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[玉造温泉街再生秘話㉜]奇跡的に回復…そしてアイデアの枯渇

いつもご覧いただきありがとうございます!

前回の入院のお話は妻に協力をいただきました。

よく覚えているもんですねー


さて、前回の続きで入院中のエピソードから始まり、仕事復帰を果たします。

しかし、以前のようには働けなくなってしまいます。

そのときどんな出来事があったのでしょうか…


奇跡的な回復

4月14日 金曜日

入院から1週間。

ベットから自力で立ったり座ったりできるようになりました、

そして、補助器具なしで歩けるように!

この前まで重篤患者だったのが嘘のような回復ぶりです。

神様のお助けに感謝いたします。

さて、この年は松江市議会選挙の年。

大切な友達が選挙戦の真っ最中でした。

全力での応援が出来なくて申し訳ない気持ちでいると…

選挙チームの若者から連絡が入ります。

「角さん!!今から角さんのいる病院から見えるところで街頭演説をしに行きます!」

え! 

驚いて急いで妻と車いすで大きな窓のある休憩スペースへ行きます。

外を見ていると…

やってきました!

距離もあり、小さくしか見えませんが頑張って演説をする姿がわかります。

もちろん声は聞こえません。

でも、頑張っている姿から声が聞こえてくるかのようでした。

しかも、そこは街頭演説しても市民は誰もいない場所…

彼は角さんのためだけに、病院の窓から見える場所で元気に選挙を戦う姿を見せてくれました←泣けた。


頑張って回復しよう。

早く退院して、当選したらお祝いをしよう。

そう誓った日でした。


4月21日 金曜日

入院してから2週間後。

リハビリの成果もあり自力でかなり歩けるようになりました。←まだゆっくりですが…

妻も子供を保育園の一時預かりにお願いして毎日来てくれます。←ありがたい。

病院内をくまなく歩きました。

1日に何度も病院内をウロウロしては、あっちを探り、こっちを覗いて探検しました。←気分はドラクエです。

病院の外にも出ました。

1キロくらいウォーキングしても大丈夫なので、先生に

「そろそろ退院ですかねー」と聞くと

先生は苦笑いをしていました。


結局「もう一週間様子を見ましょう」と告げられたときには実にショックでした。

先生からすると、歩けるまで1カ月、退院まで2カ月はかかると予想されていたわけです。慎重に慎重を重ねてもう1週間ほどおとなしく入院します。

外に出たくて仕方のない角さんは、妻にお願いして散髪に連れて行ってもらったり病院に内緒でカフェに行って入院ライフを満喫しておりました。


そして、4月29日 土曜日

入院から3週間

退院が許されました。


突然の入院から3週間!

大好きな家族と一緒に

大好きな玉造温泉にある

大好きな自宅に帰る日が来ました!

入院の時は桜の花が丁度満開だった温泉街です。

3週間ぶりだなー

どうなっているかなー

と帰ってきたら、

3週間みないうちに

桜のピンク色はどこにもありません。

めちゃくちゃ生命力を感じる新緑でした。

ちょっとした浦島太郎気分です。


角「おおーー きれいだねー やっぱ玉造はいいねぇ」

妻も娘も嬉しそうです。

無理を言って、自宅に帰る前に玉作湯神社に寄ることにしました。

まず、一番に神様にご報告です。

無事に退院できたこと

妻や会社や色々な方の支えがあったこと

医療チームのファインプレー

全てに感謝したかったのです。

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久しぶりの玉作湯神社 波動が素晴らしかった!


