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20代のサラリーマンが、都心の一等地を庭にする
こんにちは!スマサガ不動産の代表の城戸です。
スマサガ不動産のクライアントで、東京都心の中心スポット表参道エリアの骨董通りからほど近い場所に、築40年の中古マンションを購入して住んでいる20代の若者がいます。
築40年の中古マンションといっても、購入後すぐに改修計画をして、自分好みの内装にリノベーションして住んでいます。ですので、むしろ新築以上にデザインと素材へのこだわり度が高い、注文住宅のように体に馴染む家に住んでいるわけです。
彼はサラリーマンのKさん。Kさんは、スマサガ不動産に初めて相談に来たときから非常にするどく時代を読んでいて、今の時代に新築のマンションを買うのは完全に自殺行為だと悟っていました。周りには新築のほうが価値が高いと勘違いしている人がいっぱいいるが、中古マンションを買ってリノベーションするほうがよっぽど賢いし、上手く資金計画を考えれば、資産としても非常に有効なものになる可能性がある。そんな話で、当初から盛り上がっていたんです。
若いうちは、住み替える時に購入した時と見合った金額で売ったり貸したり出来る、中古マンションを購入するのがいい。そのほうが、自分の成長に合わせて自由に振る舞うことが出来る。つまり、家に縛られない。しかも、リノベーションで資産価値と自分自身の住み心地まで、全てをコントロール出来るのだから最高じゃないでしょうか。
こうして、K氏は、ストイックな物件選びと資金計画、そして、リノベーションの設計の日々を経て、リーズナブルで今後も価値を維持しやすい、都心の一等地、表参道に自分の城を持つことが出来たのです。
表参道K邸リノベーション
DATA
エリア | 東京都渋谷区(表参道周辺エリア)
プラン | 既存1LDKを→1LDK+WICにリノベーション
面積 | 壁芯 49.42㎡/内法 45.80㎡
構造 | SRC造地下3階-地上10階建の3階
主採光 | 東向き
建築竣工年 | 1968年(昭和43年)
リノベ完成 | 2010年(築42年時)
権利 | 所有権
工事費用 | 850万円(設計料・税込)
CREDIT
プロデュース・設計 | スマサガ不動産
設計 | スマサガ不動産
施工 | マリアート
写真 | 平林克己
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どうせ家を購入するなら、資産性を高めて
自分の将来を守ってくれる財産にしたかった
希望エリアと予算は最初から決まっていました。
広さにはこだわらないが、場所は都心の一等地にこだわる。予算も、中古マンションを購入し、リノベーションまでした場合の予算合計を、周辺の新築相場の約半額に抑えられるようにしたい。どうせ自宅を購入するなら、資産性を高めて、自分の将来を守ってくれる財産にしたかったからです。
そんなK氏の要望を受け、まずは港区・渋谷区を中心に物件のリサーチを始めました。よくよく話し合った末に、購入後のリノベーション費用も考えた物件予算の上限を設定。購入+リノベーション予算を合計しても、周辺の新築相場の約半値になる想定でした。
そんなリーズナブルな金額で、古い配管を一新して間取りも自由に出来る、フルスケルトン(中身を完全に新築同様に入れ替える)のリノベーションが完成するのだから、財産として資産性が高くなるのは当然なんです。
磨けば光る、ダイヤの原石を目利きする
ただし、シナリオを書くのは簡単ですが、たとえ広さにはこだわらないといっても、この先10年を見込んで売ったり貸したりするのに最適で、自分にとっても豊かに住めるレベルというのがあります。
いくら価格が安いとはいえ、投資用の狭いワンルームマンションを選ぶわけにはいかない。そんなものは、今すでに一等地であっても空室が目立ち始めており、今後10年も価値を維持することは困難と予想されるからです。
そうすると、想定した購入予算で一等地内に50㎡前後の物件。それも、今は安価に市場に出ていても、磨けば光る、ダイヤの原石を目利きしなければいけないというのは、かなりのプレッシャーです。もし、普通の不動産業者を訪ねたとすれば「ナイナイ!」って暗に帰れと言われるか、ただの安物買いの銭失い物件を掴まされてしまうかのどちらかになるような、価格帯としては非常に目利きが難しい条件なのです。当然、スマサガ不動産は嬉々として探し始めるのですが・・・。
こういった志の高いクライアントの人生をバックアップしながら、だれもチャレンジしたことのない領域まで足を踏み込むというのは、我々のひとつの楽しみでもあります。
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実は渋谷区、港区というところは、築年数が古いものも含めれば、データ件数的にはそこそこヒットします。(全国につながるデータベースのネットワークから情報を拾っていきます)
しかし、スマサガ不動産では、リノベーションして中だけきれいにしても、その資産価値は全く改善しないことがわかっています。やはり、磨けば光るダイヤの原石のように、価値の片鱗を見せながらも安価に眠っている物件を掘り起こす必要があります。
もちろん、それはデータだけでは全てを測ることは出来ないのですが、ある程度分析的な見方で洗っていけば、ご提案できる物件はかなり絞り込まれ、一回に見に行く物件は1〜2件程度。こうして出てきた厳選物件を、K氏といっしょに、1件、1件、丁寧に現場を検証していきます。
高輪、目黒、麻布、中目黒、南平台、幡ヶ谷、表参道…
最初は、エリアが抜群に良いとか、めちゃくちゃ安い!という物件情報を得るたびにモチベーションが上がり、期待をしながら現地を見に行くのだけど。うん?
