地獄旅live1-3 長万部町〜函館 鹿を見たんだ!
前回の地獄旅!とにかく帰る 帰り着く いつまでたっても家が遠い!
静かで良い駅。ここまで座れなかったけど、思ったより疲れていないな。
っていうか、あまりに移動距離(座ってる時間)が長すぎて座り疲れてる。
なんか広々とした印象を受けるのは…空か。雲がない。構造物がない。
そうか。海辺か。
改札を通り抜けると、そこは…
長万部の駅ですぞ。
名前の響きがインパクトあるから地名は覚えてるけど、どんな場所にあるのかなんて全く知らなかったな。関心の外側にあったというか。
ん?長万部?なんか開けちゃいけない記憶の小箱があるような…なんだろう
これはあれかな?封印というか、配慮というか…顔を隠すように張り紙を…
ウワーッモロ!へんなのいた!!
まんべくんです。一時期、twitter担当者の言動が歯止めを失いえらいことになっていたまんべくん。一時の狂騒のあとも、堅実に長万部を盛り上げるべく地道に活動していました。
まあ、あれほどぶっ飛んていると流石に「これはキャラクタの発言じゃなくて中の人の発言だよね」と見る側も認識したというべきか…改めて見るとこいつ、まあまあ怪人だな。
顔の出せるあれ。
(風があったのでKAODASHI撮影してない)
ふーん、温泉郷もあるんだ。なんとなく街の佇まいもいいし、時間もかなり余裕を持って動けているし、なにより移動ばかりで散歩に飢えてる。ごはんでも食べられないか、探索を開始します。
とりあえず、海を目指すか。
あてもないし。
やってんのかどうかも定かでない人気のない蕎麦屋の前には、タクシーが一台。地元のタクシー会社があるようですね。
ウワーッ!おしゃま・んべ交通!?
こっちなんて、もうほとんど「おしゃま交通」じゃない。おしゃまトリックスか?
もうこの展開もだいぶ慣れてきたけど、なんかなんもなさそうな街(好き嫌いでいうと割りと好きな状況)。セコマもないね。
広い大地に広い空。なんだか独特のムードのある街。ぜんぜん起伏が、遠景がない。これが北海道の平地なのか…?
そんな広々とした世界を、下ばかり見ながら歩いてる。
すかすかの世界。
こんな雰囲気だけど、駅前よりはこのあたりの方がお店とか多そうなのよね。車で訪れる観光都市って感じかな。
か
に
おしゃまんべのかにりょうりてんですぞ。よく桃鉄の序盤で気軽に買い占められているやつ。
すこしは魚介食べたい…そんな魚肉欲が満たされていく…
旅の疲れかな。すこし唇とかかゆかゆ感がある…カニエビダニ等の弱めのアレルギ持ちなのである。たまに来る。
む?
なんだこれ。へんな表示があちこちにある。
通りを挟んで配置された「おかえり!!」と「おはよう!!」。どっちの方角に住んでいるのかヒントになるな。
しかし、気持ちいいくらいになにもない。山とか遠くの大きい建物とか、そういう遠景の存在感がまるでないのだ。そういえば、木もほとんどないぞ。なんだかすごいところだな。
あっかんばんあった!かんばん撮ろう!貧栄養環境で。僅かなうまみを全力でしゃぶっていきます。
オッスゴイ 建物ト建物ノスキマダ
コレハ絵二ナルダナ…
ワァ…路地ダ…建物ダ…アハハ袋小路…
あ、お弁当屋さん。当地らしいおやつとかないかな。
お店、いま、やってま…せん!
営業時間外か!
こんな派手な定休日看板見たことない
ていうか…なんだ?この空間は
カニ人…?
さっきまで枯れた風景ばっかりだから完全に油断していた。胸焼けするほどの店主の胎界にもろに取り込まれてしまったな…
ゲェーッ川尻こたま!?
いい散歩になった。駅に戻りダイヤを確認しよう。
ようこそ東京理科大学のある街へ…いまひとつ、テンションが上がらないような妙なキャッチコピー。当事者学生以外には、あまり関係のない情報のような…
ここから脱出するには特急列車しかないのかな?
