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社会やテクノロジーが機能不全になったら?
こんにちは。
ソーシャルワーカー(精神保健福祉士)のすまです。
今日は当たり前のことを言ってるかもしれないのですが、社会やテクノロジーが機能しなくなると、今の私たちの暮らしって結構困るんじゃない?
って話をします。
当たり前なんだけど、頭では知ってるけど案外、日常的にはそういう感覚薄れてるかもってことです。
最近休日に時々やってるのですが、デシダル機器にお留守番をしてもらい、身一つ、メモ帳とペン1本を近所を30〜60分散歩しています。
たかだか30分、60分なんですが歩き始めてすぐ気づきます。
「あの景色良いな、写真撮ろう。あ、スマホ持ってないんだった。」
「そういえばあの人の LINE帰ってきてるかな?あ、今スマホがないから確認できないな、もどかしい」
「昨日そういえば今毎週観てるドラマの放送日だった。歩いてる時間勿体無いからTVerで歩きながら観よう,あ、スマホ持ってないや」
「この道、地域初めて通ってるな。適当に歩いてるけど、近所とはいえ。分からなくなったらGoogleマップで調べればいいか。あ、スマホ持ってないから、調べられない。住宅地でさっぱりコンビニとかもなさそうだぞ。大丈夫か...」
「今突然意識を失っても、誰にも気づかれないし身分が分かるものもそういえば持ってきてないや」
そんな風に目の前に景色や音とは関係ない、目には見えない音も聞こえないものと頭の中で会話してることに気づきます。
所謂、よく言うノイズってやつです。
暫くすると、道には時々町内の簡易マップがあったり、電柱にはその場所を示す住所があります。
遠くに薄っすら見える景色が家から見てた景色と同じだから逆方面に進めば、概ね家の近くまでは戻れそうだな。
とりあえずスマホは帰ったら見れるから気になったことはメモに書き留めておこう。
一旦その場で欲や不安を保留にしておけると、途端に景色や鳥の囀り、車のガス臭さなど今ここにあるものに目を向けられます。
普段も、テクノロジーに依存していることは自負がありますが、ここまで手元にないものに関して支配されている。ないものに目を向けた頭の中の会話(ノイズ)の除去に時間がかかるようになっているとは、驚愕です。
最近、大事にしてる時間です。
当たり前のようにあるものがない(機能していない)時、こんな些細なことでも不安を感じるものなのだなと実感する時間。
意図的につくってるのですから、ある意味贅沢な時間とも言えます。
少し別の切り口になるのですが、大災害の際のライフライン復旧までをいかに乗り切るか施設としても本格的に考えておくことがより重視されるようになってきていてそうしたテーマの講演などは見つけてなるべく参加しています。
仕事上、利用者さんが24時間いらっしゃる施設です。
短期入所の方も含めると30名弱の利用者さんですが、大切な命がここで暮らしています。
職員として施設にいる時に被災した場合でも、休日にに被災していたも、施設には利用者さんがいて、身の安全を確保した上で、その人達の暮らしを守る仕事は大災害があっても無くなることはありません。
一般的な災害の際の備えに関してを基礎にしつつ、当施設では精神疾患を抱え治療している方が殆どです。
皆さん定期的に病院への受診や薬を処方してもらう、あるいは飲み薬の代わりに持続性のある注射剤の接種を受ける必要があります。
精神科薬の中には処方できる医療機関、薬局が限られているものもあったりします。
震災でかかりつけ医や薬局も無事かは分かりません。
それらが機能しなくなっただけで、途端にどのような手段で治療を受けたりお薬を入手できるのか。
インフラが機能している時(普段は)はあまり意識しづらいです。
これは生活習慣病などの慢性疾患を抱えている方も同じ問題にも共通する問題だと思います。
すま自身は、毎日飲む薬は今ありませんが、そろそろそういうものが日常化する病気が出てきてもおかしくない年齢にもなってきました。
講演などで能登半島地震の際のトイレの写真を見ました。
上下水道が機能しなくなるだけで、トイレはトイレではなくなってしまう模様がスクリーンに写っていました。
たまに機能してないトイレを目撃することは地域の中にありますが、その場所一体で全て機能していないという状況はほぼ見ることはないです。
電車5分遅刻するだけで、わたしたちは苛立ちを覚えることがありますが、あんな鉄の塊が規則正しく決まった場所に来ること自体、考えてみれば奇跡みたいなものです。
あることが当たり前になっていますが、当たり前ではないことを時々認識してみる時間を持ってみたことで、
そこから日頃の備えや、ない時の暮らしを考えてみる機会になりました。
散歩も侮れません笑
まとまりのない話になりましたが、今回の話は以上になります。
お読みいただきありがとうございました!
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