「Norwegian wood」の編曲バージョン
ノルウェイの森を再読して、その後に実写化映画を観ました。
作品内で登場人物が演奏し、タイトルにもなっているThe Beatlesの 「Norwegian wood」は、2年前に大学のサークルで演奏したことがあります。バディ・リッチ編曲のビッグバンドバージョン。
演奏をギターとドラム奏者の近くで聴いていると、質の違う2つの音が噛み合って別の音が生まれる振動が足元から伝わってきて、遠くでは金管の無鉄砲なロングトーンが響いている、多層空間でした。
自分は担当曲ではないけど、思い出の演奏曲ランキングではかなり上位。
このバディ・リッチアレンジを聴くと、ノルウェーの深い森をどんどん奥まで歩いていって、次第に方向感覚を失い、自分の呼吸よりも木々の息遣いの方が近くに聞こえるような、メヴレヴィー教団でいうところの、神との合一みたいな、そんな感覚を味わいたくなる。
ビートルズがこの題名をつけた理由は分からないけど、この題名を付けられると行ってみたくなるから困ります。
本や作品に触れると頭の中にイメージが広がるので、それを実際に五感で体験し直す(作者と同じ感性ではないから限界はあるけれど)行為を、これから先の人生で何回か出来たらなーとぼんやり思います。ジャズのコピーやクラシックを弾く時ときと似ているような気もする。
先走ってしまうイメージを正すため、落ち着けるため、あとはこれはコピーとまさに同じで、自分以外の型に自分の感性をはめる体験はわりと楽しいから。
話の感想はもう少ししたら書きたい。