地獄旅LIVE! 1-1 稚内〜旭川編
今回は旅の途中にライブ更新するつもりが、旅の速度に追いつかずに結局いつものスタイルに戻っちゃいました。そして、後編集しなかった都合で、一日のログが異常に長大に…
とりあえず、タイトルはそのままにしておきます。
というわけで、今回の地獄旅、はじまりはじまり。
※
羽田エアポートに来るなんて何年ぶりでしょうね。ANAやJALは高いので、よほどの事がないと羽田スタートの旅程は組まないのです。
そして、今日が、その、「よほどの事」です。目指すは北の果て、稚内。
空港内、ご当地アイテム系の自販機がずらりと並んだコーナー。
テンションがおかしくなった観光客狙いの各地の商品がずらり並んでいます。こんな所で買物するやつは、いわゆる、『どしろうと』…ククク…
あっ『おしどりミルクケーキ!』買います!僕これ大好き!
構内にはあちこちでロボットが働いています。空港っていろんな国や状態の人が来るし、社会実験場の側面もあるんだなーってよく思います。
ちょっと面白いな、って思ったのはこの電動車いすっぽいロボ。(背後に誘導用と思われる二次元コードも貼ってあるのが確認できる)
これ、福祉的なものかと思ったら、なんと道案内ロボ。行きたい場所を指定すれば、座ってる間に目的地まで連れていってくれるのです。自動運転!ゆめのせかいじゃん!
検査場の先は異界です。静かで、整っていて、非人間的で・・・
今回はバスで搭乗機に向かいます。マイナーな便だからね。
怪しい専用車両、非日常の道路。テンション上がるなぁ〜
旅はこういう予感だけがある無意味な時間がいちばん上がる。
イェーッ!
今回はこの「ラミネートムイムイ」が皆様とぼうけんします。
(いつものメンバーもいるよ!)
LCCしか乗ってなかったから知らなかったけど、いまのお高い飛行機ってUSB充電コネクタもあるし機内WiFiまであるのね!移動中もネットに繋がる!(と思ったら搭乗前に航空会社の公式アプリをインストールしてないとWiFiが使えないとあとから判明。罠めいてむごい仕打ちだ!)
さらなる屈辱がムイムイを襲います。キャビンアテンダントに「飲み物いかがですか?」と聞かれ、「ホットコーヒーください!」と返答し財布を取り出そうとすると…えっ!コーヒー、サービスなんですか!?ただでくれるんですか!?
普段どんな飛行機に乗ってるのかお里が知れるムイムイ。おいは恥ずかしか。穴があったら入りたか。いや、もうANAの中だった。
謎の構造物を眼下に、ANA571便は飛び立ちます。
(どうやらアクアラインの通気孔だったみたい。筒形状してたんですね。地上から見るときは角度的にもっと平べったい形状に見えてたので、同じものだと認識できなかった)
広がる雲海を眺めながら…
マシーナリーとも子のスシランに勤しみます。
オフライン稼働するアプリ、スマホの中にこれしかなかったんよ…
もう肝心にスマホ使える気分になってたから、本もなにも用意してない。
おっ新記録だな。
驚くほど早いタイミングで札幌通過のアナウンスが響きました。今回はさらに遠く、北海道北端の稚内まで行くので、札幌通過時点ではまだ飛行機が減速していないのですね。
雲海を抜け、田畑が眼下に広がりました。再び人類の世界が見えてきました。
眼下に広がるのは大沼。でけえ沼です。そろそろ、着陸のとき…
普段バックパッカーには縁のない荷物受け取り口。
なんかへんなやつがいたので写真を取りました。剥製?
へー、出汁之介ね。論理レベルで味のあるキャラクターだね。
そして、りんぞう。間宮林蔵ね。了解。
というわけで、空港到着。1月の女満別以来、再び北海道。
前回の道東に続き、今回は道北の未踏地を集中的に移動していきます。
うわっ寒い!なんだこれ、10月か!?気温12度だって。
急いで鞄からパーカー出して着込もう…周りの老人なんてウインドブレーカーやダウン着てるわ、いま気付いた…
地獄旅恒例、荒れ地。
観光スポットより荒れ地の思い出が多い旅。
あと、変な看板。
バスに揺られること数分。
バスは新築ピカピカの建物の前に到着しました。ここが 稚内の 駅だぜ
撤去した線路跡と思われるモニュメントがあります。
イェーッ最北端到達!…帰れるのこれ!?
