はじめての車検

日本で車を動かしている以上は避けて通れないことがいくつかある。
その中の一つに『車検』がある。
二年に一回だが、結構な金額がかかるゆえに、買うことや持つことを諦める要因になっていることに、どうして自動車業界は何も言わないのだろうかと不思議に思う。
いやいや、車検そのものにはさほどかかってなくて、付帯する自動車重量税云々がかかるにしても高くかかるのは間違いない。
『よろしかったらうちで...』と大手の自動車用品店から営業の電話があったが、ディーラーよりかは安いくらいでしかない。
『黄色い帽子』はここぞとばかりにいろんなものを売りつけてくる。
何も問題ないのに交換しましょうとか言って来る。
見積もり取れば高い金額で、望んでもいないのに高いパーツを説明もなしにつけたがる。
それも脅しに近いのだ。
しかし、その脅しには屈したらロクなことはない。
一番腹が立ったのは、いきなり『車検が近いですよね? 車検証の提示をしていただければ車検費用をお安く』って車検に出すことを勝手に既定路線化してきたことだ。
『悪いが、あんたには頼まないよ』という腹は決まってた。
もう一つの方は良心的で、点検をやってからどうでしょうかと伺いを立ててくる。
現状報告も正直でよろしかった。
費用はべらぼうに高い訳でもなくて、いろいろ補償もついてますってこれはこれで良心的だった。

『こっちにするか...』と思ってた矢先、職場の整備士から『うちでもやりますよ』って話が来る。
職場は車を運転してなんぼの世界なので車をメンテナンスする人が常駐してまして。
『費用はどんだけ?』って見積もってもらったら、こちらが申し訳ないと思うくらいの費用で驚く。
ついでにブレーキパッド交換も頼んでの、『まとめていくら』の総額にも驚いたので『よろしくお願いします』と即決で頼む。
補償はないけど、早く済むのもありがたかった。
やっぱり脅しや詐欺もない、必要最小限で良心的にやってくれるのが一番だった。
費用を支払い、残りの釣り銭は『それで弁当食べな』ってことにしても、安上がりになったので、ウィンウィンの成立でめでたしめでたし。

想定していた費用よりも安く済んでワーイワーイって思ったら自動車税納付通知書が届いた。
♪え~....御破算で願いましてぇ~は~....
算盤勘定は続く。
致し方ないとはいえ、こういうのが続くから若者の車離れは止まらないんだろうなと思うのだった。






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