見出し画像

地獄旅 2-2 隠岐・西ノ島 蘇るイカ伝説

画像1

画像60

ここは ニシノシマだぜ。

画像2

西ノ島別府港。隠岐諸島の各島間を行き来する船、本土と隠岐を結ぶフェリーが多く訪れます。隠岐諸島は知夫里島、中ノ島、西ノ島からなる島前エリア、巨大な隠岐の島が単独で構成する島後エリアの2パーツ構成となっています。今回は事前検討の結果、西ノ島へと向かうことにしました。具体的に言うと、隠岐の島のレンタカーが全て予約済みになってしまったので…

画像3

えっなにこれこのカーフェリー前が開くの!?めちゃめちゃカッコイイシルエット!変形ロボ感

画像4

駅前の観光案内所で真っ先に電動アシスト自転車を借りました。過去に輪行袋をかついで大島に行ったり宮城県の田代島に行ったりしたときの経験から、島という空間は「面積は狭いが、ちょっとでも内陸に向かうとアップダウンが激しくて事実上の山登りゲームになる」と知っていたからです。厳しい坂以外では電動自転車のバッテリーをセーブしていかないと電池切れの可能性が非常に高い今回の西ノ島探索。幸い、島内にもバッテリー交換ポイントがあるとの事で事前に観光案内所で場所を確認しておきました。

画像5

画像6

画像42

ちなみに隠岐諸島も境港水木しげるロード出張版的な位置づけがされており、妖怪ブロンズ像フルコンプを狙った場合には諸島全域をがっつり周回する必要があるというなかなか過酷なエンドコンテンツとなっています。

画像40

 港にブロンズ像があるのが救いですね。しかしこの焼火権現(たくひごんげん)の神様のエピソード、よく読むとめっちゃ面白い。FF外から神降臨して後鳥羽上皇が詠んだ和歌にアドバイスして帰っちゃう神様。銅像がダブルサムズアップなのも味わいあり。教訓性とかご利益とかそういう感じの、ホラ、なんていうか…人が人の都合で「分かりやすい存在」に書き換えてしまった感じがしない、ただ奇妙で力があるだけの存在。ここは、そんな旧い神々の住まう島です。

画像7

ボルトアンカー打たれた法面におわします道祖神。

画像8

西ノ島最強(唯一なので自動的に最強)のスーパーマーケット、「ユアーズこだま島前店」で手にした男の行動食。たべっこどうぶ…違う!これは「動物四十七士ビスケット」だ!世界観が鬼渋い!どうやらたべっこどうぶつの祖先に当たるおやつのようです。初めて見た。

画像17

画像9

珍崎って地名だけでテンション上がって写真を取るおれだぜ。Chinzaki!

画像10

景勝地、摩天崖(まてんがい)までは延々上りのヒルクライムです。

画像28

画像12

牛ダーーーーッ!!!!牛馬が近い。

画像27

近いどころか、ヒルクライムの中盤以降は全てのエリアが放牧地となっており、そこに侵入していくという構図になります。ものものしい警告。

画像28

注意!この境界エリアには歩いてて普通に足がはまって転ぶほどの巨大なグレーチングがあるぞ。自転車でも少し怖いくらい。ここで足をくじくと里が遠い…慎重に通過するのだ!おそらく、牛馬がこの幅広い溝を嫌がって放牧地の外に出ないようにするという工夫なのでしょう。

画像28

馬、いるんだけど、すっごい遠いな。そりゃあそうか。安全面でも草の量の面でも、観光客の近くに来るメリットないもの。

画像42

途中、隠岐国賀海岸に立ち寄る。とても静かな場所…

画像29

遠い 遠い

画像19

やったー!到着したー!!!記念撮影キャッツ!

画像28

画像20

画像56

広い空…はてない海…だが…

画像21

足元を見ると、これがいたるところ干からびた牛のフンだらけで踏まないように歩くのが一苦労なんだ!放牧地だからね しょうがないよね

画像22

画像23

この西ノ島には、イカにまつわる伝説も残っています。これもなんだか奇妙な感じの話なのです。由良比女命とイカ達のエピソード、完全に神話であります。

画像32

マンホールまでイカちゃんなんだ。

画像26

画像27

こちらがその由良比女神社。なんでも灯籠とか彫刻にイカの意匠があるとか…帰宅後その話を知ったので写真が取れていないのです。まあ、神域でなんでもかんでも写真を取るものでもないということか。

画像25

イカの観光案内標識!ここが いかよせのはまだぜ。

画像24

うっかり人型(ひとがた)めいた気配を帯びてしまったせいで妙に幽玄な雰囲気漂うイカの飾り付け。

画像28

画像29

イカを拾いに来た人を表す立て看板が海中にたたずんでいるさま、なんだか不気味。

画像30

画像31

西ノ島中心部に位置するコミュニティ図書館、「いかあ屋」。電動自転車のバッテリー交換サービスが受けられたり、観光客のレストポイントとしての役割も与えられており、真新しい清潔感のある建物です。


画像33

かつて使用されていた計算機などの展示があったり、教養講座等の企画もあったり。

画像34

…やや?教養講座かと思ったら随分とモダンな企画を…

画像35

図書館も、これ元個人蔵書かなんかでしょうか?こういう本の揃え方する図書館、そのへんの街でもまずない気がする。島という閉鎖環境に暮らし育つ人に、今日的な価値観や同時代感、好奇心を育んで欲しいっていう意味で、この「いかあ屋」は若い人がかなり本気で取り組んでるプロジェクトに感じます。どうなんだろね実際。

画像36

ウワーッおやつベンダー!これたのしい!色んな所に置いて!

画像37

なかなかバラエティに飛んだ「引き」でした。おや?このドラゴンボール超ガム、中になにか紙のようなものが…!

画像38

ハズレ。

画像43

画像44

再び別府港へ電動自転車を返しに来ました。海藻の林を見下ろせる海はふしぎな感じ。島全体がADAの水草水槽のレイアウトの一部になったみたい。海藻天国、隠岐の魅力です。

画像45

チェックインにも次のバスにも時間がまだあるので、博物館を覗いていきましょう。

画像46

画像47

コンパクトな展示ながら、考古学展示も漁民の民俗学展示も異常な密度。たのしい

画像48

画像49

画像50

中でも圧巻の展示、シャーラ船。びっしりとヒトガタを積んだ祭礼用の船。

画像52

画像51

しかしこの展示に使ってるイカのぬいぐるみ達、とんでもなくできが良い。コレをおみやげに売ってくれないものか…布でできたイカのある暮らしがしたい。

画像55

画像54

味のある書き文字大集合

画像53

クリニンのことかーっ!

画像58

画像57

画像59

そうこうしている間に、高台にある本日のお宿につきました。

画像61

画像63

シャキシャキ、にゅるにゅる、海藻づくし。ニクもサシミもあるよ。

とにかく海藻がうまい、どれもこれもうまい、海藻を食べに行く島だ。

画像64

なにしろホテルのウェルカム和菓子までがわかめ餅なくらいだし。

画像63

そんな感じで 終わる 終わっていく きょうの日よ さようなら。

画像39
































いいなと思ったら応援しよう!