ここは道の駅でもあります。
大抵のものが最北になる地。
10年ぐらい前に綺麗な駅に建て替えると同時に、昨今の鉄道事情や街の状況にあわせて自動車鉄道兼用の観光拠点化したり、上層階にシネコンや老人向けのケア施設を設置し住民のコミュニティ施設にしたり、まあそんな感じのこれからの数十年に合わせたリニューアルをしたみたい。
セコマもあるんだけど、ホットシェフがないのは残念だな。
この施設で今すぐしないとならない事が2つ。片方は、いつものスタンプ探しです。
ぺったん。
そしてもう一つが、この街からの脱出方法を確認し、切符を買っておくことです。次の汽車は、17時44分発の「特急 宗谷」、札幌行き。基本的に、この汽車に乗らないといけません。
なぜなら、この便を含めて今日の汽車はあと三本しかないからです。
残りの2本の汽車は、言ってみれば回送のようなもの。それぞれ名寄駅、幌延駅までしか出れません。特に最後の一本、幌延行きに乗ってしまうと…デッドエンド、確定です。
この幌延駅、事前調査では本当に小さな駅。宿は2件、ユースホステルっぽい雰囲気の宿と最近できた宿なのですが…今日は両方とも、数日前の段階で空室無しとの検索結果が上がっていたのです。
ちなみに今の気温は、昼の段階で、12度。そして、雨が振り始めました…
つまり、終電に乗った場合、野宿か駅泊が確定。それところか、この初夏に低体温症で凍死しかねない…というわけです。いやあ、試される大地だなあ。
ところでこのキャラ、間宮林蔵だったんですね。まみりん。
いや、そのキャラデザでコスプレされたら本気でなんのキャラなのか全く分からんって!無茶するなあ。
捕獲レベル低めのグルメモンスターっぽい出汁之介。じわじわ好きになってきた。
さて、飛行機で稚内に行ってJRに乗る場合、その日に残ってる電車は3本。
17時44分の札幌行き特急と、18時台の名寄行き、20時台の幌延行きです。
18時の電車はまだ乗り継ぎがありますが、20時の幌延行きはそのまま終電。この街にはどうやら宿が2つしか無いようで、両方とも本日は満室なのを確認済みです。つまり、日中の時点で12℃しかない街で、雨の中、野宿確定。確実に低体温症で死ぬわ。
18時台の電車は、乗り継ぎで一つ問題があれば名寄で足止め確定。そこまで小さい街じゃないしジンギスカンで知られてるから楽しそうだけど、こと地方都市においてはレイトチェックインできる宿があるかどうかが死活問題になります。東横インという絶対生命線のない街では無茶はできない。
17:44札幌行き宗谷号に乗って、宿泊施設の多い最寄りの大都市、旭川で今日の日程を終えるのが一番安全な行動パターンとなるでしょう。
あちこち公共交通機関で見て回るのもギャンブルになるので、今回の滞在ではこの駅前を探索するにとどめましょう。安全な移動のために全てを犠牲にする、それが地獄旅。おまえ何しに地の果て来たの。
昼1時半の到着なので時間はたっぷりあります。どこかで昼を食べられないか、捜索開始…
あっ 街が無音だ
活気がぜんぜん感じられないぞ!?
スーパーの中には少ないながら住民がいました。ちょっと安心。ジンギスカンコーナー広くてあれこれ商品選べるの最高だなあ。
あっ華美ラーメンスープの扱いがめっちゃいい!コレ好きなんよ。これさえあればわんたんスープの味が一発で完璧に決まるの。あと、一缶が少量で冷蔵庫でかさばらず使い切りやすいのよね。
あっ!「しおフライA字ビスケット」だ!北海道限定なのに物産展やアンテナショップでは扱われることが少ないレアアイテムだが、こいつはめちゃウマイんだ…というか、この坂ビスケットって会社の製品は地味だけど妙にうまいのが多いのだ。塩加減がうまいのか…サッポロビールクラッカーもうまいんでおすすめですよ。
この島は!
謎と危険が!!
多すぎる!!!
原始糖!!!!!
