ケンカ
ケンカ。付き合って3カ月がすぎて、ケンカらしいケンカをした。
好きだと、思ったことが言えない。
彼はバカではないのにわたしに対して意見を述べないのでそうなんだ、気づいた。あぁ、かつてそんな私がいたなと思い出した。すごい好きで嫌われるのが怖くて、いつも相手の反応をうかがって、いつも疲れてた。かつてのわたしを思い出す。そんなふうにつきあっていくのは楽しくないだろうし、そんなの好きとは違うって思った。その彼とは長く付き合っていたけど。
こんなのだめだって思う。彼の気持ちを聞きたくて、もう真正面にぶつかるのをやめた。ずるくいこう。
わたし「言いたいことを言えないなら歩み寄れないし、もう友達でいよう、友達でいるほうがうまくいく。別れよう。」不安もあるけど大きな賭けだ。
彼「もう電話とかしないの?」蚊のなくような声。
わたし「そう、そうしよう」
あぁ、彼はわたしを失うのが怖いんだ。
彼「わかった」
わたし「じゃあね」
え、わかったの?本当に終わりでいいの?!びくびくした。わたしは別れたくないのに。失敗した。
しばらく沈黙が続いて、
別れるならと思ったのか堰を切ったように彼からわたしへの不満があふれだした。そして彼は「自分はもっと楽しい話をたくさんしたいし、歩み寄りたいと思ってる」と言った。
それはびっくりするような不満だったけど、彼の気持ちが確認できて、ほっとして、嬉しかった。やっとスタート地点にたったような気がする。