地獄旅XI-1 七尾~親不知 道の駅の恐怖
プロローグ(0日目)─行きにくい所へ行こう
金曜夜。東京は新宿。東京麺通団…
イカ天、こぶ天(出汁ガラこんぶに衣をつけて挙げたような謎の食品)をお供にめんたまうどんを啜りつつ、今回の作戦方針を再確認します。
前に食べたカリカリベーコンの天ぷらは特に謎度と脂度が高かった…
青春18きっぷを買いそびれて、代わりに買った週末パス。
一日単価4440円と18きっぷよりは割高だし、範囲もJR東日本の関東を中心としたエリアに限定されますが、通年購入できて、特急券を買い足しすれば新幹線にも乗れる強力な放浪ツールです。
このきっぷは一つだけルールがあって、乗りたい当日に買うことはできません。必ず、事前に「利用開始予定日」を宣言したうえで購入しておく必要があります。
というわけで、金曜買って、日曜から使う!準備は万端!計画は完璧!
今回は三連休をこのきっぷでフル活用するために
・行動開始日の金曜夜は深夜バスで、フリーキップ範囲外に移動。
・土曜は各地を放浪しつつ、最終的にフリーキップエリアまで到達。
・日曜/月曜はフリーキップを活用して移動。
帰りの日程が危なさそうだったら最後は新幹線ダッシュ
完璧ですね。
それにしてもこのサイネージ、なんか中華フォントっぽいな…
右見て
左見て
ガマボイラー。
はじめは、あまり攻めていない内陸は長野をスタート地点にしようかと思ってたんだけど…ルートを決めかねていたら残席数による変動レートでバス代が5000円代に。長野行きで5000円は割高じゃない?いっそ旅、やめちゃう…?と思っていたら。同じくらいの値段で、絶妙な行き先のバスを発見しました。
七尾行きです。
石川から北へ少々、能登半島に位置する七尾の地。調べたところ、近くに「のとじま水族館」という水族館があることも判明しました。ただでさえ、日本各地にある半島エリアはアクセスに難があることが多く、なかなか行ってみる機会がありません。…決まったな、完璧な計画が。
(どうでもいい話だが、誰が東京の水道水を飲むために立体高速バスターミナルの降車専用フロアにマイボトルを持参するんだ?移動中の水筒への補充を想定しているのか?)
金沢の先まで、到着が朝7時台。バスタ新宿出発が夜22時といつもよりちょい早めです。バスタの中を散歩してたら観光案内所を3Fに発見。帰りに高速バスのパターン、ほとんどないからこのフロア全然チェックしてなかった。
東京観光に来た外国人気分を満喫する。
まだあったんだ、電報。一回、面白半分に誰かに送ってみようかしら。
移動、開始…(これは深夜バスのイメージです)
さすがに1個めのパーキングでは寝付けてないわね。
肉汁!!
肉汁うどんの「肉汁」だけ写していたい
スタンポン…
高速バスのSA休憩、それは瞬間瞬間に全身の旅情を爆発させる行為なんだ。
2つめPA。PA休憩のたびに外に脱出…しかし、ムイムイのようすが おかしい
暑いッッッ!!!
予想はしていたが…やっぱり、バスの暖房が暑すぎるのだ!
苦しい…空気が悪い…
PAのたびに深呼吸。外がさむくて助かった。もう雪があるエリアかな?
これを見越して、あらかじめ休憩時に外に出やすい通路側の椅子を予約してある。そして、水分補給用の水と、体を冷やすための大きい缶コーヒーを購入…いっそ、氷ドリンク買っても良かったかも。
せめて、スタンプだけでも押してもとをとってやる…
(このあと、バスから降りる人が増えてバス内の空気が改善されるまでコートもパーカーも脱ぐ羽目になった。やっと適温だ…)
1日目 AM7:00 七尾駅 ─水族館に行こう
やっと、着いた…金沢でどっと人が降りたから、だいぶ楽になったぞ。
さて、この街は…
青看板だ。これが、駅ビルかな?