と思ったら、普通電車もまあまああるじゃない。ここから函館まで行くだけなら特急も普通も所要時間はさほと変わらない。さっきのカニイクラ丼代をここて相殺しておきましょう。
ちなみに停車駅は…ん?なんだこの路線図は??よくわからない…目的地にたどり着きはするんだろうけど経路がうまくイメージできない…
結局のところ、乗ってりゃ着きはするだろうよ。18きっぷで旅したくなる金額を払います。
そういえば北海道もあちこち鉄道廃止してバス転換しないとさすがにもう持たんよ、って感じになってきてるけど18きっぷであの手の代行バスって乗れるようにしてくれるものなのかしら。BRTは雰囲気も鉄道よりだからOKなのイメージしやすいのだけれど…
観光駅はほぼ確実にスタンプ台があるのが旅の楽しみですね。ぬかりなく押してパワーをためていくぜ。
このまんべさんすこしかわいい。
雨漏り回収ホースが若干の前衛芸術感を漂わせています。暇つぶしにもう一度売店を冷やかしておくか。
でんぷんせんべい。うす甘いような…なんか、モナカの皮だけって感じ?そこはかとない味わい。
たぶんジャムでもつけて食うんだろうけどそのままいっちゃった。
とにかく絵がいい…やさしい…でんぷんの世界に生きたい
何気なく食べたらやたらおいしかった棒状のアイス。これは大当たり。
早い話が、砂糖をまぶして潰したいちごをただ凍らせたものなのである。そりゃめちゃめちゃ贅沢でうまいわけだよ。
家でも作れそうなものではあるけど、スティック状の袋に入っててニューっと手軽に食べられるのがすごくいい方向に出ている。これは絶対食べたほうがいいやつ!うまみだよ。
そこかしこに、雨漏り対策ホース…海辺で雪国、建物の痛む速度半端じゃなさそう。どことなく夢の中の風景のような曖昧さが漂っている。
かわいい汽車ポッポが来ましたよ。
大いなる帰路に戻るときがやってきました。
それにしても雰囲気のいい駅と街だった。この散歩は成功だった。
ここからJR乗る人、ほとんど特急しか乗らないんだろうな。
でもぼくはこういうの乗りたいんだよね。旅情と売上が反比例する悩ましさ。セチガライヨノナカダワネ!
再び、列車は魔境を進みます。
途中右回り左回りみたいなルート分岐があるんだけど、どちらにしろ利用者がいるんだか、いないんだか…
だって、駅、こんなだもの。
駅舎代わりに廃車になった車両が転がしてあります。
雰囲気最高だけど、生活の気配がない。純粋に、駅という作品を見せる移動美術館のような体験が続きます。
海辺を走る。
風景の変化が乏しくなってきました。
あっ柱あった!
いま電信柱あったよ!
写真とっとこ!
ってなるくらい背景が単調。
昔のドラクエとかで、いくら進んでも先に進んでる感じがしなくて、ちょっと戻ると即座に分岐点に戻ってくる。そういう無限ループの回廊ってトラップがあるじゃないですか。
あんな感じ。もう、水平方向にひたすら同じパーツが並んでるみたいな、シンプルで単調な風景。
さすがに駅の周りくらいは風景の変化が…あまりないなあ。
なにもありません。
轍が続いているぞ。
なにもありません。
柱が少しあります。
駅だ!
なにもありません。
柱が一本あります。
なにもありません。
なにもありません。
なにもありません。
駅だ!すごい!
ここは人間の文明がある!
本州が近づいてきたし、このあたりからは栄えているのかな。
別にそんなことはなかったぜ。
なにもありません。
ここまで読んでくださってありがとうございます。
なにもありませんが、波打ち際っていいですね。
漁村だ!
川の風景は車窓から撮れる一番ドラマチックな風景のひとつではないかと思います。
それにしても美しい駅だなあ。夏そのもの。
駅舎が立派なだけで安心感が違います。
このあたりの景色は本当にいい。なんかわからないけれど、いい。
なにもないんだけど。
ノスタルジーなのか?ノーマン・ロックウェルかわたせせいぞうか、なんかそういう系統のイラストレーションの世界が現実に現れたような景色です。
なにも…えっ!?何今の!野生の鹿!?
めっちゃでかいのが列車の近くにいた!逃げてった!撮りそこねた!!
