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タイBLドラマにハマった日本人男子の手記⑦ ~2人をつなぐ愛の言葉「おやすみ」の巻~

初めましての方も、引き続き読んでくださっている方も、ありがとうございます。

ほ~んの少しずつタイ語の単語を覚え始めている雑食ライター・アリタケです。

ほぼ毎日のようにnoteを書いて、早くも7回目ということに、自分で驚きを隠せません。自分でも情けないほど何事も三日坊主なのに、これもタイBLドラマ「2gether The Series」のなせる業。沼ってすごいな。

というわけで、今回主に触れていくのは9話、10話です。

※ここからはドラマの内容にがんがん触れていくので、「これからドラマを見ようと思ってます!」という方はご注意ください。



9話、10話といえば、ストーリーにおいてものすごく重要な軽音部のライブを挟んだ2つのエピソードです。

そう、サラワットが「俺の彼氏になってくれる?」と伝え、タインが「今から俺はお前の彼氏だ」と応える。9話の時を経て、ようやくこの恋が実ります。つまり、9話はつき合う直前、10話はつき合い始めた直後と、2人の関係が大きく変わるタイミングなのです!!

そんな9話と10話には、まったく同じシチュエーションが出てきます。「2gether」沼にハマっている皆さんにはピンとくると思いますが、そう、ソファで寝るシーンです。

まずは9話。暴行を受けた後、2人でサラワットの自宅に帰り、タインは泊まることになります。サラワット、下着まで用意しておいてよかったね(泣)。

サラワットの提案を受けて、タインはソファを選ぶのです。この時点でつき合っていないどころか、なんだかんだタインはまだ抗おうとしてますから。

しかし、既にぐいぐいアピールモードに入っているサラワットは、当たり前かのようにソファに来ちゃいます。いやぁ、可愛い。

タインを無理やりソファの奥に押し込み、有無を言わさず入り込むサラワット

その後、タインが初対面でのサラワットの言葉「お前が落ちるまでキスするぞ」を真似たりするものの、互いに触れ合うことはほとんどないんです。
最後、タインの「落ちるまでキスするってどうやるの?」という誘ってるのか、単純に無邪気なだけなのか判断しかねる質問に、サラワットがキスしようとする、というかしちゃってると思うけど、タインは抵抗しまくり。やっぱりまだ「お前の彼氏」ではないんですね。

あと、これは手記①にも書きましたが、サラワットの「おやすみ」に対する、タインの「あっそ」。
これね、本当に3話のお見送りシーンが効いていて、サラワットにとってはきっとすごく特別な言葉なんですよね。この9話のシーンでは特別切ない表現はされていないんですが、やっぱり胸にキュッとくる。まだ距離があるんだなぁって。


さて、続く10話はどうかというと、先にソファで寝ているのはサラワットです。タインの兄・タイプの妨害によるものですね。9話は先にタインが寝ていたので、違うところ。

しかし、ここに注目!! 上は9話のタイン、下は10話のサラワット。タオル1枚だけをかけて、寝づらそうにするところはまったく一緒なんです!! この演出がわざとじゃないわけがない!! 9話と10話で、あえて同じシチュエーションを組み込んでいることが明らかなわけです。

そして、タインがソファにやってくると、サラワットが「こっち来いよ」と引きずり込みます。9話でタインにやらせたのと同じように、今度は自分がソファの奥に身を寄せ、スペースを作るんです。

でも、まったく一緒ではないんですね。9話では有無を言わせなかったサラワットですが、10話ではタインに判断を委ねる余裕が見えます。さらに、タインも自らそのスペースに入っていくんです。この変化はものすごく大きいし、9話での微妙な距離があったからこそ、このシーンが生きます。

9話ではサラワットに触れさせず、触れようともしなかったタインですが、10話では自然とサラワットの腕に包まれるんです。この一連の流れで、涙が枯れ果ててしまったよ。

9話とは逆に、ソファの奥にサラワット、手前にタインという構図になっていることで、2人の距離感の変化を感じさせてるんですよね。いや、あっぱれですよ、本当に。

そして、3度目の「おやすみ」。

この時の2人の「おやすみ」がすっっっっっごくいいんですよっっっっっ!!!!!

