休職七週目 | 日記とパンと散歩編

2月26日
近所の小さな映画館で、映画を見た。
このところ北欧にかぶれている私が、ちょうど見たいと思っていた監督の作品。
日常がどうしようもなく描かれていて、私も私の日常をやってこうと思った。
映画館は椅子がふかふかで居心地が良かった。
また行こう。

2月27日
最近は自炊が楽しい。
揚げ物にもチャレンジしようと思って、唐揚げを作った。
おいしくできたけど、実家の味とは違う。
次はもう少し片栗粉を多めにして、下味に塩胡椒も使って作ってみよう。
料理って化学だ。

2月28日
気圧のせいか頭がぼーっとしてしんどかった。
アロマオイルを嗅いで気持ちを落ち着かせる。
塩パンを焼いた。
発酵時間を長めにとったらぷくぷくになってくれて、ちょっと機嫌が治った。
私がいないと生きていけないパン生地は愛おしかった。

2月29日
仲良くしてくれている会社の同期と久しぶりに会った。
お互いの弱さを共有しあって、どうやったら強く生きられるんだろうかと、答えのない話をした。
冷めてしまった抹茶ラテはちょっと苦かった。

3月1日
好きな日にちだ。
仕事柄、自分のやったことがついに達成される日付でもあるし、なんだか新しい感じがする。
今日からまた新しい息を吸っていこうね、って自分と声をかけ合った。
日々のお供は変わらず、江國香織さん。

3月2日
近所を散歩していたら、可愛いタイルを見つけた。
昔の私だったら気付かなかっただろうな。
今の私は、今を享受できている。
これからも今を享受し続けて、何かを発見したり、心が動いたりしていくといい。

3月3日
彼と三鷹〜吉祥寺あたりをお散歩した。
会うと元気がもらえる存在がこの世界にいるというのは、とても有難いこと。
でも、自分をいちばん元気づけられる人間は自分でありたい。
黄色いチューリップを連れて帰った。