「相手の話をよく聞くこと」が得意な人は手を挙げてほしい。
「また私の話を最後まで聞いていない」
夜、なかなか寝付かない子供をあやそうと別室に行こうとした際に言われた妻の一言。妻の考えを最後まで聞かず、結局別室に子供を連れていけという指示と早合点して行動した自分を恥じる。
「また」というからには、以前から自分は妻の話を聞いていなかったのだろう。こうして振り返ってみると反省し、次から気を付けようと思うがなかなかすぐには人間変わらないものだ。いやいや開き直りではない。
巷ではコミュニケーションの基本として「相手の話をよく聞くこと」が重要とされている。これに異論はない。ただこれって一見簡単そうで、その実とても難しいのではないだろうか。
相づちを駆使して相手の話を引き出すのはいいものの、相づちやリアクションに意識が向いてしまい、相手が今なにを話しているのか分からなくなってくる。また良い質問も思いつかず、結局相手からしたら何も話さないニコニコした奴、という印象で終わってしまう。
最近は「質問する力」の方が重要ではないかと考えている。これを傾聴力を構成する一つのスキルと捉え、そのほか傾聴力にはボディランゲージや自身の博識も含まれるかもしれない。
結局何も聞かないから黙ってしまい、交渉事においては聞くだけ聞いて相手の思いのままに事が運ぶのではないか。それがいつも悔しい。仕事においては特に。
質問=無知=恥という意識が潜在的にある気がする。知らないから質問するわけだが、知らないことは本当に恥なんだろうか。感覚的には恥だが考えてみるとそれは疑問だ。
いっそのこと、恥を受け入れてどんどん質問するのが良いのだと思う。質問を繰り返すほどに恥も消えていくに違いない。質問のパターンも自分の中に類型化されていると楽だろう。ゼロからよりもイチから質問を作る方が断然ラクだ。
もっと相手を知るためにもっと質問をしていきたい。
monkey01
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