仕事はやりたいことじゃない
「大きくなったら何になる?」
もう何回聞いてきたことだろう。職業柄(といっても前の話ですが)
こども達に質問する機会が多かった。
誕生日を迎えると、必ずと言っていいほど、こども達に夢を聞いてきた。
私は出逢いが変わってから、この質問をすることにギモンを感じ始めていた。
仕事はやりたいことではないからだ。
ある程度の年齢になると、大人はこどもに夢を語らせたがる。
「大きくなったら何になりたいの?」
当たり前に聞かれるから
「はなやさん!」
「けーきやさん!」って答えてきた。
私も小さい頃はこのあたりの職業に就きたいと思っていた。うっすらと記憶がある。しっかりと記憶がある時から、私は保育園の先生になりたかった。小学校の文集にも書いたし、高校の進路選択でも保育科のある短大に行って、資格を取って就職した。
人の世話をすることが好きだったし、母が企業内託児所に勤めていたこともあり、小さな子がいるのは私にとって身近なことだった。
だから、保育士を選択することは自然なことで、頑張ってなった。というより、気が付いたらなっていた。という感覚に近い。
目まぐるしく毎日を過ごし、年月が経っていく中、出逢いが私の過ごし方を変えた。
学生時代の友達と毎日遊び歩いていた休みの過ごし方が変わり
交流会に行って
刺激をもらう日が増えた。
ふと、このまま保育士をやって生きていくのか……とギモンに思い始めたからだ。
本当にやりたいことは、こどもと過ごすことなのか?
毎日ヘトヘトになって、家で倒れ込むことなのか?
仕事がやりたいことと一致するとは限らない。
仕事はあくまでも本当にやりたいことを叶える手段でしかない。
私がやりたいことが、人を育てること。働くお母さんの手助けをしたい。ということなら、保育士は正しい選択だったと思う。
ただ、子どもが好き。ということなら、保育士じゃなくたって他に方法はあった。
企業内保育所でも、習い事を教える先生でもよかった。
休日にボランティアでもよかったのだ。
生きる目的や、本当にやりたいことは何か?なんて考える機会はほとんどない。だから何となく年齢がきたら仕事を選んで、働き始めていた。
仕事はやりたいことじゃない。
本当に生きる目的はなにか?
何をしたいのか。
もう一回考えるタイミングが自分には来ている気がします。
カレーを通して何をするか。
34歳。
人生に向き合い中です。