少年の日の思い出【前編】
ちなみに、ヘルマン・ヘッセでは無い(笑)
妻が「この歌覚えてる?」といって、YouTubeを見せに来た。
その歌は、私達が小学生の頃に、地元のテレビ局のチャンネルで流れていた事がある歌だった。
懐かしいなーと思ったのと同時に、小学生の時の2人の先生を思い出した。
1人目の先生は、5年生の時の担任。
40歳くらいの女性で、目つきが鋭く、オラオラ系。
そんな先生の下、私のクラスでは学級崩壊が起こった。
私の知る限りイジメも無かったし、子供同士仲が悪いとかも無かったが、とにかく荒れてて授業にならなかった。
授業中に騒いでいたのは、6人の男子。
この6人以外の30人が「こいつらと同じ中学とか勘弁やわ。受験しよう」となった程のレベルで、グチャグチャだった。
私もそう思って、塾に行き始めた。
私の場合、結局受験する事は無かったが、それでもクラスの半分以上が受験し、私立中学に行った。
それくらいのインパクトがある程度には荒れていたのだ。
ある日、帰宅後に忘れ物をした事に気付いて、教室に取りに戻った。(ちなみに学校までは徒歩2分)
すると、電気が点いてない教室の教卓に、担任の先生が座っていた。
グランドでは何人か遊んでいたが、まさか教室に人がいると思わなかったのでビックリした。
先生も同じだろう。
いつものオラオラ系の雰囲気は無く
「え?○○君!?どうしたの?忘れ物?」と慌てた感じで、そして笑顔で聞いてきた。
全然、涙が隠せて無い。
怖い印象があった先生だったが、私自身は別に嫌な先生だとは思って無かった。
私も授業中のうるささにはイライラしていたから、そりゃ先生もするだろうと思っていた。
そんな先生が、教室で1人泣いていたのだ。
恥ずかしさと情けなさと気丈に振る舞わないとという気持ちとが合わさったのか、普段見ない笑顔と、とまらない涙。
子供ながらに、かなり気まずく感じた。
短い時間で脳をフル回転させ、私は「先生が泣いてた事に気付いてない児童」を演じた。
意識して笑顔で受け答えしたのを覚えている。
もちろん、上手く出来てたかはわからないし、それで良かったのかもわからないけど、そうしようと自分なりに必死に考えた結果、そういう反応になった。
先生の涙まじりのあの笑顔と、帰り際に私に何か言いたそうだけど言葉にしなかった…みたいな表情は、しばらく脳裏に焼きついた。
そして、何故か誰にも言っちゃいけない気がして、誰にも言うことなく今に至る。
結局、授業は丸々1年荒れまくってた。
この小学校では、クラス替えは2年ごと。
つまり、6年生もこのクラスで過ごす事になる。地獄である。
そんなクラスを再生するべく、6年になると新しい先生がやってきた。
それが、歌を聴いて思い出した2人目の先生だ。
わざわざ分ける必要のない記事なんですけど、書いてたら長くなったので分けます。
ちなみにオチはくだらないです(笑)
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