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「川嶋志乃舞とCHiLi GiRLと」について
今年ももう終わりですね。
また今年も無駄に人生の時間を消費してしまった…と思うのは毎年年末の恒例です。そして今日も惰眠を貪るのである。
今年2022年を振り返ってみると、コロナ禍も落ち着いてきて(るのか?)、徐々に以前のように人も世間も動き出してきたようだ。
僕はこの数年ですっかりインドア派になってしまい、休日でもアマプラやYouTubeを観たりゲームをしてみたり、ラジコンを組み立ててみたり(それを外で走らせない!)と生産性の無い日々を穏やかに過ごしていました。
そんな感じの生活でしたが、最近では音楽ライブや映画館に行くことも少しずつ増えてきました。数年前までライブやイベントに毎週のように行っていた現場オタクだったので、「やっぱり現場は楽しいよね」と思い出し始めています。
Spotifyを流しっぱなしにしている時間も多くなった。Spotify先生が僕の好みに近い曲を勧めてくるので、気になったアーティストのライブにはこれからどんどん行ってみようかと思っている。
家に居てもSpotify師匠のおかげで色々と興味深いアーティストも知ることができましたが、2022年の僕的ベストアルバムをあげると CHiLi GiRL『MEBAE』となります。
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CHiLi GiRLとは気鋭の三味線プレイヤーであり、シンガーソングライターの「川嶋志乃舞」が、2020年6月より始動させたニュープロジェクトである。
なんか彼女のプロフィールを見る限りだと「若手の三味線奏者が和楽器だけでバンド組みました的なやつかな?」と思われてそうで不安になる。
もちろん津軽三味線奏者としてトップレベルの人なんだけど、彼女の音楽においての本質はそこではない。
このアルバムを通して(ほぼ全ての作詞作曲を行なっている)感じるメロディセンスと、日常的な言葉で抒情を曲という器に綺麗に収めるセンス。そして耳心地の良い歌声。
そこに津軽三味線という他に味わったことのない音のスパイスが控えめに加わる。
CHiLi GiRLの音楽ジャンルをシティポップといえば通りは良いけど、それでは片付けられない。
幼少期から膨大なインプットアウトプットを繰り返し、古典音楽へのリスペクトを全身に纏う彼女にしか作れないニューシティポップだ。
CHiLi GiRLの三味線は踊る
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そして先日CHiLi GiRLさんのライブに行ってきました。
下北沢にはちょくちょく来るけど、駅前の工事っていつまで続くんでしょうかね?そもそも何作っているのかも知らないけど。ライブ会場となるFlowers Loftは下北沢駅から徒歩1分もかからず辿り着けるので、それだけで最高のライブハウスだ。
初めましてのCHiLi GiRLさん。あぁ最初から僕の好きな「都会の森」を演ってくれてもう嬉しすぎて最高。志乃舞さん写真で見るよりずっと美人だ。なにより目の前で三味線を弾く指遣いが美しい。指先がリズミカルに舞う。美人だしとてもカッコいい。
CHiLi GiRL BANDはロックだ。常に固定メンバーではないはずなのにメンバーの演奏力安定感とこのグルーヴ感はヤバい。そのグルーヴの波の上でCHiLi GiRLは楽しそうに歌う。そして彼女が奏でる三味線は踊る。
比喩ではなく彼女の歌と、彼女の相棒である三味線の音にはカラフルな色が付いている。終わってほしくない時間って久しぶりだ。
繰り返しになってしまうがCHiLi GiRLの作る音楽の中では三味線の音はメインとはなっていない。あくまで使われている楽器の中の一つに過ぎない。
ライブでも もちろんそうなのだけれど、彼女に抱かれてステージで一緒に音を奏でる姿を見ると体温を感じずにはいられなかったのだ。
幸いにも今回至近距離で観ることが出来て彼女の凄みを体感できた。MCで「しのぶちゃんか、しのぴーって呼んでください!」って言っていたけど、僕はそんな軽々しく呼べないので「志乃舞姐さん」と呼びます。
世の中まだまだ知らない凄い人が居るよね。
CHiLi GiRL2023冬リリースイベント「LOVE SPiCE CLUB〜ぼくらは素敵さ〜」 SET LIST
1.都会の森
2.cotton candy
3.OTEMOYAN
4.ホリデーは水色(イベントの為に書き下ろし)
5.Make You, Make Me
6.壊れちゃう予感がするの
en)愛の罠
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今回のイベントから販売された今年渋谷wwwで開催されたライブ音源CD付きファンブックだが、このCDも素晴らしい。ライブ盤としてはUA の『FINE FEATHERS MAKE FINE BIRDS』くらいの凄みを覚えた。
この冊子の唯一の問題点として、文字が小さ過ぎて…(安いプリンターなら文字が潰れるくらいの小ささ?)。次回からはA4くらい大きな冊子にしてくれると嬉しいなと思ったり思わなかったり。
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