間違えてから
自分にとって大切なことは、ありがとうとごめんなさいをちゃんと伝えることです。
当たり前のことかもしれませんが、なかなか口にすることが出来ません。特に「ごめんなさい」は、大人になったら尚のこと心から言うことはとても難しいです。
では、誤りをそのままにして良いか。言い訳をして良いか。自分の非と相手の正しさを認めなくて良いか。どれも許されません。こうやって読んだら当たり前だと分かるのに、実際はなかなかできません。相手は苦しみますから、詫びろ詫びろと叫ぶ人もいます。
でも、世の中には希望もあります。ある日お蕎麦屋さんに行った時のことです。お会計の時に、店員さんが受け取ったお金を数え間違えてお釣りを少なく渡してしまいました。私は迷いましたが、結局5歩くらい戻って言いました。店員さんは戸惑っていました、なぜなら会計をやり直そうとして金額を打ち間違えていましたから。でもその店員さんは落ち着こうと努力してくれたと思います。そして、最初から会計をやり直して無事正しい金額のお釣りをもらいました。「すみませんでした。」と店員さんは謝ってくれました。
私は「すみません、ありがとうございます。」と、「ごちそう様でした~」と同じトーンで言いました。すみませんは余計だったかもしれません。ほんの少しの、ほんの小さな出来事だったかもしれません。でも、ちゃんと誤りを認めて訂正してくれたことが嬉しかったのです。
誰でも間違えることはあります、人間ですから当然です。余程の大事件でなければ間違えること自体は問題ではありません。本当の問題はその後です。間違った後に心から「ごめんなさい」を伝えてきちんと対応してくれればそれで良いのです。ちゃんと対応してくれたら、そりゃあ相手が誰だろうが頭取だろうが「ありがとう」と言いたくなります。土下座というパフォーマンスでは解決しません。
また別の日に、思ったことは口に出した方が良い、と言った人がいました。私は普段犬がかわいいと思っていますが、実際口にしてみると心の中で思うだけよりも嬉しさが倍返しでやってくる気分なので、その人の言ったことは本当だと思いました。私にとって大切なことに、小さくても出会うことが出来て嬉しかったので書き出しました。
あともう一つ。私にとって大切なことはおいしいご飯を食べることですから、お蕎麦屋さんも居酒屋さんもお客さんも、皆健やかにお過ごしくださる事が大切です。