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ロッテリアのタグチさんの話


1週間のうち、以下のスケジュールで動く木曜日。

幼稚園へお迎え、バスに乗って某駅バスターミナルへ

某ロッテリアに行き、
ポテトSサイズとオレンジジュースMサイズで
正味30分のおやつタイム

その後電車に乗り、また別の場所へ送り届ける

という任務を仰せつかって早、半年以上。

もちろん、ここには
□トイレに行く時間
□駅構内のポスターをじっくり見る時間
□改札ゲートの閉まっているところを探し、どこにSuicaをタッチするか相談する時間
…などが含まれます。
(子どもといると、予定通り時間通りにいかないのはこういうことが理由にもある。これを、子を育てる人はやっているのだから本当にすごい)

バスと電車という2つの公共交通機関をつかって、自宅以外の場所から、同じく自宅以外の場所に送り届ける
かつ、
これらをお迎えから1時間30分で完遂!というタイトなスケジュールなものですから、おやつタイムの正味30分でどれだけリラックスできるか、が大切になってくるのです(自分も、ね)

そんな任務をし、何か月目かがたった頃。
ジュースを頼むと
・まっすぐの赤いストローがついてくる → こちら、デフォルト
・透明の先が曲がるタイプのストローもある → これはカスタム。言うと出てくるようだ
と、いうことが判明(ロッテリアクルーの方、間違っていたらごめんなさい)

「子どもの背丈と机とイスの高さと、ストローの長さが合わない問題」が
ずっとしっくりこない感があったため、この曲がるタイプのストローがあると知り、ゲットできた時に、妙におやつタイムがはかどり気分が上がったのを今でも覚えている。

その後は、注文の際「先が曲がったストローにしていただいてもいいですかっ?!」と食い気味に伝えて事なきを得ていた。

そんなある日。
いつものようにストローのくだりを伝えようとしたところ、トレーにはもうすでに、先が曲がったあのストローが!!
お礼を伝えるとともに、スタッフの方の名札を見ると「タグチ」の文字。
はい、覚えました、タグチさん。

タグチさんはクールなお方のようで「ストロー置いておきました」なんて言わない。
この日以降も、何も言わずサッと対応してくれる。
本当にありがたい。

私がなぜこんなに嬉しいのかというと、
ほんの2.3秒の手間が省けるから、ではない。
向こうにとっては業務のひとつであり、サービスなのだと思うけれど
「子どもと共にいる時間を、誰かが見ていてくれるんだな」という少しの
安心感が得られるからだ。

ただでさえ慌ただしく、時間に迫られているからこそ
たかがストローひとつは、されどストローひとつ。
共に戦力として戦ってくれている優しさがしみるのである。

そしてそんなタグチさんとの(もはやチーム)おやつタイムも
実はあと4回。
彼は就学となり、曜日も時間帯も変わるのである。
(引き続きお付き合いが続くのは本当に嬉しい)

そんな時間を噛み締めながら、ポテトも噛み締める木曜の午後。
誰かの助けがあって仕事が成り立っていること、それに気づける自分でいたいなと、こんなことも噛み締めている。


新年度からは立地とタイムスケジュールにより
マックへ変更
ストローを見るたびに彼女を思い出す