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桂小太郎/「銀魂」の「鬼滅の刃」謎解きの鍵 その2
「鬼滅の刃」とよく似ている漫画が多数ありますが、これはもしかすると「この漫画には鬼滅の刃の謎解きの鍵がある」というヒントなんじゃないかな? ということで、メモしています。
この記事では、「銀魂」に登場する攘夷志士・桂小太郎に関わる「鬼滅の刃」の謎解きの鍵についてまとめています。
逆髪
主人公・銀時のかつての盟友である桂小太郎にはいくつか異名があります。その一つが「狂乱の貴公子」です。そして、銀時たちから呼ばれるあだ名は「ヅラ」です。
「狂乱」と「カツラ(ヅラ)」、このキーワードに重なるのは逆髪です。
逆髪は世阿弥の能「蝉丸」に登場する人物。醍醐天皇(第60代)の第三皇女と伝えられる人物で、生まれながらに髪が逆さまに乱れる異形の姿により狂乱して辺土遠郷を彷徨っているといいます。
逆髪のためにつくられたカツラ(かもじ)
蝉丸は逆髪の弟宮で、醍醐天皇の第四皇子です。生まれながらに盲目だったため、勅命により逢坂山に捨てられたと伝えられています。
蝉丸は理容業界では髪の祖神として重要な神様で、東京の王子神社境内には髪の祖神として蝉丸を祀る関神社があります。江戸時代に、かもじ業者が中心となって勧請したのがはじまりといいます。
蝉丸は姉宮・逆髪のために「かもじ」を考案し、侍女・古屋美女(ふるやのびじょ)に逆髪の髪を整えさせたという伝説があるためです。
「かもじ」というのは髪を意味する古語ですが、婦人の髪の毛に添える毛(入れ髪)のこともいいます。蝉丸はカツラをつくったパイオニアとして崇敬を集めているわけですね。
桂小太郎の「狂乱」と「ヅラ」のキーワードは、逆髪の「狂乱」と蝉丸のつくらせた「かもじ」に重なりそうです。
貴船神社の「御創建伝説」と「鬼滅の刃」立志編
貴船神社の社記「御創建伝説」には、玉依姫命が黄色い船に乗って旧淀川、鴨川、貴船川を遡って神聖な場所を見つけたことが貴船神社の起源であると伝えています。
旧淀川から貴船川を遡る両岸を見ていくと、「鬼滅の刃」立志編に重なるイメージが散らばっているように見えます。メインブログで関連する記事はこちら。
逆髪がつなぐもの
鴨川は貴船神社の御創建伝説に出てくる、玉依姫命が遡ったとされる川の一部ですが、逆髪が舞台に登場して所定の位置へつくまでの道行きにも出てきます。
花の都を立ち出でて 花の都を立ち出でて 憂き音に鳴くか鴨河や 末白河を打ち渡り 粟田口にも着きしかば 今は誰をか松坂や 関の此方(こなた)と思ひしに 跡になるや音羽山の 名残惜しの都や 松虫鈴虫きりぎりすの 鳴くや夕陰(ゆうかげ)の山科の 里人も咎むなよ 狂女なれど心は 清滝川と知るべし
歌の中で「鴨川」から「清滝川」をつないでいるんですね。
清滝川は愛宕山を流れる川です。「鬼滅の刃」の謎解きのヒントになっているキーワード「逆髪」は、清滝川が流れる「愛宕山」を指すキーワードになっていると考えることができそうです。
メインブログで「愛宕山」を鍵に考察した記事は1記事あります。よかったらこちらも覗いてみてくださいね。
逆髪の弟宮・蝉丸
逆髪の弟宮・蝉丸は、時代が下ると逢坂の関の坂神と習合し、関明神として関蝉丸神社に祀られます。この神様は音曲芸能の神として信仰を集める神様で、江戸時代には諸国を放浪する芸能民から崇められていました。
この「蝉丸」から連想するイメージを辿っていくと、無限列車編と遊郭編のイメージにつながっていきそうです。
メインブログでは「関明神」を鍵に考察した記事が1記事あります。こちらもよかったら覗いてみてくださいね。
関明神の連想では、「銀魂」の月詠が「お前、負けたら、一枚一枚脱げ。皮を」(アニメ第181話)と言っていたことも謎解きのヒントになりそうです。