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私なりの「好きなことで稼ぐ」チャレンジ 途中経過
2020年のコロナ禍のさなかに会社員を辞めて独立して、いつのまにか5年目になっている。
いま思えば、世界情勢により仕事が激減しているのに日本の雇用環境のおかげでクビにはならずに毎月収入は入ってくるという恵まれた地位を手放す必要はなかったが、当時は残り寿命という時間が、年間1千万円以上入ってくる収入より貴重な気がして、急いで辞めたのだ。
最近は、会社員をしながら副業で収入の目途を付けてから独立するのがトレンドだと思う。しかし私は何しろ時間が惜しくて焦っていたので、そうしなかった。会社員時代と同じように節制とは縁遠い暮らしをしても最低3年は持つという貯金をもとに、経済的に立ち行かなくなれば2~3年で会社員に戻ればいいと思って独立した。
結果は、いろいろ試しながら進めているせいで収入は会社員時代より少ないし、さすがに多少の節制は強いられているが、ルミネの10%オフに踊らされてマルジェラのパンプスをうっかり買ってしまうくらいにはなんとかなって今に至っている。
さて、独立5年目ということは4年経ったのだが、4年かかってやっと、労働で金銭を得ようとするマインドから脱却しつつあるように思う。
一つ、好きなことで稼ぐという考え方がある。
多くの人が考えることで、かつ、実現している人は少ないのだろう。
noteにも大量に記事がある。最近いいなと思ったのはこれだ。
私にも、独立した時からこの考えはうっすらあったのだが、おそらく高学歴エリートあるあるではなかろうか。好きなことが分からなかったし、さして好きでもないことでなかなかいい金額が稼げるので、根源的なところで考えが切り替わらなかった。好きなことで稼ぐとは、世界的に有名なアーティストなど、もっとも選ばれしものだけの特権という意識もあった。
これに切り替えるのに「その『好き』は(即座に)金になるか」がどうしても邪魔して、検討が進まなかった。
そうこうしてるさなか、好きかどうかはさておいても、労働的な稼ぎ方から脱するにはとにかくお金を投じて何かを回さないといけないという至極当然の気づきに至った。
では、私は例えばインテリアが好きなので、良いと思う雑貨を海外から仕入れて日本で売るっていうことはどれくらい現実的なのだろうか。
といった経緯で上記の本を読み始めたところ、下記の著者が紹介されていた。
モロッコ現地に工房を持って、モロッコ雑貨の自社ブランドを立ち上げた人だ。
スリッパが有名で、私も彼女を認知するかなり前から商品は認知していた。民芸品特有のダサさを完全に払拭して、普通に可愛い雑貨に仕上げ、さらにはセレクトショップにも卸しているので、「なんだかモロッコで頑張っている事業家がいる」ではなく、「普通に欲しい」部類の認知だ。
彼女はモロッコがとても好きで、年に何度も渡航しているらしい。
ここで説明を単純化してしまうのだが、このあたりの情報を得た私は、腑に落ちた。
私が好きなことは旅行である。特に海外。
子供のころは絵を描いたりゲームをしたりしていたが、ずっと続いているのは旅行くらいしかない。
やりたい生活も、いつもどこにいるかわかんない感じの人でありたいとか、酷暑時期は別の国に退避するサイクルで居住地を変えたいとか、そんなんである。
腑に落ちたというより、覚悟や意思決定かもしれない。これを金にする。自分にはそれしかない。という。
次回以降の記事では、この気づきから、考えたり試したりしてることを書いてみたいと思う。