ギャラリー内装
京都・島原にある古民家を改修し新たにギャラリーを運営されるとのことでご依頼がいただいた「Bami gallery」。
築70年以上だけあってなかなかのいでたち
中へ入ってみるとやはり というところでしょうか
荒れた現場が広がっておりました
が なんともワクワクしている自分がおりまして
こちらのギャラリーは優れた現代若手作家さんたちを抱えておられ
事前に皆様にはお手伝いいただけると伺っておりました
さすがに2人で100平米ほどある空間を短期間に決着するのは難しいと感じていたので心強い
この改修はまさに芸術家たちとスキマ家具屋の合作となりました
まずは一番大切といっても過言ではない掃除から
現状を知って どう直していくのか なにを残すのか建物に問診します
汚れているものがキレイになった時の爽快感たるや
愛着も湧きなによりも次の作業がしやすいのです
過酷な環境ではありましたが皆さんとても良い笑顔です
清掃の次は内装作業
作品が飾られる空間なので至ってシンプルに
傾いた柱達の微妙な癖を吟味しながら馴染ませてフラットを作ります
この建物ならではの面白くて魅力的な場所は決して消さないように
時折あやしげな穴を凝視
作業は進んでいきます
看板がないということで
以前のギャラリーで使用されていた壁にくっついたロゴマークをそのまま移植しさりげなく看板にしました
ガラスは外装に合わせ昭和時代のものをトッピング
塗装作業にはまたまた多くの作家さんがお手伝いに来ていただきました
多勢のおかげで作業スピードが一気に上がります
それ以上に目立って感心したのは作家さんたちの集中力とクオリティ
それぞれの展示が成される場所を自分たちで作る喜びと情熱
切磋琢磨する若者の作家魂とが相まって
わたしたちもより一層いい場所を作ろうと
日々思うようになり
こうして内装作業は理想どおりに進んでいきました
完成直後の様子
床・壁・天井がケンカしないように
なんでもバランスが大切で
思い切って床は手をつけず素地で仕上げました
これも皆デッキブラシで露わになった賜物です
残すところは残す
省くところは省く
家具制作にも精通しますがモノを造形するうえで心掛けていることは
素材がもつ魅力的な部分をみつけて それらを集めること
それらをうまく組み合わせていけば
自ずと不自然さのない空間が成立します
外壁も塗り終えまして
完成
こういった意識を持った取り組みが
スキマ家具屋に託された依頼だと感じます
とはいえ
図面のない中で信用してご依頼いただけたことが
なんともありがたく
内心ホッと一息
思い返せば
ご依頼いただいたギャラリーのオーナー様は一日たりとも現場を離れず(プレッシャーはありましたが) また掃除から塗装に至るまで作業に携わっておられました
その背中をみれば
誰もがついていきたくなるような存在です
そのお人柄ゆえさまざまな方々の手助けを目の当たりにしました
傾けずとも耳に入るあたたかく時には厳しい会話が聞こえると
いつしか自分もその一員となりました
【所在地】
〒600-8824
京都市下京区二人司町21番地
【WEBSITE】
http://www.combine-art.com/html/gallery/ga_index.php
【施工年度】
2015.1