THE FLASH
6/16日公開のTHE FLASH を見てきた。
まあまあ面白かった。ただ、モヤっとする人もいるかもしれない、と言う結論。ネタバレ有りにつき、注意。
フラッシュというヒーローの物語においては、「タイムトラベル」
という事象について必ずどこかで触れねばならない。あくまで彼の高速移動能力は副産物に過ぎず、本質的な「スピードフォース」に対する説明を深めるために必須だからだ。
しかし、タイムトラベルというのは劇薬で、
「そんなこと言ったらそもそも〜」
的な事態に陥りかねない。
過去には色々なタイムトラベル映画があったが、それらにはいわば
「タイムトラベルへの態度」
とも言うべきものがある。
「タイムトラベル、時間遡行は可能だし上手くいく」パターン、
「色々な条件やリスク、トラブルは起こるが上手くいきうる」パターンなどがあるが、
今回の映画は上記の二つとは異なり、
「タイムトラベルや過去改変はうまくいかないし、大きな代償を伴う」
という態度であったように思う。
劇中でも、過去の悲劇を無くそうと奮闘したバリーが最後に行き着いたのは
「解決できないこともある、時には諦めることが必要だ」
という残酷な結論だった。
つまりこの映画というのは、
バリー = フラッシュが自身への
戒めを得る物語なのである。
結末も、少なくともビターエンド、あるいは
視点を変えればバッドエンドであるように感じられる。
冒頭のモヤつきを感じる人は、このような
根底にある重みと、コメディ要素との不和を
無意識に感じているのではないか、と思う。
メタ的な観点では、
マルチバースの説明
俳優、設定の変更へのケア
これらの納得力を持たせるための
映画であった、とも言える。
アクアマンはまだ次作が控えているから俳優は変えられないので、どの世界でも同じと言う設定だったし、
反対にバットマンやスーパーマンなどは俳優変更のために多様なバリエーションがあることに
なっていた、ということである。
話がブレブレになり申し訳ないが、
個人的には私はこの映画は好きである。
映画一本を使ってバリーの心を折り、今後
軽々に時間遡行を行わないだろうという
理由を作ったのかな、とも思うが。
つまり、これはバリー曇らせ映画。
あとニコラスケイジ、ビジュアルが良いな
ジョージは一瞬よくわかんなかったごめん
以上