駅に到着しました。七尾駅です。
ちなみに所在地住所は「七尾市御祓町イ」。強い地名だ。
いまさらだけど、「バスで水族館に行ける」という情報以外なにも把握してません。最寄りはとなりの駅みたい。この七尾からもバスがでている、ような、そうでもないような…
けっこう雨が降ってるんだけど、どうも該当バス停だけすこし離れたところにあるっぽい。嵩もないのにそこまでいくのが億劫だな…とりあえず周囲を見回す。
ム!
湿度が高いのだ!
近くに行ってみると、自販機にも。
側面にも。左に飾られている制服は本物なので…等身大以上!絵うまーい
どうもなかなかの老舗のようで、社史もなかなか味わいがあるものなのだけれど…次代の若社長候補の手によるイラストなのか、誰かつてを頼って頼んでいるのか…朝からいきなり味わいのあるいい展開なのであった。
2019年秋時点では、どこにでもある普通の会社ビル。
すし
王国
バスの時刻表があったものの「ふーん時刻表ね。とにかく最寄り駅が和倉温泉ってHPに書いてあったからそこいきゃどうにかなるでしょ。」と甘く見て、時間も七尾駅のバス乗り場の有無も全く確認していません。時刻表まで写真に取っといて…
なんでそのような気分になっていたのか。すぐ目の前に、ローカルちっこい列車がテテーンと鎮座していたからなのです。
ウワーッ!かっけえ運賃箱!これ、乗って良いらしいんだよ!
となりにあるのとじま水族館の最寄り駅、和倉温泉駅まで…
そういや夜行バスも七尾駅の前の停留所が和倉温泉だったな。あそこで降りてりゃ話が早かったのか。最寄り駅もここに着いてから調べたんだよね。
まあ、それもこれも、このかわいい「のと鉄道」に乗れ、という天の配剤なのでしょう。今回の旅、成功まちがいなしだね。
乗り放題!そういうのもあるのか!
まだまだ時間ありそうだし、これ買ってとりあえず終点まで行って戻ってきてから水族館行ってみようかな…と思ったけど、それだけで100分かかるって分かったから中止。
食券機みたいなマシーンで…
やっていきましょう。深夜バスは助走区間。ここからが、旅。
…あれ?JRなの?もとJRで利用者減ったから第三セクターになりました、みたいな路線なのかな。
マークが のと
運転席の液晶パネルにも のと
発車まで間があるからまだ空いてて写真が撮れる。む・・・
らくがきじゃなくて…これは明確に、誰かのサインだな…
緒花…?
あー!あーあー!ここか!
そういや「ぼんぼり祭り」、このへんのイベントだって言ってたもんな。
ワークラー!着いたぞ!よし!水族館だ!
バスの時間を確認して、と…あれ?バスは…駅に到着する3分前に、行っちゃった?次のバスは…二時間後!?
この列車に乗るためのバス、だったのね…せめて、電車が去るまで待っていて欲しかった…
もうだめだ…この旅は…
一度おんせんたまごになったたまごは、二度と、なまたまごには…
とりあえず、駅前でも散歩するか…
ビ・ボーンだな…
ム!これは!?いま流行りの…
スパイ✕ヒットゥーマン(スパイ✕殺し屋)!カボションって何!?欲しい!
剣、か…(スパイとは?)
