
これあれだ、
料理するときのめんどくささだ!!!!!!!
以上である。(いま初めて気づいたが、ズボラ未満のくせにちょっと神経質なのが料理嫌いの源泉か?)
コーヒーという題材のメリット
かくして「コーヒー豆挽き」は私の中で「料理」にカテゴライズされた。
しかしこの作業、一般的な料理と異なる点があった。
作業の成果物であるドリップコーヒーが、かなり美味しかったのである。ちょっと感動したくらい。0.2星のや富士くらい感動した。ちょっとじゃないなそれ。超コスパが良いな。
当然、ドリップのスキルは大したことないままである。なんも手当てしてないからね。せっかく豆挽くとこからやるんだから頑張って調べるとか、私の行動辞書にはない。豆を挽くという一歩を踏むだけで精一杯。
つまり、
成果を!得られました!!!!
成果が観測できるならモチベーションも上がるってものよ。
さらにコーヒーには、スキルアップのための繰り返しトライをするうえで圧倒的なメリットがある。
毎日飲んでも苦痛ではないことだ。
というわけで、(一般的な)料理というハイなジャンプをする前に、コーヒーを嗜んでみようと思うに至ったのである。またしても思ってるだけだが、前回の記事と違ってすでに3回実行済みだからたぶん大丈夫!
最後に
思いがけず「男の趣味」の方向に行ってる気がするけど、後付けで考えると、そもそも専攻や仕事が超男性社会なので、料理においてもこのあたりのポジションが私のパーソナリティに合っているのだと思う。でも自分が男脳だとは思ってなくて、というのも男性社会にガッツリ浸かると自分の異分子性に気付くんですよね。なので極めて男性っぽいスタンス、つまり、こだわりの一品を追求するみたいなのはできないと自覚している。だけど毎日栄養バランスとコストを考えて彩りの良い料理を出し続けるという極めて女性的なスタンスはもっと絶望的に無理なのは明白であり...。前回の記事書いたあと気分が盛り上がってレシピ本を見に行ったけど、脳が理解を拒んだからね。近い脳味噌バランスの人のこだわりを受け継ぐのが良さそう。
というわけでおそらく、理系でコンサルやってる人が料理に関するtipsを教えてくれたら、料理できるようになります。教え手を募集しています。