綺麗に咲く花の根本に、目は向かない。
昔から、実家では親の趣味で、植物が育てられていた。
人は綺麗に咲いた『花』を見て感動する。植物が花を咲かせるまでには"過程"がある。
ただ、その過程は誰も気にしてないし過程は、地味で綺麗でもない、なんの驚きもない。
綺麗な花を咲かせる過程には
栄養が必要で『水』や『土』や『風』や『光』が揃って、成長する。
全てを揃えた環境の中で、植物は、
すくすくと育ち、立派な花を咲かせて、人は、その花を見て「綺麗だ」と評価する。
花が咲く為には、咲く為の過程、
花になるまでの成長の段階がある。
当たり前だが、
初めは小さな種から始まる。そこから地から芽を出して、周りから栄養を得て、花を咲かせる。
ただ、ようやく咲いた花はスグに枯れる。儚く散って、枯れる。
人も、植物と似た部分があると思う。
全ての人には寿命がある。
生まれてから、成長して、社会に出て大人になる、若くて輝ける時間はすぐに過ぎる。歳を重ねていくにつれて、花と同じ様に、必ずは、枯れていく。
花を見て思う、今まで自分は特に、
花も何も咲かせた事は無いなと。
ただ、逆に言えば、まだ咲いてないのかも。これから先の、自分がどの様な環境の中に、身を置き、刺激を受けながら成長するのか。
そして花はどのように咲くのか、それとも咲かないのか。
咲かなければ、誰にも評価はされないかもしれないが、
でも、花の無い人生でもいいと思う。
実際、花の咲かない植物だってある。
親は、植物が好きだ。家には沢山の植物が育てられてる。花が咲いてても、咲いてなくても、関係なく、親は大切に育てている。
花が咲くから綺麗に見えるが、
育てている人、本人はその過程が、大切だと思える、と思う。
年明け実家から送られてきた写真に、以前よりも大きく育った植物が映っていて「綺麗に育てられてるなぁ」と思えた。