(取りそこねたので写ってないです。なにもない風景をお楽しみください)
地方だと時々列車がイノシシや鹿と衝突して止まったりするけど、あんなに間近にまでくるものなんだな。なっとくだ。それにしても撮りたかったな。
花いっぱい運動。こういうところに通いで花壇整備したりする人がいるんだろうなあ。一件荒れ野っぽくはあるけど、人がいない空間のそれともちょっと雰囲気が違う。緑に飲み込まれてないんだ。
管理用道路があるぞ。なにか作業してるのかしら。冬場用?
たしかこの駅は「鹿部駅」って名前だった。やっぱり、このあたりはずっと以前から鹿で知られる場所だったのかな?
ちなみに、乗客はいないこともない。だれかの頭が写っちゃった。
接続待ちのコミュニティバスが駅で待機してたのが驚き。鉄道も駅もバスも、何人がこの設備を使うんだろう。想像もつかない。けっこう大きいバスだし、もしかしてこのへんに学生が住んでいるのかしら?車メインで、郊外が意外と拓けてる街…とか、そういうことはあるのかもしれない。
列
車
が
来
ま
す
駅。
ギリギリ飾り付けの体裁を保っているタイヤのモニュメントがお出迎え。
仁山駅。…って次、新函館北斗じゃない!
どうする?どうする?どうする?完全に忘れてた。
イメージで函館まで向かってたけど、そもそも、フェリーってどこから出てるんだ?何も調べてない。
以前も新幹線がどの駅から出てるのか把握してなくて、一晩函館缶詰を食らったことがあるぞ。ルート、どうする?新幹線ならここで降りないとだめだが、そもそもフェリーは何時が最終なんだ?とにかくまずは公式ページを見て…
なんてやってたら普通に新函館北斗駅通り過ぎてた。ウワーッ!
行くしかねえ この先へと…
調べた感じ、道南いさりび鉄道ってのに乗換えないといけないらしい。
前に乗った路面電車みたいなやつのことかな?
函館より手前、急遽しかけたナビがこの駅で降りろと告げた。
行くしかGO!
階段を渡ったその先は…
あれ?五稜郭駅だ。この駅に乗り換えられる路線なんかあったっけ?
五稜郭に来たからには、観光…金塊…いや違う。ここのホーム出て左の建物…
この喫煙所になってる一体の壁面。ここが鑑賞ポイントです。
知らない誰かの内面世界と人間関係が噴出している。濃い。
知らんかったけど、こっちのホームに行くと別の路線扱いだったんだ。もとJRの第三セクターかなんかかね。どこにいくのか知らないけど、とりあえず乗り換え。
こんなに人間ミンチの予感あふれる恐ろしい警告ポスター見たこと無い。
すごい生々しい災害事例の息遣いが聞こえてくるよ。
手持ち無沙汰なときはなんとなく駅に停まってる機関車とか作業用車両でも撮っておく。別にそんなことしてなくてじっとしててもいいんだけどね。
ブルーなトレインが来た。
なんだ、となりの駅まで行くだけか。
フェリー、頑張れば次の船に間に合いそう。
もしこれに乗れなくても深夜出港の便があるんで、そっちでもいい気がする…一泊分の宿代が減るし。でも、あまり雑魚寝空間に長居したい昨今でもないし急ぐか…と駅を急いで離れるムイムイ。ここで、致命的な判断ミスが発生しています。
…お手洗い、行きたくなってきた。
ここまでの道中いくらでも時間あったのに…
なんかスーパーみたいなの…やってるか?トイレ借りれるか?でも急ぎたい気もするし…だんだん判断力が怪しくなってきます。
なんかいい雰囲気の公園があったけど、なにしろトイレにいきたいので急いでいます。小走りしながらスマホでスナップショット…公園、お手洗いくらいないかなと思ったんだけどそういう雰囲気でもなさそう…
あっ
これはいけません
出港時刻も膀胱の状況も芳しくないのに急いで死チュエーション撮影にとりかかっています!風もかなりあるというのに!ムイムイ君の心はすでにSNSの奴隷になってしまったのでしょうか!?
やべえ、やべえ、やべえ…
なんで…コンビニ…ひとつ…ゼハー…ゼハー…
やばいやばいやばいやばいやばい
尊厳…尊厳が…助けて…
たどり着いた!!!!!!!
人気のない駐車場を突っ切り、建物に入り、もう時間もなにも確認することなく…トイレ!!あった!!!!