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超嬉しそうな娘 


こうして歩けるまでには回復はしましたが

その後しばらくは体調が戻りませんでした。


仕事復帰もしましたが、

昨年までは毎日出ていたホタルバスもタマステージも

半分くらい休みながら働きました。


それまで、来るもの拒まずだった講演依頼も

遠方からのご依頼はお断りするようになります。


そして

10年走り続けてきた観光協会の仕事にも…

「いつまでも続けられないかもなぁ」

体力の限界を感じるようになりました。



公式サイトのリニューアル

時は進みまして

2017年 9月

春に入院してから体調が優れない角さんは

以前のように長時間働くことが難しくなりました。

夏のタマステージも、イベントも

時々休みながらなんとかやっておりました。

「この先、この仕事を続けられないかもしれないなぁ」

この頃から観光協会の卒業が頭をよぎるようになりました。


さて、秋といえば

観光協会の来年度事業、そして予算案の時期です。

周藤さんからは、

「そろそろ公式サイトをリニューアルした方がえだねか(いいんじゃないか)」

と、言われておりました。

角「わかりました!では予算を組んでおきます!」

と…言ってみたものの、アイデアが全く浮かんできません。

大病が原因でしょうか。

アンテナが無くなったように何も思い浮かばないのです。

周藤さんとパトロールをしても、お話をしてもダメです。

角「アイデアが枯渇したのかもしれない…」

そんな時にアイデアを出してきた男がおりました。

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▲姫神さまのふりーぺーぱーの悪ふざけ『ブラタマリ役』の下山嘉真くんです。

〔補足〕角の後継者的に雇用されました。この時まだ20代前半。玉湯生まれ玉湯育ち。玉湯を誰よりも愛していると豪語。まだまだ半人前ですが熱意と将来性に期待。

観光協会の仕事を手伝うまちデコの社員、という不思議な身分の下山くん。

彼が提案してきた公式サイトの案がこちらです。

以下、下山くん

「玉造温泉のターゲットは20代~30代の女性ですよね」

「その世代はパソコンで検索とかしないんじゃないかと思います」

「でも、今の玉造温泉のサイトはパソコンで見る前提で作られています」

「ということで、ハナからスマホで見るという前提でリニューアルしてはいかがでしょうか」

な る ほ ど。

具体的にどうするのかを聞くと

下山「バナーではなくアイコンで見たいページを表示するのはいかがでしょうか」

ほぉー

下山「スマホではアイコン表示が一般的なので皆さんもそっちに慣れてきているんじゃないかと思います」

これは…うまくいくのか…失敗するのか… 

判らないのですが、ターゲットである20代~30代女性の行動をよく見ている発想だと感じました。

周藤さんに相談すると

周藤さん「・・・」←お考え中

角下山「・・・・」

周藤さん「ま、これでやらこい(これでいこう)」

とOKが出ました。


年は明けて 2018年 5月

予算案と事業計画案としてサイトのリニューアルが決議されました。

ということでサイトリニューアルが始まりました。

このサイトの担当についてはアイデアを出した下山くんと、旅館組合のスタッフに全面的にやってもらいました。

今までならば、

周藤さんからお題がでる ⇒ 角さんが回答 ⇒ OK ⇒ 角さんが実行 

という流れで色々とやってきました。

ところが、入院をきっかけに体力、アイデア、ともに衰えてしまった角さんでは周藤さんのお題にはお答えできなくなりました。

非常に寂しいのですが… 以前のようには湧いてこないのです。

角「観光協会は下山くんや若い人に譲ろうかな…」

下山くんが出してくるサイトリニューアルのデザインをチェックしながらぼんやりと考えていました。


結局のところ、

公式サイトのリニューアルについてはほとんど関わらず

下山くんや旅館組合のスタッフが協力して頑張りました。

アイコンやページ構成など紆余曲折をしながら…

見事に作り上げました。

4たまなび (2)

玉造温泉公式サイト

※2020年6月現在も改善を続けております。


出来上がったサイトを見ながら卒業を決意し、周藤さんにお伝えをしました。

角「周藤さん… ちょっとご相談があるのですが」

周藤さん「ん?なんだかいの(なんだい?)」

30分くらいお話しました。

周藤さんからは

「わしももう引退さかと思っちょーだ(引退しようと思っているんだ)」

「わしの後は角くんが一番えだども(いいんだけど)」

と、寂しそうに言われました。

周藤さんも72歳となります。

玉造温泉街の再生のためにもう10年以上も頑張っておられます。

しかも、一度定年退職をしてからの10年以上です。

玉造温泉の課題は後継者。

浮彫となった2018年でした。

第32話へつづく


最後までご覧いただきありがとうございます!

この連載を最初から読んでいただいている皆様にはちょっと寂しい内容となりました。

でも、良い事ばかり書いてドヤ顔するのは角さんには似合いません(笑)

皆さんにも、正直にここまで書くのか!と感じていただけたら幸いです。

さあ、次のお話はインバウンド(海外旅行者の受け入れ)のお話です。

一体どんなお話なんでしょうか?

お楽しみください!


第33話 旅情とインバウンド はコチラから


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