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12月12日(木)人生の前半で手に入らなかったもの

「スポーツ選手は恋愛をしたほうがいいか?」

元オリンピック選手の為末大さんがYouTubeでこんな質問に答えていた。
回答を要約するとこんな感じ。

・恋愛は長期的に見ればしたほうがいい。
・アスリートに限らず、ある年齢でその年相応の経験をしておくことは人生において非常に重要だと思う。人間は人生の前半で手に入らなかったものに後半で執着しがちだからだ。
・もし選手が恋愛を自分自身に禁止しその後大人になってから恋をすると、全く免疫がない状態なので過剰にのめり込むなどむしろ競技に悪影響が出やすいのではないか。

そうだよなあ……と思った(※)。
身近にアスリートの知り合いがいるわけではないが、恋愛に限らず「学生時代に欲しかったけど手に入らなかったもの」をずっと欲しがり続けてしまう人はよく見る(自分も含め)し、ツイッターでもたまにバズっている気がする。
彼氏/彼女、親友、学歴、お金、ルックス……「あれがあれば自分の青春時代はもっと違っていたのでは?」という後悔は尾を引くし、ツイッター風に言えば「予後が悪い」。

この動画を観て気づいたが、私が20代後半になってから急に空手をやりたくなったのもこの「あのとき手に入らなかったもの」に近い。
別に空手部に入りたかったとかじゃなくて、なんかこう、ハードな運動部の人たちの頑丈さや元気さに憧れていた。
体育会系な考え方がめちゃくちゃ嫌いだった(今も)のもあり、中高大の部活はずっと文化部だったけど、「スポーツが得意な人=健康的」なイメージが今もぼんやりある。特に、なにか特定の競技にガチで取り組み結果を残そうとしている人はすごくカッコいい。

こういう「あれができていたら今はもっと違っていたはず」という類の感情は、実際にそれを手に入れて「思ってたほどたいそうなものじゃなかった」と自分自身で腹落ちしないとたぶん解消されない予感がある。
だから社会人数年目だけど今さらガチで空手をやってみることにした(格闘技ならなんでもよかったんだけど家から徒歩3分にあるのが極真空手の道場だった)。

今週からは、2月の大会に向けて「息あげ」の稽古がスタートした。そのまま「息が上がるくらいハードに動く」稽古だ。今日やったのはサーキットトレーニングといって、
試合と同じ2分間、ミット打ち(突きと蹴りならなんでもOK)→30秒休憩→腕立て伏せとジャンピングスクワットを1分ずつ→30秒休憩→2分ミット打ち……
を3セットくり返す。
道場に通い始めて半年ちょいだが、過去ダントツにきつかった。しかも今回のは初級編らしく男子はさらにハードなのをやっていた。こんなのを2月まで続けたら死ぬんじゃないか?
こういうのが怖くて運動部に入らなかったんだよなあ!


※動画の中で為末さんはそもそも恋愛自体に「素敵な経験ができる、人生を豊かにしてくれるもの」と肯定的で、私も同じ立場だ。しないとおかしい、人として欠けているという意味ではない。


今日教わったこと:強い突きを出すコツ、回し蹴りのコツ
1,突きを強くしたいとき、「体をひねろう」と思いすぎるのは逆効果。実際にひねるのは上半身だけ(でないと体がぐらつきやすい)。背筋を内に向かって張るイメージで、大きく構えて突く。

2,力は、拳が触れるだけでなく弾くように離れる反動があるほうが強くなる(拍手と同じ。両手が触れるだけだと音はにぶるが、強く叩いてパッと離すほうが音は大きくなる)。すべての突きで、打った後離れる反動までやりきるようにする。腕相撲で相手の腕を倒す瞬間に「ぐっ」と力を込めるときのイメージ。常に力を入れ続けるのではなく、インパクトの瞬間にいちばん力をこめる。

3, かぎ突き(フック)のときの拳は横向きにしたほうが衝撃が逃げにくい。背中から相手のあばらを狙う。

今日の自主トレ:
・腕立て
・スクワット
・レッグレイズ

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