「なんか違う」「微妙」「お墓ビュー」「交通量が多すぎ」とかで…
数字には出ない「感性」の部分でくすぐられるものが、やっぱりなかなか見つからないものです。
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ついに巡り会った「運命のマンション」
14〜15件は見たと思います。K氏がご相談にいらしてから2ヶ月経った頃でした。ついに、「運命のマンション」に巡り会います。
そのマンションは、他の部屋がリフォーム済み物件として売りに出ていました。マンションそのものは気になって報告はしていましたが、予算が大幅にオーバーするので見に行ってない物件でした。
ところで、いつも思うのですが、
リフォーム済みとかリノベーション済みとかいう名前で市場に出ている見た目だけきれいな中古物件が、結構クライアントの資産を築くのに邪魔になってしまうケースが多いです。
特に都心部では、大して内容を改善せず表面だけをきれいにしたなんちゃってリノベーション物件でも、ある程度ニーズがあって成約してしまうので、あとあと大損するような価格設定で市場に出ているので要注意です。リノベーション済みを買う時こそ、お手軽に考えず、本当に価格設定と内容が見合っているか、プロの目利きを連れて行った方が良いんじゃないかと思います。余談でした。
ただ、このマンションがリフォームをしていない状態で売り出してくれていれば、価値のある部屋に再生することが出来るのに・・・と思っていたので、近いうちに価格が落ちてこないかと「要チェック」に分類しておいたのが功を奏しました!
定期的にその物件をチェックしていたら、リフォーム済み物件とは別の部屋で、お手頃価格で売りに出されている物件があったのです。
このとき、「コレ!キタかな?」と、鼻息が荒くなったのを覚えています。
でも、今までも、現地を見に行くとがっかりすることもあったので、過度の期待をしないように出かけました。おそらく、K氏も、そんな感じだったのではないでしょうか。
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リノベ前のオンボロ自邸に仮住まいした理由とは
現地に着いて、建物を見て、最初の印象としては、「悪くない」でした。
大きな通りに近かったので、交通量による騒音があるかな…という不安があったのですが、思っていたより静かでした。
そして、お部屋の玄関のドアを開けた瞬間!
玄関の正面の先に、視線がまっすぐ抜ける大きな窓があって、その向こうに借景の緑が見え、開放感があり部屋の感じも明るい。その空気感がすごく「感性」を刺激するものだったのです。
K氏といっしょに「イイ!」「イイ!」を連発したと思います。
場所も、広さも、価格もバランスが良く、データ的にも今までの中では抜群でした。まだ申し込みもしていないのに、K氏が早速、この壁壊せるかな?とか、ここにパソコンを置けるカウンターを設置できますかね?とか、その場でイメージが膨らんで話をし始めたことを覚えています。
こうして、K氏の最初の自邸になる家が決まったのです。
さて、このあと、無事に物件取得の手続きが終わり、リノベーションの設計に入るのですが、ここでもK氏はオリジナルな発想で勝負です!なんと、リノベーションの設計にじっくり時間をかけるため、まだリノベーションする前のオンボロの状態の自邸に仮住まいすることにしたのです。
実は、これは非常に頭が良い考えで(その後、スマサガ不動産のクライアントで何人かこういう人が出てきて、ちょっとブーム?笑)、そうすれば、二重家賃(自宅があるのに賃貸に住んでいるもったいない状態)は発生しないし、時間をかければかけるほど設計は良いものになるし、お金のかけ方も吟味できるので、金銭的にはものすごいお得感ですよね。
そういった計画の綿密さもあって、K氏とスマサガ不動産とで最高のパートナーシップでリノベーションに取り組めたと思います。
素材にも、意匠にも、しっかりK氏のこだわりが詰め込まれながらも、当初の計画通りの資金計画で最終着地点までやってきました。
さあ。あとは楽しい都心生活を満喫しながら住みこなしていくだけです。
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確固たる信念を持って計画と行動をすれば、自邸が資産になる
こうしてK氏は、都心の一等地で素晴らしくお気に入りの自邸を、極限までリーズナブルに手に入れることが出来ました。おそらく今後ともこの自邸はK氏を支える資産としてしっかり機能し続けてくれることでしょう。
資金計画が緻密だったので、リノベーションでは見た目のかっこよさだけではなく、長期的なメンテナンスや、今後の売ったり貸したりにも適切な仕様バランスで、かけたお金以上の価値で運用できる自邸に仕上がりました。
みんな、理屈ではわかっていても、やってみると意外になかなか、ここまでストイックにはやりきれないことが多いです。
どうしてもお手軽に引っ越しやすい段取りにこだわったり、ミストサウナだとか・・・機能的なことにだけ目を奪われたりします。やっぱり自邸ですから、つい、ある種のわがままな気持ちが顔を出してしまうと思うのですが。それで結局、みなさんは今だけの満足にこだわって、財産としてはちょっとありえないような家を購入してしまうことがあるのです。
全てが終わって感じたことがあります。
K氏のモチベーションは、一度も下がらず、常に一定のテンションを保っていたなと。
見に行く物件が、期待はずれでだめだったことが続いても、常に前向きで、ブレませんでした。リノベーションの設計をやっている時も、どんなに欲しい機能が出てきても、予算だけは計画通りにこだわり続けました。
確固たる信念を持ち、計画し、行動すれば、ホントに自邸が資産になるんだなあ。やっぱり、受け身じゃいけないね!ある意味、世界一の投資家ウォーレン・バフェットのような信念の凄みを感じました。
そのK氏。この自宅を持ったことで将来の安心感を得たということで、最近、この1年スパンくらいの計画で、不動産オーナーになる夢を練り始めている模様。先日、久々にお会いして、ランチした時に、そんなお話があったのですが…さて、これからどうなっていくのか。
まだまだ、K氏の挑戦は続きそうです。
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