日本人男子が語りたい『Dark Blue Kiss』① ~恋愛の命題を背負うPeteKao~
初めましての方も、引き続き読んでくださっている方も、ありがとうございます。
この4連休で、久々にタイ沼にどっぷり浸かった雑食ライター・アリタケです。
というわけで、Twitterにもちょくちょく書いていましたが、ようやく『Dark Blue Kiss』を見終わり、TayTawanという役者に心を鷲掴みにされております。
上の投稿でもわかる通り、6月頭には気になり、ちょくちょくバラエティ番組やSNS上でのいじられっぷりを見てさらに興味が湧き、『Kiss』『Kiss Me Again』『Dark Blue Kiss』を完走した結果、Tayくん自身にも役者・TayTawanにもがっつりハマったのでした。
そんなTayくんとNewくん主演の『Dark Blue Kiss』。10月に日本のCSチャンネル・衛星劇場での放送が決まり、より多くの人にTayくん演じるPeteとNewくん演じるKaoのほろ苦ラブストーリーを知ってもらえそうです。
そして、今のうちにYouTubeで一気見しようと考えている人もいるはず。
というわけで、今回はただひたすらに『Dark Blue Kiss』の好きなところを語っていく回です。
※ここからはドラマの内容にがんがん触れていくので、「これから見ようと思ってます!」という方はご注意ください。
『Dark Blue Kiss』最大の見どころといえば、過去シリーズからの関係が続いていたPeteとKaoの別れの危機。
前作『Kiss Me Again』でPeteKaoの馴れ初めが描かれ、その2年後が舞台となる『Dark Blue Kiss』では仲良しな状態から物語が始まるわけですが、この2人はあらゆる部分で正反対なので、すれ違いが多いったらありません。
感情的で積極的なPeteと理性的で消極的なKao。
裕福な家庭で育ったPeteと平凡な家庭で育ったKao。
父親と暮らしているPeteと母親と暮らしているKao。
彼氏がいることを明かしたいPeteと隠したいKao。
自信家に見えて「俺には価値がない」と嘆くPeteと自虐的に見えて着実に経験と実績を積むKao。
さまざまな面で正反対な2人ですが、『Dark Blue Kiss』の物語に大きく影響する違いがこちら。
KaoにだけやさしいPeteとみんなに対してやさしいKao。
これって恋愛における命題でもありますよね。「自分にだけやさしい恋人とみんなにやさしい恋人、どっちがいい?」ってやつです。
PeteとKaoはこの「やさしさ」のタイプが違い、さらにお互いに頑固であるために、別れの危機に直面してしまうほどのすれ違いが生まれてしまうのです。
2人の「やさしさ」が感じられるシーンの中でも、個人的に好きなところをプレイバック。
まずは、Peteから。
2話の終盤、Nonの家庭教師問題をめぐってケンカした後のプールサイド。このシーン、『Dark Blue Kiss』の中でも一番好きかもしれない。
2人の別れを想像してしまい不安を感じるKaoに、Peteの「おまえと別れるなんてこと、そんなに絶対にありえないから」。
基本仏頂面で誰に対してもぶっきらぼうなPeteですが、恋人に対する愛情表現は、恥ずかしげもなく直球でできちゃう人なんですよね。
そして、このひと言はPeteの願望であり、Kaoを安心させるための言葉でもある。めちゃくちゃやさしいな。
12話のPeteの「そんなのありえねーよ」も同じで、心配性なKaoを一発で安心させるひと言です。
続いては5話、Kaoの部屋でのシーン。
同性愛者であることを母親に打ち明けられないKaoに、いろいろな方法を提案するPeteってめちゃくちゃ彼氏想い。
特に、ここのPeteっっっっっ!!!!!
不機嫌がフォーマットのPeteが、Kaoに対してはこんなにやさしい表情になるんです。しかも「ぬいぐるみにしゃべらせる」なんて可愛い方法を提案しちゃうんですよ。
えっ、ギャップがすごくて、とても愛おしい。好きだ。
そして、7話。
Young Gear中の夜のシーンで、珍しくKaoが「僕の洗面道具取って」と、Peteにワガママを言います。
「俺に命令してんのか?」なんて悪態つきながらも、準備してあげちゃうPeteって、やっぱりKaoにだけはめちゃくちゃやさしい。人生における「やさしさ」のすべてをKaoに費やしてる。
疲れている恋人のために準備してあげようとするPeteって、本当にいい彼氏。
一方、Kaoの「やさしさ」は全方位的すぎて、あらゆるシーンがやさしさの塊なのですが、先ほども紹介した2話のプールサイドでも発揮されていましたね。
そう、Peteを安心させるために、Kaoママから依頼された家庭教師をやめると約束するんです。
これはPeteに対するやさしさ。
しかし、同じく2話のラストでは、Nonの家庭教師を続けてしまうんです。
これは期待してくれているKaoママや慕ってくれるNonに対するやさしさ。
誰も困らせたくないから、自分1人で秘密を抱えればいい。そんな自己犠牲のやさしさが、結果的にPeteを苦しめてしまうわけです。
7話のYoung Gearで、KaoはNonに肩を組まれますが、振りほどきません。
これもきっとKaoなりのやさしさ。あからさまに嫌がるのではなく、「僕は年下が好みじゃないだけ」というメッセージで理性的に距離を作ろうとするのは、Nonを無闇に傷つけたくないから。
Kao、どこまでもやさしすぎるぞっっっっっ!!!!!
Kaoの「やさしさ」は、母譲りのものでした。……それなら仕方ない。なんせ、Kaoママめちゃくちゃいい人なんだもの。
タイプの違う「やさしさ」が、うまく噛み合わなかった結果が『Dark Blue Kiss』で描かれるわけですが、基本的には常に幸せそうでハッピーオーラ全開のPeteKao。
親友のJuneやThadaから何度となく茶化されるほど、ハッピーオーラが隠しきれていないわけですが、2人の関係を打ち明けている人はごく少数です。
秘密の関係であることと、2人の性格も相まって、Peteは仏頂面、Kaoは困り眉がデフォルト。そういういろいろが凝縮されているのが、4話のこのシーンでしょう。
キスしようとしていたところをJuneに見られて、なんとか誤魔化そうとするPeteKao。この表情こそ日常として描かれます。
一方、2人きりのシーンでは、いい表情をするんだ。いい意味で、つき合いの長いTayくんとNewくんが透けて見えるほど、やわらかな表情を浮かべるんですよね。
2人の関係を隠したいKaoにとって、2人きりの時間は唯一自然体でいられる時間だろうし、Peteにとっても、「やさしさ」を全振りできるほど愛し、信頼しているKaoとの時間は特別なもの。
人に言えない関係という息苦しさが前提にあるからこそ、2人きりの時間の穏やかさや解放感が引き立って見え、PeteとKaoという不器用な2人がより愛らしく見えるのでしょう。
思うがままに書いていたら、また長くなってしまい、いつにもましてとりとめのない内容になってしまいました。
タイトルに①とつけたように、また『Dark Blue Kiss』の感想を書けたらと思っています。
ここまで読んでくださって、ありがとうございます。
あっっっっっ!!!!!
最後に1つだけ、ツッコませてくださいっっっっっ!!!!!
Peteのカメラのディスプレイ、なんでヒビ入ってるのwwwwww