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高速道路で渋滞に遭いたくないなら、通行料を上げてもらうように懇願しましょう それが嫌なら……

こんばんは。

お盆の時期に旅行しようとすると、旅費が爆上がりすることが多いですよね。JR では特急料金に繁忙期料金が設定されています(お盆の時期はさらに高い最繁忙期を設定している会社もあります)し、飛行機も高いですし、宿泊費もべらぼうに高い金額になります。

なぜ高い料金が設定されているかといえば、需要が増加するからですね。需要が増加すると供給側がバランスをとるために価格を上げるというのは、ミクロ経済学で勉強できます。

高速道路の通行料は、ETC を使用していれば深夜や土日祝日に安くなるような設定はありますが、基本的には毎日同じ料金で、繁忙期料金はありません。ホテルや JR の特急料金のように日ごとに違う設定にはなっていません。

聞いた話によると、お盆やお正月、ゴールデンウィークになると、このような苦情が入るそうです。それは、渋滞してるんだから通行料をタダにしろ、と。

ここまで読んだ皆さんならおわかりでしょう。渋滞しているのであれば、通行料は上げなければいけません。なぜなら、需要が多くて渋滞するのですから、需要が多い中で高速道路の速達性を確保するためには需要を下げるようにする、すなわち、通行料を上げるのがいいのです。

通行料を上げればそもそも高速道路を使わないようにするので需要が減る、という理屈ですが、中にはきっとこのような人もいるでしょう。「使わざるを得ないから使ってるだけで、本当はこんな混んでいる時期にわざわざ高速道路なんて使いたくないんだよ」と。

実は、もうひとつの解決策があります。それは、お盆休みとして取られている休みを全員が一斉に取るのではなく時期を分散させることです。お盆休みは、みなさんが一斉にお盆休みを取るから混むのです。であれば、お盆休みを廃止して各々が取りたい時期にお休みを取ればいいのです。

休暇時期をずらすことで、高速道路が渋滞しづらくなる以外のメリットがあります。ハイシーズン料金が緩和されるメリットがあります。お盆休みというのは、供給以上に需要が押し寄せるためになにもかもが高くなるのです。休暇の時期がずれれば、インフラの供給力を逼迫させづらくなるので渋滞も起きづらくなりますし、JR の最繁忙期料金もあまり意味をなさないことになります。

観光地にもメリットがあります。観光地は、こういったお盆の時期などに人手不足が生じ、それ以外は人手がダボつきますが、需要が均一化することでずっとちょうどいい需要が生じます。また、宿の需要も均一化することで客室利用率の変動が軽減されるので、宿の規模を縮小させて高い客室利用率を保てます。そして、利用者側も泊まりたいときに満室、といった状況を減らせます。

これをできるようにするには労働者がもっと休みやすい環境でなければなりませんが、わが国では必ずしもそうなってはいないことがネックですね。ですが、高速道路や公共交通の繁忙期をなくしたい人は、労働者にもっと自由な休みを! と主張するといいでしょう。わたしもそう主張します。

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