鬼
滅
ジャンプスーパースターズに紛れ込む、なぞの「かえる」。愛せる。
うんち
なまたまご
石油系の匂い
そろそろ、現実を見つめなくちゃだめか
いや、スタンプ押すところまでは、子供のままでいさせてほしい…
…あとの日程を考えて。
諦めて、乗ろう。タクシー。
※ちなみに、東京からここまでのバス代がおよそ5000円です
ルックルックこんにちわ。
ここは、のとじま水族館のエントランス。
ジンベエザメの模型だ。
だれもいないっすね。
お客も、スタッフも、誰もいません。
冬の能登半島のはずれの、早朝の、水族館。天気はひたすらに、氷雨。
開園30分以上前から行列してる人なんて、いるわけがない。
全景。
バスの運転手以外まだだれもいない。
静かだ…
開演時間が近づくにつれ、ちらほらとクルマがやってきました。
みんなマイカーで来るから、車のなかで開園待ってるのか。
徐々に出勤してくるスタッフの人たちが現れる。
「おはようございまーす」と挨拶される。
なんか、新潟とか富山とか石川とかこのへんにいると、なんとなくすれちがいぎわに挨拶を交わしてくれる人が増える気がする。
出場ゲート付近のさめの絵がかわいい。ねこざめ。
しゅもくざめ。
じんべえざめ特にかわいい。
休止 休止 休止…人がいない季節だという話だし、まあこんなものかな。
観光地図にこのへんのゆるキャラのイラストが。
駅でもあちこちにいたわくたまくんと…ウウッ
能登カッキーくん!!コワイ!!
入館時間が来た…
いきなり大水槽!
いきなりジンベエザメ!
ちょっと小ぶりではあるんだけど、それでも遠くにいってくれないと全体が写せるサイズではない。
エイ。
マンタ。
いい…
みんな
よろしくね
いい文字inのとじま
水族館はあんまり書くことないな。ひたすら、「良い」だけだから…
実際はこんな感じでくるくる光と色が変わってる。きれい。
このドーム状の空間は
ガマーッ!
キュウセンとかベラが主役張ってる水槽とかあった。
メダルマシーンの時間だ!
ゴマフ
アザラシ
わんぱくラッコ この絵がいちばんいかす。
これなにやってるんだろう。食事?
謎のボラ料理。ボラ、おいしいんだ。からすみは伊達じゃないのか。
謎のボラ漁用の道具。
ローカル食文化紹介面白い。「内蔵に強烈なえぐみや刺激」…
この表記を見た感じ、殻を溶かして食べるための蟻酸袋かなんかもっているのかしら。軽く調べてみると「生きてるときは殻にカイメンを生やしているらしい」とか「昔の子供玩具の「海ほおずき」がこの貝のたまごらしい」とか、そんな感じのようでコナガニシはちょっと面白そうな貝ではある。
イカ水槽だ!
わあいイカ水槽 むいむいイカ水槽だいすき
よく見ると、水槽端っこに怪しい影。メリベウミウシ…ムカデメリベ?
外へ。
イルカのトンネル水槽。
まだ降ってるな。
アザラシふれあいコーナーやってなかった。さわる系体験イベントはあれこれ中止されてるのはしょうがないかも。
トンネル水槽のなかを泳ぐあざらし。
全景。屋外はけっこう人がいたけど、屋内はがらがら。
こんなに天気が悪いのに、なんでみんな外にいるんだか。
地元民的には…そういうものなのか?
ゆるい味わいピクト(角のダルさが手描きライブトレース感)
規模大きめの水族館というわけでもないのに刻印機が複数箇所にあるのはいいな…
わんぱくラッコ(再)。
ディッピンドッツ=ジョイポリス=セガのイメージで見かけるとつい写真を取ってしまう。
朝飯食べたいなあ…でもどっかで海鮮丼食べたいなあ。海辺だし。
だんだん雨ひどくなってきた。近くにフードコートがあるみたいなんだけど、傘なしで歩いて行きたくないな…
イルカコーナーだ。あんまりショーは積極的に見ないのだけど。
ちょうどショータイムだった。それも終盤。
個人的にはこっちのイルカがふつうに住んでる水槽のほうが面白かった。
好奇心旺盛で、人が水槽の水辺にやってくると「何?何?」って感じで眼の前に顔を出しにくるのだ。
ショー終わり。
一通り見終わったら、あと5分でバスが来るのに気付いた。
再び能登島大橋を渡り、七尾駅へ…
1日目 AM11:15 七尾(再) ─ごはんをたべよう
再び駅前。止んだな…雨が。
時刻表確認の結果、食事をすませるのにちょうどいいくらいの待ち時間だ。
とうはくん。
とりあえず駅ビルの中見てみるか…祝 成人
寂しい。
自習コーナーは活用されている。どこでも学生は大変だな。
なんかある。
でか山!