…つないだな、命(イノチ)…
目の血走った汗だくのぶよぶよに成り果てた。
次の船、ロスタイムながら間に合う状況とのこと。
迷ったんだけど…やっぱり乗ろう、この便に。
純粋に、旅の間は動ける時は限界まで動いていたい性分なんだ。
乗船口がどっちかわからず、エスカレーターで足がもつれてスネぶつけた。いまだに傷跡が残っている…もしこれがお手洗いを探している間のアクシデントだったら、100%漏らしていただろうな…
こいつ…なまらヤバイべや
結局、施設内にも船内にも営業中のレストラン様のものはないようです。
しょうがないわな。だって船、そもそも、ガラガラだもの。
しばし、虚脱状態…
しかし、船内を探検せずにおれるものだろうか。
脱出アドベンチャーゲームめいた風景のなかを歩きます。
疲れたよ…もうねむいよ…でもなんかネタありそうだし…
思わせぶりなオブジェクト。
失われた手首とかを見つけてくると、隠しルートが開放されて人生のイベントが起きたんだろうな。10億資金、星5美人秘書、高級スポカー…人生の謎はなにも解けなかったので、今もいつもの日々に囚われたままでいます。
えっ あっ あるんですかスタンプ!
けっこういろんなとこにあるな 楽しいなあ
デデーン!
とりあえず飯を…あとゲームコーナーないのかな。
ゲームらしいゲームはなかったけど、メダル刻印機を発見。
たまには、刻んでいくか…
こういうメダルも、ガチめのコレクターとかいるんだろうなあ。
メシ…メシ…うーむ、助六でもいいのだけれど…
やっぱりここは、これでしょう。
ロボ、どんべえ作って、どんべえ分かる?そう、カップ麺。
お湯を注いで、数分見張りをして…
ハイ、よくできました。
外には出れないけど、暗いしな。
それに、体温のもっていかれかたもヤバそうだしな。
夜の北の海をなめたらいけん。
防疫。
そろそろ到着です。
フェリーあるある:徒歩乗船だと降りる時に船内のどこに集まればいいのか迷いがち。
暗い…疲れた…
ここは深夜0時もとうに過ぎた青森港フェリーターミナル。
内地に帰ってきただす。今日のエンディングテーマが聞こえてきました。
駅前にいけば宿くらいあるでしょう。距離は…4キロくらい?
もう路線バスもないし…タクシー代もったいないし…時間も余裕あるし…
歩くか…
今夜はもう歩きトゥナイト…
電話ボックスに、ひとりたたずむ…
いつものように下を見ながら歩きます。
全身が汗で気持ち悪い…臭い…惰性で歩き続ける…
なんで毎日働いて貯めたお金をオラー!と使って
やってることが苦行なのだろう…
しゃくにさわることに、この苦行の時間…単なる移動とか無為な待ち時間とか…名所を巡ってるわけでも高級グルメを食べてるわけでもない「無の時間」のほうが、たぶん旅の本質なのだろうとわかってしまっている。
…いや、旅の本質は、言い過ぎか。
地獄旅の、本質…
おお見よ友よ!あの蒼きともしびは!
今から泊まれる!ミッドナイトタイムサービス!
東横インの「ミッドナイトタイムサービス」は、当日夜22時~朝5時までの間に公式ホームページからの予約/オンラインカード決済という条件を満たすことで最大54%もの割引が適応される、とってもお得なプランです!
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ちなみに東横インがほとんど埋まってるような利用状況のときは、その街での宿探しはかなりヤバイ局面に入ってると思ったほうがいいぞ。大人しく少し割高の宿でも早めに抑えにかからないと…そこは野宿レッドゾーン…
…なんか東横インの宣伝みたいだよな。
こんだけ泊まってるんだからたまには一泊サービス権くらいくれたってよさそうなもんだがなあ。あ、こないだもらったわ。んじゃ使いますか。
あらァーどうぶつはにわ!いいわねェ~。
もう東横インが自宅、むしろ自宅が東横インでいいんじゃないか。
そういうオーディナリーピープルな貴方に。
自宅用東横イン、いかがですか。
(なんだかアフィリエイトみたいでいやねェ…)
ずいぶんと過激な寿司ですな。
はい到着 到着 もうだめ マジでダメ
眠いとかじゃなくて疲労で気絶しそう
いつもの記念写真を取る気力もなく、シャワーだけ浴びてベッドにくずおれます。全身が初夏の日差しに焼かれ、熱を帯びている。
明日、これ、起きれるの…?