シミヌキ☆カンゲキ

　今日、クリーニング屋さんに寄った。染み抜きを頼んでいた服をついに取りに行ったのだ。どうかなあ～？と言いながらおばさんが元気よく服を持ってきてくれた。ハンガーをかけ、ビニールを上げたとたん．．．キレイ！あのシミがキレイに消えていた！

　もともとシミがあるか分からないくらいの薄いシミだった。スープカレーがたった1滴とんだだけなのに、損害たるや何倍に膨らんだことか。しかし、そんなことはどうでも良かったし、実際考えてもいなかった。

　染み抜きはうまいと思うのよ、とおばさん。私はうれしくて笑った。頼んで良かったです。だけどね、こうなのよ、とおばさんが勢いよくティッシュをくれた。ポケットティッシュの正方形のやつで、いかにも手作業で準備しました的な「長い間ご愛顧ありがとうございました」の紙が取りやすそうに挟まっていた。えー、そうなんですか。いつまでですか？と聞いた。おばさんは答えてくれた。短い会話だったけど、久しぶりにまともな会話が出来た気がした。

　うれしかったのは、服がキレイになったこと。ヒデキでなくてもカンゲキ。そして、おばさんと楽しくお話できたこと。もう染み抜きをお願いすることはできないけど、この服を着る度にきっとうれしい気持ちになるだろう。スープカレーも嫌いにならずにすみそうだ。