11月7日

遅くなってしまった。
またもや「別にいいんだけど」事案が発生した。
朝いつもとはちょっと違うコンビニに寄った。

店内では商品の搬送業者が台車を押して店内に納品している。
60歳前後と見られるその男性ドライバーはイライラしているのかカゴに乗った商品を振り回すかのように雑に台車から下ろしていた。
近くを通った俺の顔に当たらんばかりの納品の仕方に俺も「なんだこの人。」と少しピクッときた。

そして俺はタバスコを探していて店内の調味料が置いてある棚の前でタバスコがあるかを探していた。
すると先ほどの納品ドライバーが台車を押しながら俺のいる列に入ってきて俺の手前で止まった。

俺はタバスコが見つからないので念入りに探していた。
そのドライバーはずっと空の台車に両手をかけながら俺の隣で止まっている。
恐らく外に出て新しい商品を取りに行きたいのだろうが俺がタバスコを探している為に台車が通れない。
俺がどくのをブスッとした表情で待っている。


いや、隣の列から行けばよくない?
その時店内には俺ともう1人2人しかお客さんは居なかった。
何故俺のいる列からじゃないと駄目なのか。
4列くらいあるのにわざわざここじゃないといけない理由はなんなのか。
そうこうしてたらタバスコは見つかったのだがあまりにもブスッとした表情でこっちを見ながら待っているので俺はまだタバスコが見つからないフリをしてしばらくその列に居座った。
そのドライバーは一向に他の列から抜けるつもりがない。
断固としてここにこだわっている。
その人の配送の鉄板のルーティンなのかもしれない。

俺はタバスコを手に取りその列からいなくなる素振りをしつつすぐ隣のお菓子コーナーを今度は物色し始めた。
キャベツ太郎を手に取って後ろの原材料などを読み込んだりした。
それでもそのドライバーはまだ台車に手をかけ俺がどくのを待っている。

いよいよ頭がおかしい。
俺もおかしい。
俺もおじさんもだいぶ性格が悪い。

そして俺がそこの列からどくと、ドライバーは普通にその列を抜けて外に出て行きまた新たな商品を積み込み始めた。

なんだったんだあの人。

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