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横山彰人
2019年10月15日 14:39
第8話 川の字の空間待望の子は男の子だった。そして名前を「光」とつけた。男なら光とつけようと決めていたが、咲子にとって自分の子供は他の誰よりも輝いて欲しかったし、その「ひかり」によって周りも明るくする、そんな思いもこめられていた。京都の父も口には出さないが男の子を望んでいたのは、母から聞いていた。光が実家の後継になる訳ではないが、マンション購入資金を出してもらうこともあり、父の意にそえる形に