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実録!パワースポット 第二弾①

 先日訪れた出雲大社でパワースポットの心地良さを知って、第二弾として訪れたのが浅草寺。出かけたのは今年の夏を象徴するようなものすごく暑い日だったので、今は昔にも感じられてしまう。時期を過ぎた話がピンとくるかどうか…スピード感と鮮度は魚にだけ求めることとする。

 浅草寺は十数年前に来たことがあった。行ったことがあるところにまた行くのも楽しくないかな、と思っていたがそうではなかった。前に気が付かなかった発見もあったし、何かが変わっていたとも思うし、何よりパワースポットだと認識しているのといないのとでは大違いだったと思う。
 駅に着くと、たくさんの人が同じ方へと歩いていくのでそれとなくついて行き、おなじみの雷門に到着した。暑い、とても暑い。たくさん人が写真を撮りまくっている。中には浴衣を着て歩く女子集団とか、カップルとか、テレビカメラを担いだ人たちまでいた。♪東京ってすごーい♪(安村風に)
 参道を横目に見ながら、まずはお参りをすべく前に進む。鳥居の手前では軽く一礼する。煙を浴びてくたびれた頭と、なかなか痛みがとれない右のアキレス腱に刷り込む。このご時世で口をつけてはいけない手水で手をすすいでハンカチで拭く。ちなみに、手水では「手~洗って~」と子に話しかける親をよく見かけるが、洗うと言う表現は正しいのだろうか。清めるために洗うと言えば正しい気もするが…何か神仏に失礼な気もするので気になってしまう。

本堂を左斜め前から

 そして本堂へ参拝する列に並ぶ。本堂ってこんなに中に入れるんだったっけかな、と遠い記憶を呼び起こすがもちろん思い出せない。ここで一つ目の新鮮味を感じる。列にならぶ間、女子グループが拝礼の方法を確認していた。「二礼二拍手一礼だよね」「そうそう」「うんうん」。神社と寺の違いが違うという認識自体がないんだろうと推測するが、おそらくあるあるというやつで特別におかしいと思わなくても良いのだろう。しかし、私は器が小さい人間だ。順番が来て彼女らと並んで参拝した。「柏手を打つのか?ほんとに打つのか?ここはお寺で神社じゃないんだぞ?」と、どこか彼女たちが間違えるのを期待してしまっていた。そして私が手を合わせていた時、パンパンっと聞こえてきた。彼女たちが真面目に二礼二拍手一礼していたのは、180度の視野の中にも入ってきたから、目と耳でもって確認した。私の口元はくすっと緩んでしまった。「ほんとに柏手を打ったよー----キタ――(゚∀゚)――!!」オタクの気分がちょっと分かった気がした。 おっと、いけない。私は手を合わせている間にここに来た本来の目的を思い出した。えーっと、何をなむなむすれば良いんだったか…としばらく考えて、まず感謝することにしていたので暑い中ありがとうございますと心で唱えた。済んだら堂内を見回して、天井の絵を眺め、本堂を後にした。この時点ではまだパワースポットに求めた「良い気分」にはなっていなかった。 続く。

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