原始島、アケアカに2のほうが来てますけど個人的には1のほうが好きなゲームです。ぼちぼち理不尽な死に方しやすくてストレスフルなSTGでしたが。
ちなみに食べた感じ、ふ菓子とかりんとうの中間だった。すごいたっぷり黒糖かけたふ菓子。
しかしこの「フードマーケット相沢」、外からはスーパーに見えん飾り気のなさだ。看板は商人宿、店先はパチ屋って感じのたたずまい。
玄関前にはヤング二宮金次郎がいました。
例の読書姿じゃないニノはじめてみたかも。
ミートプロセッサー…ひつじがなんか幽霊っぽい。
最北の地だけあり、あちこちにキリル文字での記載があります。
廃業した和菓子屋さんかしら。
店の名残がかすかに残る…銘菓 蟹工船!
雨に濡れたモノクロームの街は足元が反射し、ウユニめいて奇妙な風景を作ります。寒いな…めし食える所、思った以上になさそうだな…
土日だと役所メシも当てにならないのが厳しい。
「たぶんやってないよな、これ」みたいな店ばっかりなのよね。
スロッピージョー出す店あったんだ。旅とはあまり関係ないけどこれ食べたかったなあ。
灯油タンク・オブ・ザ・イヤー。
いわゆる飲み屋街なのかな?この時間は飲み屋街ですら、どこもぜんぜんやってる感じがない。
ふーむ。
ただでさえ店が少なく、ランチタイムで一旦閉めたり夜からの店も多く、いろいろ当てにならなさそう。天気を見てもあまり遠出向きではない。
駅に戻ってきました。結局駅構内の定食屋が一番確実そうだった…この街に観光に来た人、ご飯食う所あるのかな?(みんな電車で来てないだけかも)
うまいホタテチャーハンと、すべての味をかき消すほどしょっぱいおまけスープ。ホタテ、商品見本写真より小さい…けどこの季節に頼んだらそりゃ稚貝使いますわね。代わりに量多め。
メシ中にスマホで徒歩圏のプレイスを検索。腹もおちついたし、たっぷり時間もあるから散歩向きの目的地を探しましょう。そして、こういう謎のモニュメントを見つけて写真でも撮りましょう。それがいい。そうしよう。
野良犬兄弟ワッカ&ナイ。
おみやげもの屋&海鮮レストランみたいなやつが駅のすぐ裏側にありました…すごい目立つ色のでっかい建物なのに存在に気づいてなかった。ここでご飯食べればよかったんじゃないか!あてずっぽうに歩いてないで検索すればよかった。
あっ 暗い…
これ、廃業してない?でも…玄関は開くな…
し、死んでる…
二階のレストランはやってるっぽいんだけどなんの物音もしません。
こっちがわは閉鎖されてら。なんかよくわからないけど、怖くて中入れなかっただろうな。値段も高そうだし。
もうちょい先にフェリーポートがあるらしいので、行ってみます。
よしよし、こういうところに軽食コーナーとかあるものなのよ。
フェリーポートを目指して歩きます。
セメント工場を臨む。アーイイ…スゴクイイデス
わかりにくいけどこの青い壁の建物、屋根がサイロに沿うように円形に切り取られた形状をしていてすごく良い形をしています。
さて、ひとつ想定外がありまして。このフェリー港、利尻に行くだけじゃなくて、コルサレフ…樺太に行く国際港の機能もあったのです。というわけで、そちら側は興味本位で近づいたり写真取ったりできる雰囲気でなかったので写真はありません。周囲に金網がめぐらせてあって、守衛が2人立ってたしね。
ちなみにこの施設、どっかにガンダムのドムのタイアップマンホールがあったらしいけど、場所がよくわかりませんでした。なーんかおざなりなガンダムのIPの扱いかた。ポケふたほどガンダムの扱いにも、土地にコミットする麺にも気合を入れてない感じを受ける。
ちなみにフェリー施設内は地方のホテルのおみやげコーナーみたいな売店を冷やかしただけで退出。軽食コーナー、かなり早い時間に閉店だったみたいだし。
