タイBLドラマにハマった日本人男子の手記④ ~男の友情って尊いよなぁ…の巻~
初めましての方も、引き続き読んでくださっている方も、ありがとうございます。
近いようで遠いタイに思いを馳せていたら、1日が過ぎてしまった雑食ライター・アリタケです。
今日は、タイBLドラマ「2gether The Series」の5話、6話を中心に振り返っていきたいと思います。
※ここからはドラマの内容にがんがん触れていくので、「これからドラマを見ようと思ってます!」という方はご注意ください。
まず最初に、5話でニクいなぁと思ったシーン。
サッカーの試合にチアリーダーとして参加するタインに、サラワットが「俺を応援しろ」と言うシーン。タインが「心の中でお前を応援する」と承諾すると、サラワットは「お前がそこにいるって分かっただけで充分、俺の心の中」と返すのです。
この「心の中」というワード、4話のラストで2人が口ずさんだ『Everything』に通じるんですよね。
本当にニクい展開です。「俺の心の中」と言われた後、タインが困惑しちゃうのも仕方ないです。ピック半分に切られたことなんて、忘れちゃいますね。
(初見では本当に忘れた結果、10話でのロマンチックな再登場に度肝を抜かれましたよ。本当に一瞬も油断できないドラマだ)
続いて、6話のニクい演出。
6話のテーマといえば「お酒」。酔っ払って暴走し、記憶を飛ばす人続出です。そんな話の展開だからこそ、終盤のあるシーンがものすごく重要。
まずは、6話冒頭のサラワット。
5話ラストで、お酒の勢いを借りてタインにキスしてしまったサラワットですが、どうやら覚えていない模様。
恥ずかしさのあまり、はったりをかましたのかと思いきや、タインの寮まで押しかけたグリーンを追い払った後のこと。
サラワットは「誰がお前にキスなんかするか」と言い放ちます。……キスしちゃったなんて、夢にも思っていなさそうです。
また、話の中盤では、酔っ払って記憶をなくしたタインが、サラワットに勝手にInstagramを更新されるというシーンも出てきます。タインは写真を撮られた記憶がまったくないため、更新されたことも友達に言われて気づくほど。
そして、6話の終盤、Scrubbのライブを見るちょっと前。タインが大学に到着するシーンです。
そこでタインは、サラワットから何を言われたわけでもないのに、「昨日は少し飲みすぎちゃって、何も覚えてないんだ」と伝えます。「昨日」といえば、女の子にキャーキャー言われていたサラワットに、うっかり「嫉妬してるんだよ」と言ってしまった日。
この直前のシーン、目を覚ましたタインは「嫉妬してるんだよ」と言ってしまった自分を反芻しているんです。つまり、はっきり覚えているということ。それでも「何も覚えてないんだ」と言ったのは、まさか自分がサラワットに恋をしてるだなんて、信じたくないから。「嫉妬してるんだよ」に対して、「酔っていたから暴走しただけ」という弁明じゃないかと。
さんざん登場人物たちがお酒で記憶を失ってきた中、最後のタインだけは自分の意思で記憶を消そうとします。タインにとっては戸惑いであり、サラワットにとっては寂しさでもある、切ないシーンです。
ここまで5話、6話の気になった展開、演出を見てきましたが、ここからはタイトルにある通り、「2gether」の中でも重要なモチーフである「男友達」にフォーカスしましょう。触れていきたいのは、サラワットの友達・マンとボス。
11話でサラワットが「仲間の支えがあったんだ」と話したように、2人の恋路に、マンとボスは欠かせない存在です。11話の回想で、タインへのメールの返信やInstagramのアカウント開設、さまざまな部分で2人のフォローがあったことが明かされます。
Instagramのアカウント名を「LoveTine」にしようと譲らないサラワット、可愛すぎましたね、はい。ただ、もし本当に「LoveTine」にしていたら、100%タインに警戒されて近づけなかったと思うので、「sarawatlism」をゴリ押ししてくれたであろうボス、本当にありがとう。
そして、マンの恋が始まる5話の中にも、2人のフォローが随所に散りばめられています。
偶然タインたちと会ったバーでの席順とか、サラワットだけを寮に残してさっさと帰っちゃうところとか、タインの居場所を伝えるための投稿とか。
そして、酔いつぶれたサラワットに代わって投稿した画像の数々。タインの視点から見ると、マンとボスのいたずらでしかありません。
しかし、この時サラワットは、プレーと一緒にいるタインを見てしまい、ひどく傷ついた状態。きっと弱音を吐いていたことでしょう。そんな姿を見たマンとボスは、居ても立ってもいられなくなったのかもしれません。だから、アシストした。
めちゃくちゃ泣けませんか? 一見嫌がらせっぽいけど、本当は奥手すぎるサラワットにどうにか幸せになってもらいたくて、大雑把な2人が遂行した最大限のアシストだったわけですから。実際、この投稿をきっかけに、タインはサラワットの気持ちに気づき始めるわけです。友情っていいなぁ。
同じく5話、2周目にめちゃくちゃ泣けて困ったシーンがこちら。
マンが恋をしたことを、サラワットに打ち明けに来るシーン。初見では、単純に男の子を好きになっちゃった男同士としての、サラワットの返答だと感じたわけです。
しかし、サラワットの真意は、そんな浅はかなものではなかった。
高校時代にタインに恋をしたサラワットも、マンと同じように「彼の名前すら知らない、また会えるかどうかも分からない」状態だったわけです。そして、再びタインに出会えたサラワットだからこそ、「答えは分かるだろ」と言えた。
言葉の真意が見えると、わざわざマンが報告しに来たことも、サラワットのやわらかな笑みも、すべてが愛おしい。このシーンを思い出すだけで泣けてしまいますね。
あともう1つだけ、大好きなシーン。
3話の序盤でサラワットは、タインに「女の子を口説くようにおやつや飲み物を買って、俺を気にかけて」と言われて、持っていたスナック菓子をすっと差し出します。「誰かが買った」と、さもファンにもらったものであるかのように。
しかし、そのスナック菓子はサラワットが買ったものだと、マンが伝えるのです。マンが意図していたかは別として、タインをドキッとさせ、視聴者にも「おや?」と思わせる見事なアシスト。些細なシーンも見逃せないから、すごいドラマですよ、本当。
今回はサラワットの友達にフォーカスしましたが、タインの友達の3人も、重要な気づきをもたらす存在として欠かせませんよね。愛すべきキャラが多すぎるよ!!
というわけで、今回も長くなってしまいましたが、ここまで読んでくださって、ありがとうございます。
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