一路お台場へ
コンビニに貼りだしてあったポスターを見て、『これは行きたい』と熱望していた『企画展・工事中』
その熱望が叶う日が来た。
『え~と...ナビを...』とセットしていざ日本科学未来館へと向かう。
ひたすら下道で。
『この時間は混んでるかもなぁ...』ってことで保土ヶ谷バイパスは避けて、ナビをちょいと無視して、のらりくらりとくねくねと車を走らせる。
走らせるも意外と手間取る。
意外と混んでるようでそうでもなかったのか。
『素直に従っておけば良かったかなぁ...』ってことは経験上少なくはない。
『これもまた勉強さ』と開き直る。
横浜に出れば、後は国道15号線を北上し、平和島を右折というのはナビの導き出したルートと自分の考えが一致。
素直に走る。
平和島からはスリリングだった。
トレーラーがビュンビュンと通るし、車線が複数にもなれば脇をスレスレに抜けて行ったりする。
『この辺は物流の街なんだなぁ...』なんて橋をいくつか渡ると倉庫がいたるところにあって、コンテナが積み上げられている所もあったりするのを横目にお台場へと向ける。
お台場にしても、自分らが遊びに行こうとする場所の周辺はそういった建物が多い。
何とか無事に日本科学未来館に到着。
地下駐車場に着ける。
どこでもそうなのだが、『地下駐車場』とか『立体駐車場』というのは何だか心惹かれるものがある。
サンダーバードやウルトラマンの見過ぎだという世代には。
手始めは、常設展からスタート。
10年以上も前に来た時は、館長さんが毛利衛さんなだけに展示は宇宙を前面に押してたような気がする。
気のせいだろうか。
そんなことは入ってからはどうでもよくなってしまって、宇宙のことも展示してあって飽きずに『小僧』と化してた。
宇宙ステーション実物大の内部模型を見ると、『宇宙に人が住むのはまだ先だな...』と機動戦士ガンダムの世界観を踏まえた上での感想には、『死んでもガキ』だなと思う。
現実として、宇宙に行けるのはまだまだ『選ばれし者』たちしか行けない。
行っても1回こっきりって人もいたりするしで。
宇宙開発創成期から今まで何人が宇宙へ行ったのかわかるパネルがあって、来館した飛行士たちのサインが書いてあったりして興味深かった。
宇宙関係の他にも、地球環境や生命科学や工学の展示もあって、そこでも『小僧』は持続していて、展示のパネルに頷き、唸り、考え込み、そうかそうかと独り言ちは至福のひと時だった。
そして目当ての企画展・工事中。
『悔しいけど...僕は男なんだな...(byアムロ・レイ)』
工事現場で重機を見てもさほどそそられるものでもなかったはずだが、なぜだろうか今回はやけにそそられる。
『四脚クローラ方式双腕型コンセプトマシン』をポスターで見ちゃったのが悪い(笑)
『これは...』と脳裏に過ったのは、幼少の頃に心躍らせたロボットの数々、機動戦士ガンダムに出て来るモビルスーツの数々も然りだ。
『これで二足歩行のマシンが出たらモビルワーカー(モビルスーツの前身)ではないか』とか思いは空回りもいいところ。
『近い将来、モビルスーツが出来る日が来るな...』とか『合体ロボやトランスフォーマーが出来る日も来るぞ...』って本気で思う。
私の子供の頃はそんなアニメや特撮番組が溢れていた。
溢れていて再放送までしてるから幸か不幸か刷り込まれる。
でも、これが大事。
ある企業さんのロボットが作られるきっかけは、『鉄腕アトムを作れ』ってのが始まりだったと聞く。
ヒントになり、真剣に検討して、実験して、開発して...