せっかくだから、魚の食べられそうなところを…と検索などしてみたところ、昼からやっている定食屋兼居酒屋のようなお店を発見。勇気を出して門をくぐってみたところ、「今日は七草ですから」と七草粥のふるまいをうけた。氷雨の外歩きが続いていたところにほの温かいお粥。染みる…ありがたい…そして、この粥、なんだか妙に味の塩梅がいい。これは「当たり」なのでは…
やばい。めちゃくちゃ美味い。この刺し身をこの値段で食べさせてもらっていいものか。小鉢がカスベかなんか煮付けたやつなのも嬉しい。軟骨コリコリコリコリ…
お店のfacebookページがあった。この魚が入ったケースのたたずまいで察して欲しい。はからずも、最近食べたなかで一番おいしいごはんを食べてしまった…!
再び、駅へ。
観光地らしいきらびやかさ。このヒラヒラは「花嫁のれん」というもので、婚姻のさいにこのようなきらびやかな暖簾をくぐるというセレモニーが当地にあるらしい。
子供用の記念写真列車みたいなやつも、おんなじ感じの和風アレンジで飾り付けてるんですね。凝ってるなー。
と思ったら本物が目の前に入ってきた。現物の列車もあるのか!なっとく。
今日はフリーきっぷの日ではないから、別にJRにこだわることないな。ルート決定。
今日も今日とて、知らん町…
1日目 AM14:00 津幡(どこ?) ─きっぷを買おう
金沢まで出ないで、手前の津幡という駅で降ります。
ここから新潟方面へ向かいましょう。
MISIAの森!
アフリカの呪術師の仮面みたいになってるとり避け付き監視カメラ。
駅前の用水路みながらぼんやり。こういう時間がいちばん旅を感じるかも。
とりあえず、この駅から買える一番高いきっぷを買います。
行きたい所はもうすこし先にあるのだけれど…
階段にある肉球マークだけど、どうやら、いぬにまつわる伝説のある地のようです。
説明文の写真ぴんぼけだったので興味があるひとはこっちを読んでね。羽犬塚、早太郎神社、そして津幡…特に狙ってるわけでもないんだけど、なぜか犬にまつわる伝説の地にたどりつく事が多いなあ。
それにしても味のあるペイントだ…
ギャグマンガ日和のうさみちゃんみたいな表情してるな。
きょうも寂しい風景が続く。
単純に、地域住民は列車の本数が少ないのをよく把握しているので、人の多い駅も少ない駅も発車時間寸前まで駅までやってこない、ということのようだ。
そこここに犬の意匠。
線路跡の遺構など鑑賞しつつ…
6両限界!
4両限界!
3両限界!
GO!限界GO!移動を、再開する。
寂しくなってまいりました。あたりは徐々に雪景色に。
倶利伽羅。
ここから先は、天候や路面の状態が悪いようなら抑制的な行動を心がけないといけないだろうな。
どっかの駅。すごく古そうな列車がとまってた。
たぶん高岡駅ってところだと思う…ディープ・富山にテーマをしぼった旅をする場合、キーになりそうなターミナル駅だね。
富山駅に着いた。特に終点というわけでもなく、列車はこの先も進んでいきます。
ここまではけっこう混んでた列車内だが、富山駅につくやいなや乗客が自分以外全員降りてしまった。そして新たに乗り込んでくるけっこうな数の乗客。総入れ替えだ。自分だけがこの列車の富山までの記憶を持っている…。
ふたたび荒野。海が見えます。海はいいですね。
あれ?観覧車?よく見ると、すぐ横に水族館があるみたい。ちょっと興味を惹かれたけど、つぎの目的地は暗い時間になるとめんどうそうな場所なので今回はスルー。駅からもだいぶありそうだしね。(後で聞いたところによると、魚津水族館、めちゃいい味出してる施設らしい。以前、富山地方鉄道富山港線で海辺におさんぽ行った時に広告だけ見たのを思い出した。あの海辺の散歩も寂しかったな…ダルクってこんなとこにあるんだな、とか思った記憶がある)
どっかの駅前のなんかの工場。
どこにいるのか曖昧な時間が好き。
1日目 AM15:30くらい? 泊(どこなの?) ─途方にくれよう
また終点、また一時間待ち。
さっきから、自分の乗っている鉄道がどこから何線になっているのか全く把握できていない。
泊駅。ここでまた、一時間の乗り換え待ち。
原発あるとこだっけ?と思ったら、その泊は北海道だったらしい。
散歩でもしていようか。どっかで早めの晩飯にしてもいいな。
タクンー。
他の街でまったく見たことのない公共設備を発見、テンション上がる。
あー、これは、外食とか期待できる感じは…
基本的にはなにもない感じの町(通りすがりの人間にとって)。変わった食料を調達するのは難しそうに感じる。チェーン薬局はあったけど、一応抑えのカロリーメイトはもうあるしな…
カギ かけんまいけ!