海はいいなあ。雨こそ降ってるもののべた凪なので、どこにいってもウユニ塩湖状態です。天と地のけじめがなくて幻想的。
なんだこれ?港への流れ込みの部分にでかい昆布っぽいのがたくさん生えてら。波のない水面をゆっくり昆布がうねる様は、正直なかなか不気味。異世界の風景です。
雑草の構成も、内地では全く見ないものです。そして、虫が全くいない。ここまで異質な生態系の土地を感じるのは初めてかもしれない。旅情がある。
こんな草、他で見たことないかも。あちこちに生えてる赤い草。
肥えすぎて、もはやたぬきかきつねかねこかも定かではないお福さん。
「うろこ市」というレストランだかお土産物やさんだかのマスコットのようです。全国発送。駅前よりは店の雰囲気が明るいので、やっぱりこの街を訪れる人のほとんどが車移動なんだろう。
団体観光客が来そうな観光客向け市場がありました。でもこっちも閉店時間が早いなあ。やっぱり、駅前しか手軽にメシ食えるとこなかったんだな…
市場に貼ってあったミクさん。頭がパトランプ。
対抗するライダーもキャラ化している。北海道にはバイカーを女の子にする未知のエネルギーがある。ハーレーダビッドソンに乗ったイージー・ライダー達も帰る頃にはスーパーカブに変身し言葉遣いまで女子高生のそれに…
空飛ぶ漁業船。
だんだん浮遊感を感じ始めてきた…実際は靴底びちょびちょなんだけど。水たまりにウミネコの糞が溶け込んでるので結構必死で水たまりをよけます。
セイコーマートしかコンビニがないせいで、やたらあちこちにセイコーマートがあるように感じる。やっぱセイコーマートにはホットシェフがないとね。
このフライドチキン…甘くも辛くもなく…この食感、日清の唐揚げ粉で家で揚げた唐揚げだ…大好きだった懐かしい味がする。こういう唐揚げ、もうずっと食べてなかったな…
徒歩で行けそうなランドマークもないし、街が夕方のムードだし、雨足も強まったりしてるし。駅に戻ろう。
荒々しく急場しのぎ感のあるいかつい鉄道橋。
駅ビルに戻ってきました。ひたすらここに戻ってきている。まるで駅を観光しに来たかのよう(半分くらいは合っている)
残り時間も天気もいまいち。あとは1時間強、この建物を探検しつつ特急を待つしかない。こう新築だと建物に歴史はないので、掲示物でも鑑賞していきますか。
手作りの掲示物って楽しいんだよね、「スキ」があるから…
ウワーッ山んばvs鬼!大激突!!
けっこうガチでたのしそうなことしてる。
なにやら、映画祭が予定されているようです。さて、上映ラインナップは…
お前!!生きていたのか!?
…だめだ さすがにいくらなんでももう間が持たない。移動したい…
カステーラ…
暇すぎてケーキまで食べちゃった。
晩飯を食べそびれる可能性もあるからこのカロリーはノーカンなんだ。
やっと、やっと汽車が来たよ…長かった…
この特急は札幌行きだけど、深夜の札幌なんてそれほど楽しいものでもありません。繁華街の片隅でみよしのカレーかマイカリー食堂を体に取り込み、ホテルで眠るだけ…(リトルスプーンが選択肢から消えて寂しいですね)
計画としては、名寄か士別で降りて晩飯を食べます。2時間以内に駅まで戻れば、旭川行きの終電に乗れる。そういう皮算用です。
すごい距離。鹿児島から枕崎や指宿に行こうとすると、それだけでもう1日余分に旅程が必要になりそうな、これもあまり汽車の本数が多くないエリアだった気がします。鹿児島までは行ったんだけどな…レトロゲーが沢山あるという指宿いわさきホテル、生きてる筐体が多いうちに行きたかった。
いや、函館もまあまあ遠いな!?
帰宅の都合もあるので、明日中には函館を突破して青森県に渡りたい。
一気に距離を稼ぐぞ!
記念撮影もするぞ!
