見出し画像

ASI時代へのささやかな抵抗、プレッパーになる

これから私が綴っていくことは、主に推考や忘備録のようなものであるので、読み手に対する説明は著しく省かれていることがあります。他人に見せることで多少モチベーションの維持になるだろうと考えている次第です。

本題ですが、最も予測が強気な人で2028年、中央値的なAI研究者で2030年代にシンギュラリティが起こると考えられています。
私のスタンスは「2029年頃にAGI、そこから5年以内にASIが生み出され、それが人類のほぼ全てを絶滅に追い込む」です。
「AIに仕事を奪われても、また新しい仕事が出てくるからそれをやればいい」だの、「AIが全てやってくれるから人間は自由になり、楽園が訪れる」だのという意見には与しません。

自分よりはるかに知能が高く、できることが多い、食物連鎖の環から外れた存在が、自分を快適に養ってくれると考えるような過度の楽観主義者よりは、AIが永遠に人間を超えないと考えているような人の方がまだマシではないかと思います。

他人のことをあれこれ言っていても仕方ありません。むしろ、そういう甘い人間がいるからこそ、そういう人たちは先に死んで、その分物資の余裕が自分にできると考えたらありがたいことです。

実際のところ、ASIが人類を滅ぼそうとしたら、どのような手を使っても、個人レベルであっても生き残るのは不可能だと思います。同じくS-riskが来ても避けようがありません。

ですのでそれらのケースでは諦めるとして、それ以外のまだ「かなり」マシなケース、AGIの時点で国家間で大規模な核戦争が起きたり、もしくは世界規模の大規模サイバーテロによって物流が寸断され、あるいは高度な人工ウィルスによるパンデミックにより、世界人口が数億人にまで減ったケース。

またはASIといっても人類全てを絶滅させるわけではなく、地上をデータセンターで埋め尽くしたら1万分の1くらいの数にまで減った人類は取るに足らないので無視する、みたいなケースが来た時のことを考えています。

AGI、ASIによる人類存亡危機に関する議論を見ていていつも思うのですが、その危険性を認めている人であっても、そこにはまるで地球儀を眺めているかのような客観的な意見ばかりがあって、自分自身や、自分の家族が死ぬというリアルさがありません。これでは、地震が起きるか起きないかを議論していて、自分は防災の備蓄を一切していないようなバカの所業です。

今、配偶者や子供を育ててるような人は多いと思いますが、ほんの数年から十数年以内にXリスクが起きて、彼ら彼女ら諸共死ぬという、そういうリアルな危機感を抱いている人はほとんどいないでしょう。なぜならそれは考えたくもないような嫌なことだからです。老後の年金の心配だの、子供の受験の話だの、そういう世間話みたいなつまらない心配をしていたいわけです。でも考えなかったらXリスクが存在しなくなるわけではありません。
残りの時間を平穏に生きるという選択肢もアリといえばアリだと思いますが、問題が起きてから死ぬまでの期間は地獄の苦しみを味わうことになってしまうでしょう。端的に言って、今のガザで生きるよりもひどいことになると思います。

どれだけ楽観的に、最も良いケースが来たとしても、7-8年後にホワイトカラー全失業による都市部での暴動と治外法権化、サイバーテロ激化による世界中の物流・商業システムの麻痺による輸出入の極端な低下による飢餓、しかも高度なディープフェイクによる日常的な情報錯綜が起きるはずです。

日本は最悪なことに、食料自給率が低い上に国土に人口密度が高すぎます。畑が多い戦時中ですら、芋すら貴重品になるほど飢餓が蔓延しました。その頃より今ははるかに状況が悪くなっています。人口はその頃の1.5倍になり、農業の知識を持った人は減り、しかも現代の農業従事者はトラクターなど農業を機械化しているため、石油が滞ったら終わりです。化学肥料とF1種に頼っているため、これも輸入が滞ったらおしまいです。現代の畑は工場と同じなのです。日本だけでは完結できない農業をしています。このままでは日本の人口を支えられる食料生産はせいぜい500万人分かそこら、96%くらいの人は餓死や暴動に巻き込まれて死ぬと思います。

私の目標としては、最短で4年後ということですから、その頃には必要最低限の準備を済ましておき、そこから高い確率で来るであろう2032年までには、自分にできる限りの完全な準備をしようというものです。

私にも現在の生活があり、蓄えも多くありません。ここから残された期間でどれだけ準備をして、来たる日を迎えられるか、そういう勝負が始まったなと考えています。いや本当はもっとずっと前から既に始まっているんですが。それでも今からやれば99%の人よりは有利な位置につけます。ほとんどの人は問題が起きてから、死に直面するまで何も備えないでしょう。椅子取りゲームの椅子は極端に少ないので、私にとってはこれは有利なことです。

今後は防災とサバイバル、つまり備えとポストアポカリプスの後の両面で、プレッパーしていこうという記事を書いていきます。