おっ手書き
すごいいい色してる。
アーイイ…
味な看板、でてくる、でてくる。
道路の融雪設備がいたるところにある。
モディファイヤ適用したようなベンチ。
なかなか悪くない散歩だったけど、きょうはちゃんとした晩ごはんが食べれるかちょっと怪しいかもしれないなあ。
温かい汁物が飲みたいよ…
ああ、アカン、駅の自販機もカロリーメイト。それはもうあるんだよ。
ヒスイ海岸で一山あてて、俺たちの国を作るんだ…!
来た。
あばよ泊。
列車内で車掌さんにきっぷを見せ、本来の目的地までの精算を依頼しました。あと1駅分のきっぷが買えなかったんだよね。
というわけで、つぎなる目的地は…なんだか怪しい気配…
1日目 AM17:00 親不知駅 たすけて
泊から、ほどなく到着。一度乗ってしまえばあっけないものだね。
無人駅に自分一人を残し、列車は走り去ってゆく…
眼の前には、高架の高速道路。そして、海。波の音だけが、しずかに響く…
静か。
なんの気配もない。
この駅の名は…親不知(オヤシラズ)…
駅名に漂うどこか薄気味悪い雰囲気に導かれ、ここまでやってきてしまった。
かつて、このあたりは旅の難所として知られ、ここを通る人々は波の合間を狙って、この崖の下にある砂浜を急いで通過していったそうな。
激しい日本海の波を受け、海に引き込まれた旅人も多いとか。
親不知、子不知…
ヒィーッ!なんで駅名看板の書体がこんなに怖いんだよォーッ!
真冬の1月、新潟の海辺。
北極みたいに冷えてるよ…とは自販機にはあるものの。今回は真冬の網走地獄旅で活用した雪靴/防寒特化ダウン/ヒートテックタイツ腹巻襟巻き…と厳冬想定の装備なので、体温的には危機感があまりありません。むしろ汗をかくのが怖いパターン…気化熱で体温を持っていかれるのです。(カロリーメイトに使い捨てカイロの予備まである。何の訓練しにきたんだかみたいな装備だ。)
商店なんかあるわけないな。そもそも人気もない。
となりの高速道路と違って、通る車もない。
いまのうちに用でも足しておこうか…お手洗いは、さすがにあるみたいだな…
…この空間、入るのか…
「お手洗いが怖い」という感覚を、久しく忘れていたよ。
嫌なことを思い出させるね…
周辺案内を見ると、道の駅が近くにあるっぽいのですよね。
ラーメンくらいは食べられるかな。いってみよう。
そういえば、今回ここまで全然マンホールを見かけてなかったな。
波の音、風の音、そして夜の学校に響き渡る…突然の轟音。
歌、って何…?
けっこうマジで怖い。急な物音だったり、落ち葉をフニャッと踏んだり。そういうものごとが起きるたびに、なんだかびくっとしてしまう。
親不知同士で交流する…(この写真ちょっと好き)
あら?これ刺し身食べれるかな?
