4月24日のにっき
友達のペットを預かる。初日です。
経緯は昨日の日記をご参照ください。
19:00
私が友達の家まで引き取りに行くつもりだったけれど、近くの公園まで来てくれることになった。
夜でも明るい、散歩したくなるのは都会の証。
友達が先に公園に来ていた。ベンチに座ってて、パーカーのお腹側が不自然に膨らんでいた。モゾモゾとお腹が動いていて、多分あの中にペットがいるんだとわかった。カンガルーみたい。
友達がこっちに気付いた。
「隣座りなよ」と言われたのでちょこっとだけ距離を空けて座る。
「見ていい?」と言ったら「いいよ」と言ってくれたので服の中を首だけ伸ばして覗くと、いた。
確かに生き物だ。
目が合ってドギマギする。
バレーボールぐらいの大きさ。生き物だ…。
こいつと一週間と思うとぐっと心臓が痛くなった。
重荷だ。生き物と同居したことない人間には重荷だ。
「鳴く?」と聞いたら「鳴かない」と言われた。
今もとても大人しい。うちの壁は厚くないので鳴かないのはありがたい。
一旦、明日からのイタリア旅行のことを主に雑談をした。
お土産は私よりもイタリアに詳しいはずなので友達に適当に選んでもらうことにした。
19:30
「そろそろ」と友達はチャックを開けて、ペットをこっちに渡そうとし始めた。
その間もペットは友達にされるがままに体をゆだねている。
見様見真似で受け取る。手をどこに添えるといいのか少し手こずったけど、友達に指導されて落ち着くポジションを見つける。
重みはある。温かみもある。
こっちを見られてる気配がして、下を向けない。
一週間でこの視線にも慣れていくのかな。
それとも今は興味があるからめちゃくちゃ見てくるだけで、慣れたらこんなに見てくることもなくなるんだろうか。
自分が変わるのが先か、この動物が変わるのが先か。
今支えている腕を下げたらこの生き物は地面に落ちちゃうなとか思う。
友達はパーカーのチャックを閉めた。
「もう抱っこは完璧だね。初対面なのに平気そう」
「一対一になった途端に騒ぎ出したりしない?」
「大丈夫。賢い子だから。一週間したら迎えに来るねー。じゃあ」
私もパーカーで来ればよかった。
すれ違う人に見られるのが恥ずかしい。まだ飼い主としての覚悟がないので抱っこしながら歩くなんていう「飼い主ムーブ」が恥ずかしい。途中、橋の上で柴犬とすれ違った。めちゃくちゃ寄ってこられてドギマギした。小動物を抱えていると普段より犬からのアプローチの勢いが倍増するのを学んだ。
私の腕の中の生き物は犬を見ても地面に降りたがったり鳴いたりしなかった。なぜか犬は全然見ないで私の方ばっかり見てる。怖すぎ。
20:00
無事に帰宅。
一旦部屋に放つ。疲れた腕を揉みながら改めてペットと対面する。
置いた場所から動かない。
さすがに警戒しているっぽい。
私が敵かどうか見極めているのかもしれない。
明るいところで見ると結構鮮やかな色をしている。
もっと獣らしい茶色だけの感じかと思ってた。
「今日からよろしくお願いします。一時的飼い主です」
と挨拶だけした。これは日記に書くためにやったのであって、日記がなかったら普通にやらない。
もちろんペットから返事が来るわけでもない。
今日はめっちゃ見られてたって感じ。
今も見られてるし。
世話の詳細はまた明日以降の日記に書こうと思います。
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