同棲を始めてそれなりに経つ2人の関係性がものすごく出ているというか、決して特別な「おやすみ」ではなくて、日常の「おやすみ」。サラワットが3話で思い切って告げていた「おやすみ」が、こんなにも普通に言えるようになるなんて(感涙)。

短いシーンで、これだけ深く感動させてくるこのドラマ、凄くないわけがないですよね!!


9話、10話は、ソファのシーンにすべてが詰まっている!!!!!

と言っちゃいたいところですが、押さえておきたいシーンをもうちょっとだけ。

9話の殊勲賞といえば、タインの友達3バカトリオの1人・フォングでしょう。3バカの中でも落ち着いた雰囲気で、精神年齢も高そうなフォングは、たびたびタインの気づきになる発言をしてきました。そして、9話では本領発揮。

1つは、タインが運ばれた病院での言葉。「どうして強く持ってなかったんだ?」「落としても、また拾えるけど、同じものは戻ってこないからな」と、ジュースを引き合いに出しながら、サラワットへの気持ちに気づかせていきます。

もう1つは、サラワットに対して。サラワットと一緒になることに自信のないタインの本音を伝えながらも、「もし、今回失敗したらあいつは自信をなくして、お前から一生身を引くかもしれない」と釘を刺すんです。

これまで3バカは、サラワットを嫌がっているタインに協力すべく、仲を裂くために動いてきたわけですが、9話のファングは真逆。むしろ2人がうまくいくように、立ち回ってくれているんです。それを証明しているのが、これより少し前のシーンのこのセリフ。

サッカーで政治学部(サラワットの学部)が勝ったら、タインがInstagram上で告白するという約束を、フォングが促しているんですね。
マンボスのようなわかりやすいアシストとは違い、本人たちに気づかせる助言をしていくファング。もはやタインのおかんです。

ちなみに、10話の冒頭でタインが、サラワットとつき合い始めたことを3バカに打ち明けようとするシーンで、プアックオームタインを責めますが、フォングはどっちつかずなリアクションを通すんです。
決して「応援する」とは口にしないフォングですが、間違いなく9話の功労者。


続く10話は、これまでのエピソードに散りばめられてきた伏線が、一気に回収されていったのが気持ちよかった!!

1つ目は、合間のCMでも毎回出てきて、次回予告でも次回予告以上にその存在感を際立たせている「OISHI」。そこに貼りつけられたメモを書き換えるシーンです。10話では、タインが「サラワットには彼氏がいる」と書き換えます。

そう、これは2話のラストのサラワットの行動とまったく同じ。2話ではニセモノの彼氏、10話では本物の彼氏になるきっかけの重要なアイテムです。

ここで面白いのは、そのすべてが真逆になっていること。
2話ではタインへの差し入れのメモを、サラワットが黒から紫に書き換えます。10話ではサラワットへの差し入れのメモを、タインが紫から黒に書き換えるんです。いやぁ、芸が細かい!! 伏線をきっちり伏線として提示するからこそ、視聴者がドキッとできるんですね。本当に凄い。

続いては、8話から焦らしに焦らされたInstagramでの愛の告白。

何がよかったって、この愛の告白を見た後のサラワットの表情ですよ。「うれしいっ!!」が溢れ出しちゃってて、1話の頃はあなたがこんな表情をするなんて思ってませんでしたよ。感動したっ!!

そして大切な大切な伏線が、ピックのブレスレット。

サラワットからプレゼントされた時に、タインが「これって俺が半分に切ったピックだよな」ときっちり説明してくれますが、まさかこのピックがこんな形で出てきて、さらに11話、12話であんな重要な役回りになるとは思いませんでしたよね。

このドラマの奥深さは、話し出せばキリがありませんが、本当にすべてのことに意味があって、何度も何度も見たくさせるから凄い。もし、僕の拙い文章を読んで、「そんな感じだったっけ?」と思った方は、ぜひ見直してみてくださいね。

今回もここまで読んでくださって、ありがとうございました。


そういえば、9話でタインが倒れ、サラワットミル先輩が言い争いを始めるシーンのチアリーディングチーム部長、とても好きでした。

サラワットにメロメロなシーンばかりでしたが、やっぱり部長に選ばれるだけあって、登場人物の誰よりかっこよすぎるなと。

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