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残念なことに? |ピーターラビットのおはなしをAI翻訳してみた 10

Peter never stopped running or looked behind him till he got home to the big fir-tree.

DeepL 訳 →
ピーターは、大きなモミの木のところに帰るまで、走るのをやめず、後ろも見ませんでした。

うーん。never A or B の構造だから、「Aをせず、Bもしなかった」になってしまうのか。
それに、 got home を「帰る」とさらっと処理しているが、こどもたちにとっては大切な home 「おうち」を私は入れたい。

Peter never stopped running or looked behind him till he got home to the big fir-tree.

私の訳 →
ぴいたは はしって はしって いちども うしろを みないで
おおきな もみのきの したの おうちへ かえりました。

ここの the big fir-tree の前には got home to の to があるため under / underneath は無いが、おはなしの最初の方でぴいたの「おうち」は「おおきな もみの きのした でした」としたので、そこに合わせて意訳した。「大きなモミの木の方へ帰宅しました」よりいいだろう。

He was so tired that he flopped down upon the nice soft sand on the floor of the rabbit hole and shut his eyes.

DeepL 訳 →
疲れてしまったピーターは、ウサギ小屋の床の柔らかい砂の上に寝転がり、目を閉じてしまいました。

flopped down を DeepL さんは「寝転がり」としてしまうのか。うーむ。
ここでは動詞だが flop というオノマトペについては以前の記事で解説した。

He was so tired that he flopped down は、後ろを振り返らず全速力でおうちまで走ってきたピーターラビットが、モミの木の下の巣穴に入って「ああ、もうだいじょうぶ」と力尽きて「ぱたん」と倒れ込むシーンなのだから

He was so tired that he flopped down upon the nice soft sand on the floor of the rabbit hole and shut his eyes.

私の訳 →
ぐったり つかれた ぴいたは おうちに はいって ゆかに ぱたん。
さらさらの つちが きもちよくて めをつむって ふううう。

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おうちでごはんの用意をしていたおかあさんウサギは、息子が巣穴に飛び込んで来たと思ったら「ただいま」も言わずに倒れ込んでしまったのを見るが、ジャケットを着ていないし、靴もはいていないのに気づく。

His mother was busy cooking;
she wondered what he had done with his clothes.
It was the second little jacket and pair of shoes that Peter had lost in a fortnight!

DeepL 訳 →
母親は料理をしていて、彼が自分の服をどうしたのか気になっていました。この2週間で2枚目の小さな上着と靴をなくしてしまったのです。

たしかに fortnight は fourteen nights が由来で「2週間」だが、今の子どもには(いや大人でも)なじみの無い言葉。

「ダース」と訳す dozen は12個と教えられても、なぜ12なのかはピンと来ない。それ以上に fortnight はピンと来ない。なんで「2週間」がいきなり出てくるのかわからないだろう。

His mother was busy cooking;
she wondered what he had done with his clothes.
It was the second little jacket and pair of shoes that Peter had lost in a fortnight!

私の訳 →
おかあさんは ごはんの よういを していました。
あれ、ぴいた? ふくと くつは どうしたのかな?
このまえも じゃけっとと くつを なくしたばかりだったのに!

思い切った意訳をしてみた。自然な表現とわかりやすさが最優先。

I am sorry to say that Peter was not very well during the evening.

DeepL 訳 →
残念なことに、ピーターは夜になってもあまり調子がよくありませんでした。

I am sorry to say ... が「残念なことに」なるのか。誤訳では無い。まったくわからないということはないかもしれない。「遺憾ながら」よりはマシだし。このセンテンスだけを切り取って改めて DeepL 訳に入力してみたら、こうなった。

DeepL 訳 →
申し訳ありませんが、夜の間、ピーターはあまり元気がありませんでした。

「申し訳ありませんが」だと、この文脈では誤訳になる。 完全に NG だ。

I am sorry to say that Peter was not very well during the evening.
私の訳 →
それよりね、 みんな きいて。
 よるになったら
  ぴいたの ぐあいが
   すこし わるくなっちゃった。
    ぴいた、 かわいそう。

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大学の翻訳の授業で、この I am sorry の I とは誰のことですか? という質問をすると、さまざまな答えが返ってくる。主人公の Peter のこと。おかあさんウサギのこと。どちらも誤答だが、正しい答えを出せる学生もいる。

His mother put him to bed, and made some camomile tea;
and she gave a dose of it to Peter!
"One table-spoonful to be taken at bedime."

DeepL 訳 →
母親は彼をベッドに寝かせると、カモミールティーを作り、ピーターに飲ませました。
"テーブルスプーン1杯を 寝る時に飲んで"

「飲ませました」とあって、そのあとで「寝るときに飲んで」? もう1回飲むの? こどもは混乱するだろう。英語原文のこの部分だけを切り取って DeepL にかけてみると、このようになった。

DeepL 訳 →
母親は彼をベッドに寝かせた。
カモミールティーを作ってくれました。
それをピーターに飲ませたのです。
「大さじ1杯就寝時に飲むように」と。

苦しい。こどもに「就寝時に飲むように」と言いながら飲ませたの?

His mother put him to bed, and made some camomile tea;
and she gave a dose of it to Peter!
"One table-spoonful to be taken at bedime."

私の訳 →
もう ねなさい と いわれて べっどに はいった ぴいたに
おかあさんは かもみるてぃーを つくって くれました。
 「おやすみまえに すぷうんに いっぱい」

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But Flopsy, Mopsy, and Cotton-tail had bread and milk and blackberries for supper.

DeepL 訳 →
しかし、フロッピー、モプシー、コットンテールの3人は、
夕食にパンとミルクとブラックベリーを食べました。

私の訳 →
でも ぴょこちゃんと もこちゃんと ふわみちゃんの ばんごはんは
ぱんと みるくと くろいちご でした。

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おわり

このおはなしは これで おしまいです。
げんきになった ぴいたに またこんど あえるかな?

*さし絵の画像は The Tale of Peter Rabbit より

★私の翻訳は、私「すみ」の著作物です。無断転載を禁止します。
★引用する時は出典を明記してください。

*記事中に引用した DeepL の翻訳は 2021年8月当時のものです。DeepL は日々進化中のため、現在は引用とは異なる訳が表示される場合もあります。