ZEEGとMortimer-12が見守るなか、ウサちゃんビジョンの表示が…
フリーきっぷに切り替わります。
なにげにこのウサちゃんロボ定期入れ、
失くしにくいし手早く車掌に切符見せられるし、便利かもしれん。
荒れ地、荒れ地、たまに畑。
駅名表示を張り替えた駅をいくつも見ました。
北の大地は赤字の大地…小規模な駅がどんどん消えていき、「となり駅」を書き換える必要が生じて、このようになっているようです。
荒れ地、荒れ地、荒れ地…
あちこちに白い丸いものが見えます。刈草ロールです。
ここは当初の宿泊地として検討していた幌延駅。稚内始発の最終電車の目的地だったのでチェックはしていたのですが…
これは無理。泊まる所もほとんどない上に予約がすでに埋まっており、それ以外に商店等があるのかどうかも定かではありません。かなり安全側に倒した計画を立てといて良かった。
駅舎とプレハブの向こうに見えるのがお宿かな。見るからに部屋数少ない。雰囲気は素敵そうだけど、またの機会かな。
冷えと散歩の疲労、ケーキの糖分のせいで意識が薄れていく…
あっ暗い!?ここドコ!?
地図みたり、ご飯食べられそうなとこ探したり…ぼやんとしてたら名寄過ぎちゃった。士別ルートで行きましょう。けっこう街の規模ありそうだし、場合によっては士別で宿を取るのも一興…(関係ないけどこのへんの汽車、みんな「デクモ(?)」って書いてある)
人気の少ないお外の空気、好き…
地方にいくとよく見かける、観光アピールな駅アート。
ここは非常においしい「サフォークラム」で名高い士別駅。
札幌は狸小路のはずれ、一番雰囲気のいい狸小路7丁目に店を構える「士別バーベキュー」でその地名を知ってから、ずっと憧れていた街なのです。
マンホール的に描写するとこんな感じ。
写真だと…えっ角切らないとこんなんなるの!?異様にかっこいい…!
金魚すくい…いや、写真取ってる場合じゃない。まずメシだ!
ギリギリで戻ってくるのは危険すぎるから、必ず余裕を見積もって戻る。
写真はその時撮ればいい。完璧な計画だ!まずは手早くメシを食う!
手早く駅前で…あ…暗いね、駅前。
こういう風景、日本中で見てきたわ。やべえ。
あれがたぶん、地図に乗っていた宿かな。
レイトチェックイン、できそうもないな。
そりゃそうだよな。
この時間にこの街に計画のない人がいるはずがないんだよ。
いるさっ ここにひとりな!
…これ、万一次の汽車を乗り逃したら…久々の野宿コースだな。
ここが さびしい ほこらのろうごく
ようこそ 士別の駅へ。
士別の中心地。道の駅もこの通り沿いにあるらしい。
とぼとぼとへと向かって歩いて行きます。
こう言っちゃなんだが、ようやく「旅」が始まったって感じだな。
とはいえナビもあるから、そこまで当てずっぽうなわけでもない。
この先に、焼肉屋のようなものがあるらしいんだけど…
あった!ラストオーダー直前滑り込み…もともと長居はできない地獄旅の事、大体の値段を見ながら何種類かおにくを注文していきます。
勝った!この旅に勝った!ワハハぜいたくざんまい!もう全部写真貼っちゃう。
みそ味ラム。おいちいけど甘いのと、みその特性上ラムの個性を相殺している気がします。
トンビキ。なぞの豚肉(鼻の横あたりの顔のおにく)。やたらうまい。北海道、全体に豚肉が非常によくホルモンも良い気配なので、もう豚と羊だけ食べていきます。それにして、ずいぶん肉がたっぷりある…
ナポリンサワー。リボンナポリンの、サワー。あまい。
ラムのお刺身。とってもおいしい。そして…食べても食べても…
なんだこれ?どの肉も、全体に量が多い?
食べても食べても減りません。大胆に箸でワシっとつまんで頬張っても、1/4も刺身が減りません。
どの肉も、値段の感じでイメージした量の…倍ぐらいあるぞ…苦しい
旅人にやさしい。
お店の人も優しかったし、なんか、いいお店だったな。
今度は誰かと一緒に行って鴨とかも味見したいなあ。
ここは千葉から車で1300kmくらい、徒歩で200時間の距離。なかなか遠い。
アスパラも食べたかった…いや、今はもういい。
今なんか食べたら毛穴から肉が出てきそう…。
まさにこんな感じ。
羊!羊!羊!
あちこちにひつじキャラがいて楽しい。公共掲示物は暮らしが透けて見えるのが面白さです。
合宿の里…逃げ場がないだけでは?
