がんセンターへ転院

とても大きな病院でした。
まずはあらゆる検査を受けまくります。
胃カメラ、大腸カメラ、大腸MRI、血液検査を何度も。そして消化器内科の先生に会いました。
「今回は大腸がんという事でね、頑張って治療して行きましょう。今のところ転移は見られないので、治る可能性は高いですよ」
とのことで、数分で終了しました。
とにかく色んな書類を出して院内を駆け回る大変な一日でした。
その数日後、手術を担当する外科医の先生と会い夫も同行していました。
軽く話す先生で、「えーっと、悪い話からしますね。まあまあの進行癌です。まぁ癌と診断された事は非常に残念ではありますが、治療をして治していくしかありませんので頑張りましょう。手術日ですが、申し訳ないのですが12月24日のクリスマスになりますかね。」
クリスマスかぁ。そんな事はどうでもいいけど。
そう思っていた矢先…
「肝臓のこの点みたいな小さいやつですけど、これは僕は五分五分だと思っています。いや、六割の確率で癌かなぁ。手術前に造影MRIを撮ります。前の病院が撮るのを失敗してるので、もう一度撮ります。もし癌なら今回は取らずに他に癌細胞がないかあぶり出しをして、出てきた頃に手術します。春頃かな〜。今のステージは3bでこれが転移ならステージ4aとなります。」
ドキッとしました。気にしてなかったのに、やっぱりこれは転移だったのか?
胸が掴まれてるような苦しさ。
夫を見るとマスク越しにもわかるショック状態でした。思わず夫の手を握りしめました。
何でこんな事に…ただ夫と慎ましく生きていたかっただけなのに。夫はこんなにいい人なのに。
悲しませて苦しませてばかりだ。
自分がもっと早く検査していたら…。
自責の年がここから私を苦しめます。
告知された部屋を出て、ごめんね肝臓の事ショックだったよね。と言ったらか知らなかったから…心配かけないように黙っててくれたんだね。
そう言ってうつむいていました。
その2日後、肝臓MRIを撮りに向かうと夫が同時刻に病院へ着きました。
来ると聞いてなかったので、どうしたの?と聞くと1人で受けるの不安でしょ。だから来たよ。
胸がまた苦しくなりました。
MRIの部屋ではバンザイの格好で撮りました。
機械から出てきた時涙が溢れてしまい、技師の方が驚いて大丈夫?色々考えちゃって苦しくなっちゃったんだよね。って涙を拭いてくれました。
この時の優しさに今も感謝しています。
このバンザイの指先に夫が不安の中待ってくれていると思うと頑張らなきゃと思いました。
ステージ4 で検索すると嫌な事ばかりが出てきます。末期、生存率20%、、、最悪な事ばかりが頭を支配して結果を聞くまで気が狂いそうでした。

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