2nd Full Album『ハラワタ・ハリケーン』発売記念 SUMESHI直撃インタビュー
SUMESHIとは
2016年、突如田舎に現れた段ボール頭の集団。
米びつの隅で育った日陰系を自称し、その持ち前の多面的な視点から
人間の持つありとあらゆる処理しにくい感情「業」を肯定するために
曲を作り、演奏している。生きづらい人に寄り添いたい気持ちでいっぱい。
現在はメンバー4人が日本中に散らばってしまっているため、
ライブ活動ができない状況にある。
それを補うように、音源制作活動やMV制作などに精を出している。
2nd Full Album『ハラワタ・ハリケーン』発売中!!
https://sumeshinoshop.stores.jp/items/5d2831cc4c80641e291fbbca
↑ちょっとでいいから、見ていってください!!お願いします、お米を食べたいんです。
ー2nd album「ハラワタ・ハリケーン」発売おめでとうございます!今回のアルバムのコンセプトとテーマを教えてください。
DONSYARI(※以下D):ありがとうございます。前回のEPから約1年かかってしまいましたが、いいものが作れた、作りたいものを作ることができたように思います。
今回のアルバムのテーマを一言で言うなら、「自己愛」と「肯定」です。
ー「自己愛」と「肯定」ですか
D:はい。今回のアルバムでは、一枚丸々ストーリーが続いているものを作りたくて……。タイトル曲が「あの子のフィクション」といって、街中で見たはずのあの子を探す曲なのですが、アルバム通してその「あの子」の存在を感じさせるものになるように考えて制作しました。
ーなるほど。たしかに、歌詞を見てみると、前半の収録曲には明確に「あの子」が出てきますね。後半は出てきていないように思われますが……
D:前半は「他者から見たあの子」の曲が多いですね。対して後半は、「あの子」の心情、気持ちの動きと「解放」に目をつけて曲を作りました。曲が進むにつれてのその辺りの変化を注目して見ていただけたらなと思います!
ーDONSYARIさんが曲と詞を書かれて、そのあとでSENMATSUさんがギターをつけるという方法を以前は取られていましたが、今回楽曲制作の過程でなにか前回から変化はありましたか?
D:うーん……今までに書き貯めた曲をまとめて収録したので、あんまり変化は感じてないかも。私基本的に一枚アルバム作ってるときの終盤……アルバムブックレットのデザインとか考えてる頃かな?その頃から次のアルバムの曲やテーマを何にするか考えてるんですよね。
ーえっ!!早くないですか!?前の作品まだ発売してもないのに……
SENMATSU(※以下S):僕もそう思います。こっちがDONSYARIの音源にギター付けてるときに「次のアルバムはこんな感じで行こうと思う」って連絡きて、「えっもう!?」っていつも焦らされてます(笑)。
D:ごめんね、そのへんは本当に……次々にしたいことが思い浮かんできちゃうからね、仕方ないね。でもその分、私も生音のギターを入れられるところは自分で引いて負担を減らせたらいいなと思って、死にそうなヘロヘロのギターを弾いています。
ー今回のアルバム「ハラワタ・ハリケーン」収録曲の中から、メンバーの皆さんのお気に入りの一曲とその理由を教えてください
S:僕は「接待」が好きです。ギターを作る過程が楽しかったからかな。僕がいつも聴いてるようなジャンル、アーティストの曲調に雰囲気が似ているというのもあるかも。曲調は明るいのに、歌詞は結構深刻なことを話してますよね。そこにも惹かれます。あとMVがある。若干時代を感じるロックなのもいいですよね。ちょっとだけオヤジ臭い気がする(笑)。
AOISO(※以下A):私はタイトル曲の「あの子のフィクション」です。一曲目ですよね(まじまじとトラックリストを見る)。DONSYARIの作る曲は以前まで、怒っていたり、暗い気持ちだったりっていうのが如実に表現されていたんですけど、今回は吹っ切れたように明るい曲が多いんですよね。でもそれは、さっきSENMATSUくんが言ったように、曲調は明るくても、歌詞が深刻な様相を表してる。日々の中に潜む気づかない問題や悲しさ、切なさなんかを感じます。そういうとこで、より表現の仕方が上手くなった気がします。
D:デヘヘ。
