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間延びした夜の不安
2022/12/15(木) #219:hiko
夜の散歩は楽しい。
暗くて静かで、街灯がスポットライトのように照らしてくれる。
だからだろうか、他の場所じゃできない話ができる。価値観とか、正しさとか、愚痴とか。
sukeと話していると帰れないことが多い。
色んな話ができるし、聞いてくれるし、言ってくれる。
週に2,3回のペースで、朝までいる。これだけ長い時間いれば、無言になることも多々ある。それでも帰る気にはなれない。
でも、これは素敵な友人の自慢エッセイなんかじゃない。
俺が帰れないのは、不安だからだ。
この夢心地を手離したくない。
身の回りにはない話をして現実から逃げていたい。
ただ地道に1歩ずつ歩くしかないのに、歩いている実感が得られない現実から。
だから、最近は俺の話をしていない。
sukeの身の回りの話ばかりしている。
その上で、俺がああだこうだ言ってレスバを仕掛けて、勝った気になっては得意気な顔をする。
間延びした夜の、引き延ばされた時間のなかで、こうやって不安から目を背けている。
なんて愚かで醜いことか。
これがhikoという、現実が充実してなくて、少し勉強ができて、頭が悪い、親友がいる男の実態だった。
By hiko.