涙、躁々
2023年4月 #245:hiko
前回の日記に統一感を持たせるために省略した、3月末の出来事も書いていく。
まずはじめにしたことは、関係各所への謝罪の連絡だった。そのひとつにゼミの先生がいた。2ヶ月ほどすっぽかしていたSlackを開いてみる。謝罪文を打ちながら、何となく学校のスケジュールが気になりポータルにログインした。
すると、俺個人宛にメッセージが入っている。タイトルは「○○ゼミを履修の皆様」。メッセージを開くと、衝撃が走った。
「○○先生の訃報をお伝えします。2023年✕月✕✕日、○○先生は〜。」
芸能人の死や松戸の女子高生飛び降り配信に感情を揺さぶられる俺にとって、顔をつきあわせたことがある人間の死は殊更強く心臓を揺らした。
それになにより、その人は俺の留年に直接関係している。俺の人生を大きく左右した人だ。
先生のせいだって言いたいわけじゃない。留年は徹頭徹尾、俺のせいだ。俺がやらなかった。
やらなかったのは、恐かったから。先生がなんだけど、今考えると、自分の不出来さに気づくのが恐かったんだと思う。
だから、醜いけれど、少し、心が軽くなった。
この思いと、その醜さと、人の死の喪失感が同時に襲ってきて、ただ衝撃だけが残った。
このぼや〜っとした感情に名前はつけないで、意味も持たせないで、とりあえずは何もしないでおいた。
ここまでが3月のできごと。
次にしたことは、バイトへの応募だった。
実はカウンターコーヒーのバイトを見栄のために3月で辞めていた。書いてなかったことに今気づいた。
生きなければならないので、新しくバイトを探す。運がいいことに、探してから2週間ほどで決まった。
以前から通っているはちみつ屋さんだ。
情報保護のために名前は伏せるが、過去に写真を上げたことがある気がする。ぜひ絶対に探さないで。
店長とはちょっとした顔見知りで、面接は軽い雑談だった。1週間かかると言われた合否のメールが3日で届いた。正にトントン拍子だった。
生きることになった俺はバイタリティに溢れていて、はちみつが好きってこともあって、15日の間に10日働いた。
初日にはちみつを12種類食べさせられたり、初日から1人で接客したり、先輩にあたる年下女子と仲良くなったり、色々あったバイト編でした。
冒頭に書いた学校からのメッセージには続きがあって、ゼミの移転先の希望をとる内容が書かれていた。期限は過ぎていた。
それでも希望は通って、兼ねてからの第1希望ゼミに移転することが決まった。どれくらい兼ねていたかっていうと、3年生のときから。前のゼミは第2希望だったのだ。だからどうってわけじゃないけど。
このゼミがまあ楽しかった。
3年生のカリキュラムに混ざることになって、「みんながテーマを決めるために、興味あることを話し合おう」みたいな回が続いた。心理学のはじめの方なんて、「SNSと自尊感情」とか「集団における社会的仮面(ペルソナ)」とか、16personalitiesとか蛙化現象とか、話題性があって答えっぽいものがある(もしくは永遠にない)、かつ個人的に語れることにしか興味を持てない。(言い過ぎ)
まあ要するに、ありきたりな話題だってことだ。そしてこの手の話は、sukeと過ごした間延びした夜に語りつくしている。そうでなくとも、こういう場面での語りに抵抗感が全くない。それどころか大好きだ。
この楽しさのままがんばりたい。
もうひとつ取らなきゃいけない授業があって、こっちも大成功だった。ゼミと似たような感じで、卒論でやりたいこと、興味があることを発表し合う回が何度かあった。
こんな感じで、バイトと学校の再出発は順調すぎるくらいに上手くいった。
これはもはや躁鬱の振れ幅。
反面、就活は予想通り上手くいかないんだけどね。
By hiko.