影響を与えているのは間違いない。
一通り見終えると、周囲をちょっと歩けば遊び所がいくつかある。
そんな中でヴィーナスフォートのMega webへ。
『トヨタの車を試乗できるんだよなぁ...行ってみるか...』と行き当たりばったりで決まる。
独りで来てるから気楽なもんだ。
しかし、なんだ...わかりづらい建物だ。
試乗できる場所へと向かっているものの、案内板を見ても一向にそれらしき場所にたどり着けぬ。
はじめは致し方なくHISTORY GARAGEをグルグルと見る羽目になる。
不本意ではあったのだが、回ってるうちにツボにハマる。
『おぉ...ヨタハチ!』に始まり、デロリアンを見て興奮する。
トヨタはF1には参戦しない代わりではないんだろうけど、WRCには参戦している。
参戦の歴史を展示してあった。
自動車メーカーの思惑や方針にもよるんだろうけど、ラリー参戦の方がF1よりもメリットがあるんじゃないかなって気もする。
埃や泥、雪、いろんな天候やコンディション、未舗装の悪路などを走るのだから『うちの車はこんなに頑丈なんですよ』って宣伝するにはもってこいのレースな気がする。
今、トヨタがヴィッツ(海外名はヤリスっていうらしい)で参戦してるって知って意外だった。
そこで培った何かがフィードバックされれば壊れにくい車、長持ちする車って素人目にはとてもわかりやすいのではないかなと思ったりした。
見ているうちに冷静になってきたんだろうか。
案内板をようやく理解して、ヴィーナスフォートとMega webの全容が把握できた。
『広いな....でかいな....』って遅いわ(苦笑)
TOYOTA CITY SHOWCASEが本当は来たかった所。
全車種を展示してるのは貴重なことこの上ない。
乗ってみて触ってみてってのが出来るのは。
買う気もないのにディーラーさんに行くのは気が引ける。
図々しく試乗なんてさらに気が引ける。
そこをテーマパークにしちゃったのは商売上手のトヨタらしい。
一通り見て、気になってた車種を再度チェック。
『車椅子対応車』について思うところがあって。
本業との兼ね合い(いつか何らかの形で公開出来たら)やら何やらで。
そして、試乗コーナーへと向かい、手続きをしようとする。
予約をしようと試乗できる車は何かないかと探すも、乗ってみたい車種がなくて諦める。
しいていえばクラウンくらいだったが、絶対に乗りたいとか何時間も待ってでもっていうほどの執着も湧かずに撤収。
『また来た時にでも...』ってな具合。
『シャア専用オーリスがあったら間違いなく待ってでも乗ってたんだけどな...』と。
そんなこんなで、ガンダムつながりで最後にユニコーンガンダムを見る。
変形するのがウリだが、アニメのように完全再現ではないようだ。
ユニコーンモードからデストロイモードに変わり、またユニコーンモードに戻って終了。
時々、仕事で近くまで来ることがあってどんなものかと見るのだが、その時間帯は真っ暗で、ユニコーンモードしか見てなかった。
完全再現ではないにしても、『おぉ....』なんて感激してる。
実物大というのは効果大。
ここに立っていた先代はRX-78型。
2020年横浜は山下ふ頭に再び現れる。
ただ立っているだけが、どこまで進化しているのか。
ザクも出て来て欲しい。
思いは浮かんでは消える。
『もういいっか...帰るべ』とナビに素直に従いながら帰る。
これといった渋滞もなく、あっても『都内はしょうがないよね』というのがあってかイラっとすることもなく進む。
『都内の渋滞は想定範囲内』として織り込み済み。
ロングドライブっちゃあロングなのだが、最近は往復100キロ程度じゃロングでもなくなった。
苦でもなくなった。
車も自分に馴染んでくれるようになった。
そして、どういう訳かドライブがストレス解消にさえなっている。
高速道路をぶっ飛ばす訳でもないのに。
ストレス解消になっちゃってるから、意味もなく無駄に乗り回す。
助手席には妙齢の女性が乗るという訳でもなく、色気も素っ気もない。
ホントはちょっとぐらいは欲しいところなのだが...如何せんモテない。
そうかといってモテようって気もないしで(苦笑)
いつ乗って来られても平気なように備えてる状態が続いている。
まぁ...縁があれば乗って来るってことで。
そんなことをうだうだと考えて運転してよくぞ事故らなかったもんだ。
気が付けば車は駐車場に収まっていた。