道の駅だと17時でしまっちゃってるかな。
コンビニかなんか。やってるだけでもいいんだけど…
おお、ここじゃここじゃ。
暗くなったのでピントが合いにくい。階段を降り、道路を横断しないといけない。
高速ほどではないが、この道路はそこそこ車が通るので慎重に。
こんなところ、歩いてる人まずいないだろうからみんな飛ばしてるしね…
…本当に、ここ?
サービスエリアっぽいけど、謎の壁画があちこちに。
別に謎ってことはないんだけれど、無人で、暗い空間でシュールな絵を見るとなんとなくどきっとしてしまう。この感じ…そうだ、「スウィートホーム」のフレスコ画を連想してしまったんだ。
…だめかな、これは。
だめだね。
暗い。というか、人の気配がそもそもまったくない。
客も、従業員も…
夏しかやってない施設なのかもしれない。
そもそも、道の駅、それも地方の田舎の道の駅なんて、
夕方にやってるわけもない。
そういうことはある。
あるんだけれどさ。
怖いよォー!
寂しいよォー!
ちくしょう 俺がいったい何を
親不知に伝わる、伝説とは…
肝心の下のほうがゴミ箱で見切れちゃってるんだよな。
これじゃ、ただの異種族交流飲み会だわ。
ガマーッ…
ときどき明るい写真が混じってるけど。
これはスマホの夜景写真モードをためしてみただけで…
その実体は、このくらいの明るさです。
かっこよく取れたぜ。
なんか緑色に光るエリアがあったので接近してみた。
カメェーッ!
コガメェーッ!!!
さっきの、親不知伝説のゆかりのものか?
オヤウミガメとコウミガメのスタチューが…
ガマーッ。
ああ、あれがヒスイなんとか館ね。
絶対行かねえ。
それこそ波にさらわれそうな不気味な状況だよ。
だれもいない冬の夜の日本海の砂浜なんて…
一時間後のつぎの電車までに、確実に駅に戻らねば。
さらばだ、道の駅よ…
このへんが歌っていう地名なのね。
このへんを歩いているときに、目の前を茶色の小ぶりな謎の毛玉が通り過ぎていった。
こちらの動きに合わせて、林の中でなにかが動いている気配がした。
不審なガマだぜ。
こちらの駅に続く通りは、通るものは全くいない。
駅、みえてきた。
学校があるんだし、ここにも人の生活があるんだろうけど。
この階段を夜にのぼりおりするのは、いやだな…
どうも夏場はけっこうな観光地の海水浴場らしいんだよね。
この季節は、ここにいても現金収入も作れないし、
そもそもだれもいないのかも。
やっと到着。
まさか、この駅に、ぬくもりを感じることになろうとは…
いや、寂しい道行きだった。
駅ノートだ。
このへんのゆかりのキャラクターかな。
足跡を、残す。
あれ?なんだこれ 別の駅の駅ノートか。
この少し先にある海辺の駅の駅ノートを、誰かが永久保存版にまとめなおしたもののようだ。駅ノートのいたずら書き、いつの時代もこういうノリよね。
あと20分で、ここともお別れ。
…記念写真でも、撮っておこうか。
ムイムイムイ…
思ったより風がないから、ラミネートムイムイの写真が取れて良かった。飛ばされたら困るからね。
ウールロイドムイムイはカバンの奥のほう。
雨気味の雪国の屋外ともなると、撮影チャンスが少ないのだ。
来た。
乗車証明を握り、次の町へ…
1日目 AM17:00 直江津駅 どこまで行こう?
ここでの大きなトピックは…どこまで進むか。新潟まで出れば大抵のものはあるけれど、新潟駅周辺はただの都会なんだよね。めしには困らなさそうだけど。
幸い、新潟都市圏はsuica対応だからあまりシビアな計画を立てる必要はない。
マメタン。
継続だんご…!
コンコースをうろうろ。
雨だけど、いくしかないか…?
