今後小説のタイトルは簡潔で過不足なく内容を示す説明的なものになっていくのではないか
ラノベを読むようになったのは最近なんだけどタイトルが長くて説明的なのは非常に良いなぁと思う
今まで、一般文芸作品を読むことが多かったのだけど、本を読むかどうかは基本的には書店のポップであらすじを見て面白そうと思うかどうかで選んでいたので、タイトルは全く気にしていなかった
強いていうなら、タイトルはインデックスみたいな役割をしていて誰かと話すときに「三体」面白いよねみたいな会話をするのに短いと便利だなとは思う
しかし、読む本を選ぶという段階では短すぎるタイトルはなんの情報もないため、それだけでその本を読むかどうかを決めることはまず不可能である
裏表紙のあらすじなどを見る必要があるだろう
あとはジャンルも役に立つかもしれないが、一見でジャンルはわからない
あるいは作者買いでこの作者の作品だからということで読むと決めてる場合はそもそもタイトルは見ておらず、作者名のみを見てる
やはりここでも短いタイトルは役に立っていない
一方のラノベはどうか?
最近の作品はあらすじを見るまでもなく、どのような作品なのかが非常にわかりやすくなっており読む読まないの判断が非常にやりやすくなっている
数多くのコンテンツが世に出回りその作品を見るのかどうなのかという判断は、他のコンテンツも含めれば、昔に比べて格段に増えており、一瞬の判断で読む読まないが判断できるということは今後ますます必要性が増してくると思う
長すぎると今度はそのタイトルですら全てを読んでもらえないため、簡潔にどのような作品なのかを端的に示す必要が求められている時代だと思う
そう考えていくと、作品のタイトルのあり方は今後変わってくる可能性もないだろうか?例えばハッシュタグの羅列とか
それはそれで簡潔にどのような要素がその作品に含まれているかわかりやすく伝えられる気もする
説明的なタイトルのデメリットは何か考えられるだろうか?
これはタイトルが説明的であることと本質的には無関係なのかもしれないが、タイトル回収をしてしまいやすいという点が挙げられる
例に出すのは申し訳ないのだけど最近読んだラノベに「男嫌いな美人姉妹を名前も告げずに助けたら一体どうなる?」というものがあった
非常にわかりやすいタイトルで好ましい
この作品のポイントは、名前を告げずに助けた=助けた相手は誰に助けられたかわかっていないという点にあることがわかる
だが、この作品は割と早い時点で、助けてくれた相手が主人公だと気づく展開になっている
こうなってくると、その時点でタイトルは「男嫌いな美人姉妹を助けたら一体どうなる?」に変わってしまうと考えられる
つまり、タイトルに要素を含めすぎるとその内容にどうしても展開が縛られてしまうという点がある
なぜなら、展開上その状況が変わってしまえばタイトルを変更しないといけないからだ
タイトル回収がカタルシスのポイントになるケースが多く一番面白いシーンで終われればタイトル回収もできて、面白い作品だったとなるかもしれないが、ラノベの場合、続刊が出るかどうかわからず続いたりする
しかし、続刊では既刊でタイトル回収してるけどまだそのタイトルのままで変みたいなことが起きてしまう
この点がタイトルが説明的であるときのデメリットではないかと思う
なので、完結が確定しているような一般文芸の作品こそ説明的な分かりやすいタイトルが相性が良さそうに思えるのだが、まだまだ導入には至っていないようである
そのうちおそらくはその流れは一般文芸にもくるだろうと予測するが果たして今後どうなっていくか注目である