初詣令和四年
新年明けましておめでとうございます。
この御時世なんで初詣に行くこと、特に参拝客の多い所へ行くのは賛否両論ありますが、鶴岡八幡宮へ出かけました。
コロナ禍であろうがなかろうが、仕事の都合で大晦日から出かけるなんてことが出来ないという個人の事情も最近はありますが、夜も受け入れてますってことを知ってから、行くのは松の内の夜というのが私の中では慣わしとして定着してしまいました。
昼間に行くのは、とにかく並ぶし、エネルギー使うから、本殿に辿り着いた時には願い事云々すら忘れてしまうほど疲労困憊になるのです。
そこまでして行くこともなかろうにと思ってて、三が日を過ぎてからとかもあるんですが、鶴岡八幡宮周辺は平日でも昼間は観光客でごった返します。
夜は電車もガラ空き、参道もガラ空きで本殿までスルスルと行けちゃいます。
なので、私にはいいことづくめのようにも思えます。
『いや…ちょっと待てよ…』って仰りたい人もいるでしょう。
参拝の御作法だとか、御利益だとかの面から何か一言仰りたい人が。
そんな方々には申し訳ないんですけど、この件に関してはコメントも何もかも受け付けません(笑)
拝めば願いも何もかもが叶えば誰だって苦労はしません。
なんだかんだと大なり小なりみんな苦労はしてます。
全ては叶わなかったとしても、ちょっとでも行動に出てたんだったら、それで良しだったとは思えないのでしょうか。
そんなことを思う次第です。
神前で神妙な面持ちで手を合わせて、あんなことこんなことを願い、本殿を辞して境内の露店を見て歩くことにしました。
夜の露店。
なんか妖しげで妙にテンションがあがります。
寄り集まった規模が大きければ大きいほどマシマシになるのは不思議な感覚です。
しかしながら、今年は昨今のコロナ禍の影響なのか、その規模は小さくなってましたし、店との間隔も広く取られていたり。
そのためか、今一つ乗り切れない感があります。
『この御時世じゃ致し方ないのかなぁ…』と。
そんな中でも、細い目がカッと見開いてしまった露店がありました。
『梅ヶ枝餅』と。
太宰府天満宮周辺にあるならまだしも、鶴岡八幡宮で出てたとは。
福岡と熊本のハーフで、こっちに在住歴の長い九州系二世にはちょっとした驚きでした。
まさか、ここで出会えるとは。
とりあえず5個セットを買い求めます。
『今すぐ食べられますか? これとは別にもう1個欲しいんですけど』
『はい、どうぞ』と手渡されて、即パクついてみたものの…
『何か違うかも…』という違和感が顔に出ちゃいました。
(後で食べた両親も同じことを思ってた。)
店の人も『コイツ、本物を知ってるな…』って顔をしてる。
そうかといって太宰府から来たのかとか訊けない、妙な緊張感が漂います。
『お家に帰ったらオーブントースターで軽く焼いてみて下さいな』
あんこを包む薄い餅がパリッとしてるのが特徴なのですが、この時はフニャッとしてて、『あれ..?』となってたのでした。
大宰府で食べたのは出来立てホヤホヤで、歯触りが良くて、餅の風味もちゃんと主張されてたんですが、出来てから時間が経ってしまったようでした。
露店の人には申し訳ないんだけど、本場の出来立てホヤホヤを食ってみたくなる思いが募ってしまいました。
何はともあれ、家に帰ったらそうすることとして、その場を辞して帰路につきます。
『それにしても、いろんな露店があるもんだなぁ…』と定番の露店もある中で、こっちでは見慣れない露店が出て来るのは、後々の楽しみとなってきました。
誰かがそういうのを始めると、我もと出て来るのは必定。
その過程で、より美味しいものを、本場と同じもの、いやそれ以上のを切磋琢磨してくるんでしょうから。
『来年も来るのかな…?』と鬼も笑う先々にちょっと思いと楽しみを馳せて帰路についたのでした。
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