時間は一時間。
自分はそこまで酒が強いわけでもない。すっと食べて出てこれそうな飯屋がいい。それがいいんだ。
それがなかなかないんだな、これが。
美しい街なんだけどね。
謎の餃子地上絵。
なにより、新潟の氷雨の下に、傘もなしにいるんだ。この状況下での移動では、体調を崩すわけにはいかない。熱でも出した日には、宿も交通機関も、中に入れてくれんぞ。
あっ!自販機食堂がある!!
うどん・そば!ハンバーガー!いや、ニチレイの冷食でもいいな。さて、何を食ってやろうかしら…
女王ツムギアリ…
「ほんのりレモンの味がします」じゃないんだよ。
…あかん…
ハイ…
また、「これ」か…
傘もなく、冷たい雨の中、郵便ポストの上で作ったカップヌードルを立って食う…辰野で野宿の憂き目にあった日の風景が、そのまま再現されている。
なぜ、僕の旅はこうなってしまうのか。
旅は 辛いな 楽しいな
ツキは 尽きるし 気は狂う…
参考資料:当時のじごくおもいで
人生…
しかしシーフードヌードルは暖かくてうまくてすげえな。もりもり元気が湧いてきた。はらぺこでシーフードヌードルを食べると、生姜の味を強く感じるんだな。ウメェ、ウメェ…やっぱ、冬の新潟に来たからにゃ、シーフードを食わなけりゃあだよ。
帰ってきた。直江津駅に。
長い貨物車。
色々考えた結果、ここから目と鼻の先にある柏崎にて本日の行軍を終了することを決定した。
一つには、寺泊の「魚の市場通り」や公楽園など、このあたりの気になる目的地点に行くことを考えた場合に最寄り路線となる越後線の始発駅に陣取るのはとても合理的だからだ。
もうひとつは、もっと単純な理由だ。
先程通過した直江津からは、「週末パス」の有効範囲内。
初日の目標、無事、成功です!
1日目 AM21:00 柏崎駅 宿をみつけよう
いい感じの室外機の群れ…
柏崎に到着です。
移動中の調査では、宿の多そうな町なんだけど。
インターネットの、とくに旅行で補助金が出るような予約サイト。
一人旅の当日予約は完全に対象外って感じのとこが多くて、なんの情報も得られないのですよね。
「地下通路の先にビジネスホテルがあるよ」みたいな看板があるんだけど、地図検索等でそれっぽい情報がぜんぜんひっかかってこないんだよな…
…ここの、2F/3F…?
建物のどこからも、2階よりに上がる入り口がないように見えるんだけど…裏口のらせん階段、どう見ても従業員用か非常階段だよな…?
泊まった人のレビューらしきものは見当たるんだけど。とりあえずパス。
結局、いわゆるふつうのホテルが空いてたのでさっさと宿を抑えました。
大型ターミナル駅や県庁所在地でないので、たぶんそんなに宿の取り合いにはならないタイプの町なんだけど、なにしろ一日雨の中を歩いていたから…とにかく着替えてぬくまりたい…
お、ここのテレビ、youtube見れるじゃん。気が利いてるな。
あっ…検索履歴、消さないと残っちゃうんだコレ。
パンチが効きすぎたワード残してくれるじゃないの、前泊者…
俺がお前のログを書き換えてやるぜ。
たぶん、メシ食えるとこないだろうけれど…コンビニくらいはいっとくか。
もうカップヌードル食べてるし、そんながっつり食べなくてもいいしな。
凝ったマンホールが何種類もある町だ。
おおっ
ああー惜しい!やってたらここでご飯食べたかった!最高のムードだ!!
メニューか名所案内かと思ったら…謎のポエムだこれ。
結局その後、部屋にもどった私はデイリーヤマザキで買った目玉焼きトーストをコーヒーで流し込みつつ、次に泊まる人のために死んだ目で変な検索ワードをたくさん仕込んでいたのだった。
おまけに操作ミスでこのあと全部の検索ログふっとばしてんの。小一時間かかったのに!「履歴消すボタンあるじゃん、これ押せばいいだけなんじゃね?」みたいな検証、先にやっとけばいいのになぜ衝動的に今押した。
なにやってんの。
旅とは…【このへんで意識途切れた。2日目へと続く。】