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12✦強い組織と慣れ

昨日と今日の2日間、部活動の帯同でした。

普段から「積極的に動けるかどうか?」

これはいつも選手たちに伝えています。

特に育成年代の選手たちは、周りの出方を伺ってからアクションを起こす傾向があるので、終盤になって動き始め、肝心なところで時間切れ…と、どうしてもタイミングを逃す選手も多くいます。

また、最初は新鮮に感じてたこと(トレーニングやウォーミングアップなども含め)も、時間の経過と共に効果が薄くなったり、目的すら分からなくなってしまいます。

それでは時間にロスが生じるばかり。

慣れたらこっちのものだけど、慣れは怠慢をも招きかねませんね。

リンゲルマン効果

「リンゲルマン効果」とは、単独で作業するよりも、集団で作業する方が、一人あたりの作業量が低下するという現象をさします。

ドイツの農業技師、リンゲルマンが「ロープ引き実験」をしました。

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リンゲルマンの実験では被験者にロープを引っ張らせ、その強さを測定しました。
その結果、たとえば8人で引っ張った場合、1人当たりの引っ張る力は、単独で引っ張った場合の約半分となることが明らかになりました。

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つまり、人数が多くなればなるほど力が下がるということです。

「自分1人くらいサボってもわからないだろう」という人間の習性があり、これは「社会的手抜き」と言われます。

ここ最近、「まさか!」と言うような単純なミスや忘れ物がチーム内にもありました。

「他がやってくれるからいいか」といった安易な考えが、組織を弱体化させてしまいますので、全員が目的を理解し、各人に責任感を持たせることが重要となります。


社会的手抜きを防ぐために

これらを防ぐには3つのポイントがあります。

①チーム内での役割の明確化
②1人1人の貢献度を強調
③チーム(グループ)の人数を適切に保つ

1人1人がチームにどのように貢献しているか…をハッキリと示すことが大事です。

それが明確になると帰属意識も高まりますし、チーム内の手抜きがなくなり、それぞれが自分の役割をしっかりと果たせるようになります。

これはチームの強化には重要なことですね。

自分の役割は何なのか?
自分がチームにどれくらい貢献しているか?

チームや指導者から何を求められているのか?を本人が分かっていない状態で、ただ単に与えられた作業だけをやっても人間的な成長はできません。

指導者サイドも、選手にどういう役割を求めているのか、どうやって貢献してほしいか…をしっかり伝える必要があります。

しっかり考えさせて、時には一緒に考えながら、目標や結果、そのための理解に向けてのサポートをできればと思っています。