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「運が悪い」で失恋を片付けても良いのか?
吾輩は猫を被ったニンゲンである。名前はぽん乃助という。
唐突に4月に転勤が決まり、色々と気持ちが整理のつかない中、心を抉る(えぐる)出来事が起きた。
失恋だ。これが、人生で何度目の失恋になるのだろう。
「運が悪い」という魔法の言葉で、自分のざわつく心に安定剤を投与したい。
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ただ、昨年から始めたマッチングアプリを通じて、2人とお付き合いしたが、2人とも1ヶ月足らずで別れを告げられることとなった。
今回ばかりは、「運が悪い」で片付けるのは、あまりにジャイアン思想ではなかろうか?
そんな自問自答を、続けていた。
私の過去の経験を参照すると、最初に別れを告げられる理由は虚構であることが多い。
例えば、「忙しくなったから」を理由に別れを告げられたときに、実際には浮気が原因であったことが2回あった。
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なので、今回はきちんと、本音の理由を聞くことにした。
相手からは、こう告げられた。
-気が抜けずに素の自分でいることができなかった。
もっと言うと、私自身がどこか心の壁を作っていて、相手に気を遣いすぎていて、それがかえって不自然な状態になっていたようだ。
思い当たる節がある。
ご飯食べる時のお店も自分が予約するし、食事代も自分が多めに出したり奢ったりする。デートプランだって自分で考える。
とにかく、相手に嫌われないように必死だったのだ。
この状況を、会社の同僚に相談したら、こんなことを言われた。
-余裕がなさすぎだよ、おまえ。仕事と同じで、恋愛でも下手(したて)に出たら、その時点でもう負けなんだよ。ゲーム感覚で相手を振り回すような人が、恋愛をうまくやっているんだよ。
思い当たる節しかない。
理想の相手として「優しい人が好き」と掲げる人が多いけど、現実の恋愛市場では、そんなことはない。
「相手を振り回した後に、軽く優しさを見せて安心させる」という飴と鞭方式で、一種の依存関係を作れる人のほうが、恋愛という荒波をうまく乗りこなしているように思う。
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じゃあ、心を抉って、自分に問うこととしたい。
このゲームを制するために、自分の人格を捨てて、社会に迎合できるのか?
これまで、私は、いじめ経験・パワハラ経験など、世間的には被害者側の経験をすることが多かった。
でもそれは、「運が悪い」ということだけで片付けられることではない。
すぐに下手(したて)に出てしまう自身の人格に欠陥があることも、一つの要因なのは間違いない。
こんなことを考えていると、私の心が大量の血を吐き出していた。
自分が傷ついていたことに、やっと気づいたのだ。
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気づけば自分の瞳から涙が滴る中、同僚から告げられた。
-自分を変えて社会に迎合することだけが正解じゃないと思う。確率が低くても、ありのままの自分を受け入れてくれる人を探せば?
私にとっては、それが盲点だった。
「運が悪いで片付けるのは良くない」という考え方が、自分の頭の中にこびりついていた。
私は以前、心理カウンセラー(臨床心理師)の方に、こう言われたことがあった。
-あなたと同じ経験をしたら、死んでいる人もいると思う。でも、あなたの場合は、努力で覆してきたの。
だから私は、「努力は絶対」だと思い込んでいたのだ。
本当に自分に足りなかったことは、「運を信頼する」ということだったのだ。
「相手を変えるのは難しいから自分が変わりなさい」という、日本特有の美意識がある。
でも、私のような欠損した人格を提げて生きなければいけないような人が、自分を責め続けたら、それこそ自死の発想しか生まれなくなる。
そういえば、こち亀の両津勘吉は、こんなことを言っていたな。
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何か悩むとすぐ生きるべきか死ぬべきかだからな!
目の前がすぐ真っ暗になり二者択一だ!
悩んだらまず「生きる」モードに切り替えてからスタートだ!
それからどう生きるかを探せばいい!
まずは生きよう。また、野良猫に戻っただけなんだ。
私はこれからも、人と出会い、傷ついてばかりの人生なのだろう。
でも、運が良ければ、かけがえの無い出会いも生まれるだろう。
だから、日陰でいつまでも泣いているのではなくて、日のあたるところに向かって、歩むことにしたい。
にゃーん。
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