中山大障害2022

オジュウチョウサンのラストランとして注目されたレースだった。

勝ったのはニシノデイジー。クラシックで応援した馬だったので勝って嬉しかった。

このレース、馬券は買わずに観戦したが、買っていたとしてもニシノデイジーは買わなかったと思う。なぜなら「たとえ障害重賞を勝っていても中山実績のない馬は消し」というマイ格言があるからだ。ましてニシノデイジーは障害重賞を勝っておらず、中山は初、障害レース自体も未勝利を勝っただけのわずか4戦目なのだ。
それも平地実績のある馬にありがちな最後の直線だけで差し切っちゃうようなレースではなく、レース中盤で先行集団に取り付き、他馬を競り落としながら先頭で最終障害を跳んで、そのまま後続を寄せ付けずにゴールした。
折り合いを欠いて敗けていた頃を知るだけに、この長丁場での見事なレースぶりに感無量である。
レースを見直すと、オジュウチョウサンの後ろからマークするように進んでいたニシノデイジーが、大生け垣の手前で先行集団に並んでいく様子は、昔みたいにガーッと行っちゃってるように見えるし、向正面で先頭に立つ様子もガーッと行っちゃってるように見えるので、これを上手く制御して最後まで持たせて勝たせた五十嵐騎手の手腕は素晴らしい。大障害への参戦も五十嵐騎手の進言だそうで、オーナーも調教師も考えてなかったとのこと。それも含めてファインプレーだった。

オジュウチョウサンのラストランは、一般紙の社会面の記事になるくらいなので注目されていたことがわかる。障害馬初の年度代表馬になるチャンスもあった。前年の中山グランドジャンプから負けなしの8連勝で大障害を制した2017年なんて有馬記念の前までオジュウでいいんじゃないの、って感じだった。しかし有馬記念でキタサンブラックがラストランをその年のGⅠ4勝目で飾り、年度代表馬に。GⅠ4勝する馬が出る年なんて滅多にないのだから、運が悪かった。残念。この馬もまたステイゴールドの代表産駒だ。


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