OBORO(※以下O):私は「花と酸」が好きかな。アイドル・ポップスチックな曲調に、ちょっと含みのある、赤裸々な歌詞がかわいいなと思う!ホーンセクションがはいっていることもあってきらびやかで華やかですよね。これもMVがあるみたい。このアルバムのテーマである「自己愛」と「肯定」って、そもそも自分の身体をきちんと認めてあげることから、きちんと好きになってあげることから始まるんじゃないかなって思いました。
D:自分の作った曲にコメントがつけられるの、なんだか恥ずかしいですね……。作った人間的には全部お気に入りの曲なんですけど、あえてあげるとしたら、「それ以上をあげる」です。いわばこのアルバムのエピローグ、アウトロダクション的な内容の曲になっています。このアルバムを通しての物語の結末がここに集約されています。たくさんの楽器の音が入っているので、にぎやかですし、聞いていて楽しい曲だなぁと作った自身的には思います。
ー先ほどアルバムのテーマが「自己愛」と「肯定」であるとお聞きしました。このアルバムに込められた想いを教えていただけますか
D:聴く人にこのアルバムを通したストーリーのどこかしこに共感してもらえたら、その人が自分自身を見つめ直すきっかけになると思います。自分を見つめ直して、自分と向き合う機会というのを、SUMESHIの曲を聴いた際に行ってほしいなと思って作りました。意外と、無意識に自分の中の問題に気づくかもしれないし。というか、このアルバムを聴いて、自分の置かれている状況に危機感を持ってほしいと思う人がいたんですよ。どうしてもその人に聴いてもらって、考え直してほしいなという思いが先行してました。
ー考え直してほしい、ですか
D:はい。いま生きるだけで精一杯で、自分の身の振り方や置かれている状況などを認識できていない人や、知らず知らずのうちに他人から影響を受けて、自分を縛ってしまっている人というのは、本当にたくさんいるなと思っていまして……もちろん私にもそういう時期がありましたが、他人の言葉や行動に支配されている間というものは、やっぱり辛く、辛いとすら思わなくなる、感覚が麻痺してしまうので、その人にとって何もいいことはないと思います。でもその精神状態から一人で気づいて抜け出すってのはなかなか難しいと思うので、これを聴いて何か気づくことがあればいいなと。
ーなるほど。現代の人々に自分と向き合う機会を持ってもらうきっかけにしてほしい、ということですね
D:ですね!何かの糧にしてもらえたらいいなと思います。
ーDONSYARIさんとSENMATSUさんは、SUMESHIの楽曲を作る上で大きく動いているわけですが、お二人は普段どのような音楽を聴きますか?
S:僕は……いろいろ聴くんですが、星野源さんとサザンオールスターズさんはずっと僕の中の揺るがない位置にいます。目標にしたい大人の像がその二つなのかな。あとは、ヤバいTシャツ屋さんもよく聞きますし、ライブにも行きますね。
D:SENMATSUくんの音楽の好みは高校時代とあまり変わってないよね。
S:そうだね!今はもっと他に好きなアーティストもできたけど、この3方は変わらず追いかけ続けてるかな。
D:私は、本当になんでも聴くんですけど、ずっとインターネットの音楽に惹かれていて。City Popをはじめとして、vaporwaveやfuture funkなど、今年流行りましたよね!あれらが大好きで……。次のアルバムあたりで挑戦したいと思っています。あとは……大学で軽音サークルに所属しており、ドラムを担当しているのですが、そこでコピーするために最近にtricotや東京事変などをよく聞いています。難解な曲の中に、韻を踏んだ歌詞があるとなおさら好きになりますね。後は昔聞いていたのでボーカロイドの曲やKPOPなんかも聞きますね。幅広くいろいろと好きです!SHINeeのジョンヒョンさん推しでした。
ーさいごに、今後どのような活動をしていきたいかを教えてください
D:次のアルバムの構想は何となくあって、今回やってみた挑戦的な内容をさらに広げたものにしたいと思っています。いまアニメーションを作る勉強をしていて、なのでアニメーションMVを作りたいなとも思っています。あとはなんだろう……とりあえず今回のアルバムを50枚売り上げたいです。いまCD買う人が少なくなっている中で、こんなど素人のCDを買う人はなかなかいないと思います。でも、買って絶対に損はさせない内容になっていますので、ぜひお買い上げいただけたらなと思います。今回はCD形式でしか販売しませんし!!買うなら今ですよ奥さん。
ーありがとうございました!
(聞き手:明莉)
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