完全に満腹かつお酒を飲んでいるのに早歩きで歩いています。
駅に、駅に確実に戻らなければ、この羊肉が最後の晩餐になってしまう。
僕にはよそ見をしている時間はないんだ。
ないんだ、ないんだけど、いい看板多いんだよなあ。
この文字と色使いたまらないものがある…手書きなのも素敵ですね。
独特の素朴さと不気味さ。街全体が24時間放送になるまえのテレビの、ちょっと怖いクロージング映像のイメージに包まれている。
後ろの人達、子供が博士っぽい格好してるのか小さいおっさんなのかわからない。昔の絵の怖い図鑑みたいな微妙に不気味な絵柄。
夜は怖い。
あたりまえのことを忘れていたね。
だれもいない街、静かな夜…
ここまでくれば一安心。
駅の中でも探検しつつ時間を待ちましょう。
とにかく、寝ないようにだけ気をつけて…コーヒーでも飲んで…
駅の数的にはそのへんの地下鉄とか私鉄くらいの規模に見えるんだけど切符代がムチャクチャで笑っちゃう。新幹線と大差ない。一体何キロあるの。
最悪の場合は…と一瞬考えてたけど、しっかり釘をさされてた。
駅泊もいまどきは難しい時代なのでしょう。
名寄以南は汽車の本数も多くなってきました。都市が近づいている。
この先は待合室…
そこには駅そばと売店がありました。おみやげにサフォーク羊の肉買いたかったな。お土産物屋、羊の顔のとこ塗装が剥げちゃってるのかな。
よく見たらでっかい蛾が止まってるだけだった!じっとしてるんで生き物だって気が付かなかった、この旅ではじめて見た昆虫かも。大ぶりなんでクスサンかなんかっぽい。
…はっ!この構図!「羊たちの沈黙」!?
あっ…あのポスター…
へびが、アンニュイ…!
券売機すら営業終了する時刻。(そんなのあるんだ)
最終戦争後の世界のような静かな世界。
どうせ改札もないのだから、ホームも見てみよう。
YOUKOSO…すこやかな町に、すこやかな私…
こういう、どうでもよさすぎて誰も撮らない被写体、かえって後世に「貴重な資料」として残るんじゃないでしょうか。書体かっこいいなってだけの話なんですけど。
ぬるり入ってきたぜ、終電がよ。
駅を照らす蛍光灯のまばゆい明かり、深夜の道北を走る普通列車。この全てが自分ひとりのために運行されている奇妙な感覚…(途中、おばあさんが一人乗ってきて、途中の駅で降りていきました)
それにしても、ひとりがけクロスシートの新型車両、素敵さがあるな。DECMO号、なかなかのイケメン汽車よ。
ニッコリ~
終着駅、旭川に到着。大都市らしい大都市です。
ここなら、レイトチェックイン可能な宿もけっこうあるはず。
改札を出て振り返ると、真っ黒な電光掲示板が。もう、今日はおしまいだ。
お、あったあった。
士別ではスタンプが見つからなかったので、ひさびさに…
ぺったん。ほとんどの観光施設や店が閉まってても楽しめるのがスタンプのいいところだな。
もう宿探すの面倒だから東横インでいいや。
らーめん山頭火ってこんなとこにあったんだ。
カップ麺しかみたことなかった。
宇宙戦艦ヤマモトヨーコのいとこみたいな響き。
やっとついたよ。予約なしだけど部屋空いてるといいな…あれ?改装工事中?ネオンはついてるから営業中だと思ったんだけどな。
ウワーッ!療育施設としてまるごと貸されとる!
あわてて離脱、ホテルを探し直し。
たまたま駅前のホテルが空き部屋が多い日だったらしく、格安で部屋を押さえられたのだけれど。
こんなとこ、格安で泊まっちゃっていいのかしら。
駅前一等地のホテル、東横インのネオンをはるかに見下ろす高さの角部屋って…
日中とのギャップが激しすぎる。
なにはともあれ、いつものごとくバタバタした旅だった。
ひたすら移動ばっかりしていた気がする。明日も数百キロの大移動だ。
いつもの撮影会をする余裕もなく、急いで布団に入ろう…
夜行性の火星猫ZEEGだけは、その後も一人夜更かしを続けたという…
(二日目につづく:2日めは2パートくらいに分けます。さすがに長すぎ)